2014年1月と2月の映画記録です。

1.モンスターズユニバーシティ (2013)(2回目)
monsters-university-oozma-kappa

この期の人生、私はこの映画を何度でも何度でも見てしまうでしょう。
ウーズマ・カッパのみんなに会いたくなるでしょう。
マイクのあの笑顔とポジティブさが懐かしくなるでしょう。
サリーの暖かさと優しさを確かめたくなるでしょう。


人生の中で自分が出会った素晴らしいものをより追い求めることは人として当然だと思う。
ただ、それが自分にとって決定的に合わない、適正がないものだとしたら、
その時はあなたはどうする?

本当に深い深いテーマをこんなにも楽しく、明るく、そして少しビターに映画にしてしまうなんてピクサーの方々はなんてクリエイティブなのでしょうと感服します。

☆☆☆☆☆

2.裏窓 (1954)
rear window
アルフレッド・ヒッチコック監督の超有名作です。ご存じの方も多いと思います。
主人公はカメラマンのジェフは足を骨折し自宅滞在を強いられています。自宅はマンションの中庭に面しており、大きな窓からは他の住民の生活を垣間見ることができます。彼はそこから彼らの生活様式や仕事、家族関係などを推測して楽しんでいました。
ある日ジェフは斜め向かいに住むある男が奥さんを室内で殺害したのではないかと疑念を持ちます。普段から口論が絶えず、突然に奥さんが消えたからです。そこからジャフは彼の行動を追い、情況証拠を固めていくのです。
舞台は彼の部屋から見えるものが全てでカメラは一度も部屋の外に出ません。ちょっとしたドキドキ感がありますし、こんな設定でよく映画が作れるなと感心します。

☆☆☆


3.エイリアン4 (1998)
alien4-2
エイリアンシリーズの第4作。英題のサブタイトルは「復活」としています。
前作でシガニー・ウィーバー演じるリプリーはクイーンエイリアンとともに溶鉱炉に身を投げ死んだはずなのですが、今作ではクローンとして復活します。
証拠いもなくエイリアンを兵器として使いたい科学者達によってどこかにあった血液を利用して復活させられたのです。確かに前作でリプリーは卵を植え付けられましたが、このクローンにはリプリーとエイリアンのDNAが混じっているのです。?ですが気にしない。
リプリーから抽出されたエイリアンが例によって脱出し人間へと牙を向けるわけです。それは良いのですが、今回大事なのはリプリーとエイリアンの関係です。人間としての自我がありながら自分の半分はエイリアンなのです。腕には8という番号が刻まれ、それは1〜7の失敗作がいたということですね。彼女?らにも途中会うのですがブログに画像を貼るのを躊躇するぐらいのグロテスクさです。彼女らはリプリーに(彼女らもリプリーですが)殺してと懇願するのです。
そしてエイリアンたちはというとなぜかリプリーになつくんですね。母親を見るような目で。それでもリプリーは彼らを存在してはいけないものとして殲滅させます。泣きながら。

監督はアメリでお馴染みのジャン=ピエール・ジュネ。

☆☆☆

4.テイク・ディス・ワルツ (2011)
テイク・ディス・ワルツ
マーゴ(ミシェル・ウィリアムズ)とルー(セス・ローゲン)の夫婦は最近倦怠期気味。ある日マーゴは取材先でダニエルと出会う。帰りの飛行機も同じでしかも最近マーゴの近くに引っ越してきたばかりという。マーゴは次第に彼に惹かれ、食事や散歩を重ねる。ダニエルも彼女に惹かれていくが、中途半端な関係でsexはしないと公言する。それに答えを出せないでいるマーゴはある日ダニエルが引っ越していくのを目撃する。ルーはその姿からすべてを悟り、マーゴと別れる決意をする。マーゴはダニエルと生活を始め、愛欲に満ちた生活をおくるのだが。

なんといっても私は女性の微妙な心の揺れ動きには鈍感です。
そしてミシェル・ウィリアムズは出てきただけで心のバランスが不安定な感じがします。そんな女性が何を考えているかなんて私にとっては到底できないわけで、正直彼女の心はわかりません。

でも男の気持ちはちょっとは分かるべ!
ルールールー!
寡黙だなあ君は。もう少し意見してもいいんだぜ?マーゴのことが好きなんだな。わかる。だからこそなにも言わないんだな。わかる。
最後のシーンは格好良かったぜ。

☆☆☆


5.007カジノ・ロワイヤル (2006)(2回目)
カジノ・ロワイヤル

今回はボンド・ガールのヴェスパーとして登場するエヴァ・グリーンに注目。
初登場シーン
エヴァ・グリーン
ここではボンドと若干期の強めな押し問答をするも一歩も引かない。

ホテルに到着後、ドレスに着替える前
vlcsnap-2014-03-09-20h38m13s224
なにこの柔らかな笑顔。毎日これで送り出されたい。(多分なかなか行かない)。更にこのシーンではヴェスパーが用紙したボンド用のジャケットは出会った時に目視で採寸し仕立てたものであることがわかる。なにその能力。

カジノ会場にてドレスに着替えたヴェスパー
vlcsnap-2014-03-09-20h49m26s182
なにこの美貌。彼女のために美貌って言葉が生まれたんじゃないかっていうぐらい。まあなんと美しいこと。
思わず私も「うっ!」って言ったよね。キモイ?いいえ。キモくない。

そしてカジノ2日目のドレス
vlcsnap-2014-03-09-21h06m10s0
ネックレスが谷間へ吸い込まれ消えるというマジックまで魅せつける。やれやれだぜ。ふぅ。

みんなでエヴァ・グリーンさんを追いかけようね!(謎)

☆☆☆☆

6.ワールド・ウォーZ (2013)
world_war_z1
さてここで問題です。ワールド・ウォーZの「Z」とはどんな意味でしょうか?

1.Zoo 愛を下さい♪ウォウウォウ♪
2.Zoid 小さい時持ってたなー。いま見てもカッコイイ。
3.Zombie ゾンビのスペルってこんなんやったのね。よかった、今まで試験に出なくて。

正解はなんと。。。3!ゾンビが正解でした。正解者に拍手!!!

ブラッド・ピットの制作・主演の世界を股にかけたゾンビ映画なのです。
こんなにスケールがでかいゾンビ映画もないわけで、それだけで世界中に跋扈するゾンビ映画マニアたちがまさに上の画像のように映画館に押しかけたというわけです。
ある日突然ゾンビが増殖を始め、それがもう止まらない。国連職員であったブラッド・ピットは専門チームを抱え、原因の究明のために世界中を飛び回る。

上の画像はイスラエルのシーンなんだけど、最近こういうCGを見るとどうやって作ってるかの構造分析みたいなのをしてしまうのですよね。世の中には群衆シミュレーションなるソフトが有りまして、ここの人体モデルに対してある心理状態を設定できるわけです。不安とか恐怖とか。それに伴い避けるべきオブジェクトや逃げる方向等を設定してやるとその命令に従って一斉に動き出す。そのパロメーターにはランダム値があって、全員同じ動きではなくて、スピードや反応速度、または違う行動をするやつもいたりと設定できるのです。いじってみると結構面白いのですよ。
余談でした。

☆☆☆


7.パリより愛をこめて(2010)
20100929133826

CISの若手エージェント、リース(ジョナサン・リース=マイヤーズ)とベテラン敏腕捜査官であるワックス(ジョン・トラボルタ)が麻薬組織の操作のためタッグを組むが、強引なワックスの捜査にリースは振り回される。

どっかで聞いたことある設定ですよね。中身を見てもその通りで、特に見せ場もなく、演技が演出が上手いわけではなく、かといってストーリーが良いこともなく、というか結構ハチャメチャなのです。

うーん。
去年見たジョン・トラボルタの出ていた「野蛮な奴ら」も微妙だったし(あとから気づいたが、この映画の主人公の青年がキック・アスの主人公であったため若干気持ちが上向きに傾いている)、もうジョンは終わりだなと。ボルタも終わりだなと。思っておりましたが、最近彼が超重度の飛行機マニアというかセミプロみたいな存在であることをしり俳優としては認めないが、人間性には関心がある、というような距離感であります。

「私とジョン・トラボルタ」という手記でも書けそうではありますが、この映画はダメです。

☆☆

8.ジョーズ(1975)
jaws-sigler
言わずと知れたジョーズです。どういう映画かは皆ご存知でしょうし改めて私がご紹介しるまでもないと思うのですが、見たことありますか?ストーリー知っていますか?
私は初見です。まったくストーリーは知りませんでした。

もちろん巨大なサメが人を襲い、それを殺すべく男たちが海に繰り出すのですが、そこで繰り広げられる男の意地、役所の事なかれ主義、ハイテクとローテクの戦い、そしてサメの恐怖です。エンターテイメントとして非常に出来が良いです。そしてあの有名な音楽ですね。
ディーデン、ディーデン、ディデディデディデディデ×2、
文字にすると意味不明ですね。

これを見ずして!USJのジョーズでワーキャー言う事なかれ!

☆☆☆

9.007慰めの報酬(2008)(2回目)
007慰めの報酬
カジノ・ロワイヤルの続編です。007シリーズとしては前編後編と分けるのは今作が初めてだそうです。
先ほど前作カジノ・ロワイヤルのヴェスパーについて冷静な紹介を行った私ですが、非常に残念ながら今作には出てまいりません。
代わりを努めますボンドガールは彼女!
medium_20100605102038215213
カミーユ(オルガ・キュルレンコ)さんですね。もちろん美しいですね。

ヴェスパーさんとは違った魅力を持つ彼女。健康的に日焼けしたボディ、アクティブな性格を感じさせる服装に抜群のスタイル。
なにを言ってるんだ私は。

基本的にお話はボンドの復讐の話です。なんの復讐ってあんたヴェスパーですよ!
ボンドは怒り狂っているのです。その挙句にM16も辞めてしまって実際は007ではないのです。
そしてヴェスパーは誰かに脅されていたことを知り、南米で反政府とつるんで金儲けを企むグリーン氏を知り、こいつを殺すべく砂漠のど真ん中に位置するホテルへと駆けつける。

このグリーンさんの死ぬシーンがいいのですよ。
砂漠のど真ん中に放り出して、のどが渇いたらこれを飲めといって車のオイルが入った缶を渡して、「じゃあ」。

直接死ぬシーンは描かれませんが後の報告でオイルを飲んだことが発覚。ベア・グリルス直伝のサバイバル術を知っておけば生き延びることができたのに。。。と私は思う。

ラスト、真の意味での復讐を終え成長を遂げたボンドの前にMが現れ、「戻ってこい」という。
「いつあなたから離れました?」というボンド。

ひゅ〜。

☆☆☆☆


10.かぐや姫の物語(2013)
かぐや姫の物語
ジブリの高畑勲監督作品です。日本映画としては異例の50億超という予算で気の遠くなるような手間と時間をかけて作り上げられています。
別の映画を見た時に以下の予告編を見て、これは見ねば死ねぬ!と思い、いそいそと行ってまいりました。

これを見たら、行くよ、なんとしてでも劇場で見ないとって。

いろんな切り口があると思いますがまずなんといっても「画」ですね。
表現が難しいのですが、暖かみがあって優しくて、「豊かさ」がありますね。
本当に見ているだけで幸せで、序盤のおじいさんがかぐや姫に向かって何度も何度も「おいで、おいで」と言って、自分で言っていて気持ちが込み上がってきて号泣するシーンは感動でしたね。筆のタッチが多彩だから、シャープな線で描かれているおじいさんの顔が気持ちがこみ上げるつれて崩れてぐちゃぐちゃになっているんだけどそこから多幸感が溢れでて、ここで私も泣きました。

都に言ってからは、現代にも通じるような性差の問題、価値観の問題に直面します。
「高貴なる姫君」とはこうあるべき。
女性の幸せとはこういうものだ。
こうしてあげることが彼女にとって幸せに違いない」
幸せという価値観にかぐや姫は大きく悩まされます。また自分が性の対象として見られていることに対する嫌悪感。
少女が女性へと成長するスピードは決して共通ではないし、体の成長と心の成長はまったく別物。
現代から見れば滑稽な彼らの所業に見えるのですが、それは絶対的な位置が違うだけで、その価値観とかぐや姫の置かれている相対的な位置関係というかズレは現代のそれとほぼ同じです。
今風に言えば「女子力」とかですね。こうあるべき姿というものを信じて疑わない怖さと、多様性を意識しない怖さ。
様々な視点から語れる映画と思います。
もっと深く理解すればサブタイトルにある罪と罰ってなに?とかあの世って何?とかそもそも竹取物語はどんな話なのか?とか。

一見の価値は十分に十分あると思います。

☆☆☆☆

2月
11.マイノリティ・レポート
マイノリティ・レポート
近未来の世界で未来予知能力をもった特殊な3人のおかげで殺人を事前に防ぐことに成功していた。彼・彼女らは警察内の施設に隔離され、イメージが生まれると容疑者と被害者の名前が告知されるのであった。
その操作を担当しているジョン(トム・クルーズ)はある日容疑者に自分の名前が出たことをしる。近い未来に自分が殺人を起こすことを予言しているのであった。

なぜこれを借りたのかも覚えてないのですが見てみました。
面白い設定なのですが、あまりうまく活かせていないと思います。

最も気になったのは組織の動きです。
踊る大捜査線などの日本の警察ものにもありがちなんですが、登場人物が少なすぎるんですよね。なにもいろんな俳優をいっぱい採用しろってことではないんですが、お前らだけすべて解決してないですか?って。
今作で言えば、その施設を管理しているのもジョン、容疑者の家を探すのもジョン、捜査に行くのもジョン、逮捕するのもジョン。いや、警察っていうのはもっと組織的に動くでしょ。君がいなくなったらそのシステムは動かないのか?

とは言え見ていてそんなに飽きるところはありませぬ。組織VS個人みたいな構図もあるし、えっあいつが黒幕?みたいなお決まりの展開もあり。
だがおすすめとは言いがたいですな。

☆☆☆

12.キック・アス2 ジャスティスフォーエバー
Kick-Ass-2-Hit-Girl-Chloe_Moretz-001
あの名作キック・アスの続編です。なにまだ見てない?なにを考えておるんだ君は、いますぐ手のひらにキック・アスと書いて明日TSUTAYAに行って店員にそれを見せなさい。

前作はとにかくクロエ・グレース・モレッツとヒット・ガールという組み合わせが大成功を収めてそれだけで映画の魅力を作り上げてしまったのです。映画では時にキャラクターの発見というか発明によって価値がぐんと高まることがあるのですね。お話としては無事に悪を倒したものお父さんがいなくなったミンディ(ヒット・ガール)は父の友人と暮らし一応まじめに学校にもいくことにしていました。

そして普通の女の子になることを約束させられました。
スーパーヒーローは本当のお前じゃない、本当のお前は15歳の女の子なんだ。

彼女の自我が揺れ動きます。

一方でデイブ(キック・アス)(アーロン・ジョンソン)はというと退屈な日常に飽き、ヒーロー活動を再開します。その中でキック・アスの前作での活躍に共感しヒーロー活動を始めた仲間たちとチームを結成します。そのチームこそタイトルにある「ジャスティスフォーエバー(正義よ永遠に)」です。リーダーはジム・キャリー演じるストライプス大佐。
kick-ass2_09


デイブはミンディにもぜひチームに入れというが彼女は近いを立てたためにヒット・ガールにはなれないという。そして彼女は普通の女の子になるべく学校のクイーンとお友達になろうとするも上手くいかず、思わずデイブの元へと相談へ向かう。そして「君は誰よりも綺麗で、強くて、賢いんだ」と言われ本当の自分の立ち位置を思い出す。

そんな時に前作の悪役の息子クリスが自らをマザーファッカーと名乗り凶悪な仲間たちを引き連れて次々とヒーロー狩りを始める。

ヒーローvs悪役の全面戦争となったその時にヒットガールもヒーロー側に参戦し、死闘が繰り広げられるのであった。
main_large

ふふふ。勢い余ってあらすじを長々と書いたぜ。

ヒット・ガールはもちろん最高です。
前作より少し大人になったクロエさんもそれはそれでよし。思春期を迎えて自我に悩む感じもまたかわいい。
デイブはというとなんだんかんだでムキムキになって自信もついたし最初のギーク的なキャラとは違った印象。やはち男は男たる自信を身につけると変わるのですなあなんて思ったり。

今回一番笑ったのが悪役のマザーファッカー。これ自分で名づけたんだけどお前意味わかってるか。
仲間たちにも名前をつけていくけど適当につけすぎて面白い。
ロシア生まれの怪力女→「よし!そいつはマザーロシアだ!」「マザーファッカーとかぶってませんか?」

正直色々言いたいこともある。
アクションシーンは見せ方が悪い。最後の先頭なんてヒット・ガールとマザーロシアの戦いですらよくわからないし、ミクロとマクロの見せ方が上手くなかったり。
とは言え、やはりそこはキック・アスで勢いがあるから細かいところもまあいいかって気持ちになる。

一応きちんと締めくくった感じだけど今後はどうなのでしょうか?
デイブのアイアンマンライクな仮面もきになるところですが。

☆☆☆☆