クルト・ゲーデルの不完全性原理 1931年
原文「Über formal unentscheidbare Sätze der Principia Mathematica und verwandter Systeme, I. Monatshefte für Mathematik und Physik 38: 173-98. 1931」


第一不完全性原理

公理的集合論が無矛盾ならば、証明することも反証することもできない定理が存在する

第二不完全性原理

公理的集合論の無矛盾性を証明する構成手続きは存在しない



第一不完全性原理を厳密に記述すると、

「すべてのω 無矛盾で帰納的な論理式の集合κについて、Gen(v,r)もNeg(Gen(v,r))もFlg(κ)に属していない機能的な単項述語記号rが存在する(vはrの自由変数)」


つまり、公理(数学における最も基本的な仮定)の集合としてどんなものを扱おうとも(公理的集合論)、数学には答えることの出来ない問題が存在し(第一不完全性原理)、公理の集合として選んだものが矛盾をもたらさないと確信(無矛盾性を証明)することは決して出来ない(第二不完全性原理)。


数学には完全無欠の学問ではなく、原理的に欠点(矛盾)を抱えた学問であることを、その数学自身が証明した。



サイモン・シンの「フェルマーの最終定理」2ndシーズン突入中。