Libero come un gatto

ゆるゆると生き長らえたい、イタリアの猫のように。

映画やテレビの話

2013年4月の映画記録

2013年4月に見た映画記録です。

自らの空虚な日常を埋めるがごとく映画世界を当てもなく彷徨い歩く毎日です。
去年1年で69本だったのに今年は4ヶ月で51本ですよ。

とは言え、映画は面白い。
今まで見ていたようで見ていなかったのだなと思い知らされるこの頃です。

宇多丸さんのシネマハスラー(今はMovie Watchmen)の影響はすごく大きいのだけど、あれを聴き始めた頃も宇多丸さんの喋りを面白がっていただけで映画自体はそんなに見てなかったと思う。

それがある2本の映画に出会うことで映画に打ちのめされたというか、映画という鈍器で頭を殴られたような衝撃を受けたのです。

「ダークナイト」
「愛のむきだし」

もちろん内容的にものすごく面白いんだけど、それ以上に画面から放たれる圧倒的な存在感とエネルギーにやられました。
多分この時は感動したとかじゃなくて、純粋に映画というものがどうしようもなくかっこ良く見えたんだろうなー。

機会があれば是非ご覧下さい。


34.別離 (2011)
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第84回アカデミー賞外国語賞受賞のイラン映画。

娘の教育のためによりよい環境の外国で暮らしたいと主張する妻と、
アルツハイマー病の父親の介護のためにイランから離れることが出来ないと主張する夫、
そして、どうしても両親に離婚をして欲しくない娘。
妻は実家に帰ったため、父親の介護のために家政婦を雇う。

些細な事がきっかけである傷害事件が起き、被害者である家政婦のとある事実を夫が知っていたかいないかが争点となります。
周囲の人間はみんなそれぞれに事情を抱えている中で、誰かを守るためについた些細な嘘が後に大きく事の流れを変えることになります。

根っからの悪人は誰も居ない。みんな自分のためじゃなくて他人のために動いているのになぜこんなにぶつかり合い苦しいのか。

イラン映画ということもありイスラム教が大きなファクターになっています。宗教が生活レベルでどう登場するのかも面白いです。

☆☆☆

もう一回見たら☆増えそう。

35.007 スカイフォール(2012)(2回目)
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あーん、カッコいい!

カラオケで(歌えないけど)ADELを歌いたくなる。

☆☆☆☆☆

これからの3作は「胸くそ悪い3部作」と勝手に名付けています。
とことん自分を追い詰めてムカムカしたいときにオススメ。私はこれを自己鍛錬のためにほぼ1日で見るっていう苦行を達成しました。


36.ヌードの夜 愛は惜しみなく奪う(2010)
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バーを経営する母(大竹しのぶ)娘の3人家族。
男を騙しては保険金をかけて殺害し、富士の樹海に隠して生きてきた。
娘の1人レン(佐藤寛子)には秘密があった。それをどうしてもこの世から消したかった。
れんは探偵(竹中直人)に仕事を依頼する。
次第に明らかになる衝撃の過去。
そしてレンはすべてを樹海で終わらせようとする。。。

演技が素晴らしい。
竹中直人はもちろんのことですが、大竹しのぶも狂気のごとき演技。ものすごく凄みを感じます。あぁ、これが女優だなと。女優っていうのは本来こうだよなと、思います。

そして佐藤寛子。グラビアアイドルである彼女のボディ。
フルヌードになっているのですが、その肉体的説得力たるや。エロいとかそういうのじゃなくて、脱ぐことの必然性と彼女の完璧なまでのスタイルから放たれる肉体的説得力(2回目)。
少し垢抜けていないような田舎っぽいような感じのお顔だと思うのですが、その彼女が闇の世界で必死に生き、どうしょうもなくなって探偵に頼る。そこで見せる彼女の体、その肉体的説得力!(3回目)

大事なことは3回言わないと。

彼女の過去に、本当にそれこそストレートに胸くそ悪くなる事実があるのです。

エグいシーンが多いので(特に冒頭。あれはトラウマレベル)、気をつけてね。

☆☆☆

37.ファニーゲーム(1997)
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本当に良く出来てる。良く出来てるだけにものすごくムカつく映画。
普段どちらかと言うと温厚な私ですが、「はぁ〜?」と思わずSONY BRAVIAにかじりつく始末。
でもその「ムカつかせ方」の見事な手腕に鑑賞後に拍手は送りたくなる。

男がとある家族の元に卵を借りに来るんです。
奥さんがいいわよと渡す。
「ありがとう」と言って立ち去ろうとしてドアを開けようとした時に、落とす。

まあ仕方がないからもう一回卵を渡す。
今度は無事に出て行ったけど、庭で犬が飛びついたからといって、落とす。

私たちの分が無くなるからもうあげられないわ。
「卵、くれるって言ったじゃん」「あの犬が悪いんだからオレは悪くない」

もう終始こんな感じでからかい、屁理屈をこねて、無理な要求を通す。

そこからは暴力・監禁・脅し・説教etc....

どれもこれも無茶苦茶でなにも目的もなく、ただただこの家に居座って屈辱を与え続ける。

一瞬の救いも束の間、それすら計算づくであったかのようにまた地獄の展開。

見終わった後は後味がものすごーく悪いんだけど、でも、でも、上手い映画だなと感心せざるを得ないのです。

☆☆☆

38.ミスト(2010)
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街に突然濃密な霧が発生し、人々はスーパーマーケットに立てこもる。しばらくすると見たことのないような生物たちが辺りを覆い始め、この世の終わりを思わせる。勇敢に戦おうとする人々がいる一方で、不安を募らせる人々は次第にこれは神の裁きだと信じこみ、生贄を要求し始める。群集心理をよく描いています。主人公を含む一行は車での脱出を試み成功するも霧はどこまでいっても晴れない。そしてこの世の絶望のような光景を目にし。。。

映画で驚きのあまり声が出たことも今までそうそうなかったと思います。これは映画館で見ていたらどんな雰囲気になっていたでしょうか。想像出来ません。恐怖でも驚きとも違うなにかもの悲しくも怒りに満ちたような空気が流れたでしょうか。

ラストです。この映画はラストにすべてがあるのです。
こんな風に映画を終わらせていいのか?現実に爪跡を残すぞ。
もうこのやりきれない気持ちをどうにかして欲しい。

☆☆☆


39.JSA(2000)
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韓国軍と北朝鮮軍が共同で管理するJSA(共同警備区域:Joint Security Area)において、両軍の4人の兵士の間に芽生えてしまった許されない友情。そしてそれが元で起きてしまった両軍の戦闘。
あの晩なにがあったのか。真実が明らかになるにつれて4人の絆が感動的に浮かび上がる。

舞台が38度線とは言え、ストーリー自体のスケールはとても小さいものです。でも4人の絆がどう生まれ、どう発展し、そしてあの事件の晩を向かえたのか。それを見せられると居た堪れない気持ちになるのです。尋問の中でも彼らの絆は変わらず、互いをかばい、真実をひた隠そうとするその姿にますます胸を打たれます。

主演のイ・ビョンホン。素晴らしいの一言。
当時、韓流スターとか揶揄する風潮があったけど、この映画見たら思うよ絶対。「スターだ」って。上でも書いたけど役者という職能をもった人々の技量を見せられたら、黙るしかない。
そしてソン・ガンホですね。素晴らしいの一言。もう何度もこのブログで言っていますが、どの映画でも完璧。この映画に限らずなんだけど、その役の過去まで背負ってる感じがする。生きて刻んできたなにかを纏ってる感じがするのです。
例えば、ジョニー・デップってどの映画でもジョニー・デップよね。ハリウッドでもその傾向なもんだから、日本の映画(ドラマも)ではもっと顕著に酷い。お前、役者してないじゃないかって。いつもの通り登場してどうする。

モーガン・フリーマンとかダニエル・デイ=ルイスとかクリント・イーストウッドはさすがです。

話がずれたけど、韓国旅行に言ったので気になって見てみました。
(もっと政治ものかと思っていたのですが)

☆☆☆☆

40.クリスマスのその夜に(2010)
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北欧のクリスマスの夜に起こった小さなエピソードを4つほど絡めながら見せる映画です。
クリスマスの夜と言っても、奇跡などどこにもなく、すべてのエピソードはほんの些細な人々の関わりの中で生まれて終わります。
誰かに会いたいとか話しをしたいとか食事をしたいとか救いたいとか、ほんの日常の一場面なんだけど、なぜかどれもとても素晴らしい体験のように思える。

すごく深く感動するわけでもないし。笑うわけでもないんだけど、とても見てよかったです。

☆☆☆



41.未知との遭遇(1997)
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スピルバーグ監督の有名SF作品
ある日飛来したUFOを目撃したロイは取り憑かれたようにUFOに再び会うことを願うようになる。取り憑かれたように頭に浮かんだイメージをこねくり回し、それは次第に1つの場所を示し出す。
そこへ向かうとUFOが現れ、宇宙人と地球人とのコンタクトが始まる。

ストーリー上手く書けません。これだけだとなにが面白いんだか不明だな、

これが示すように、上手く自分の中で咀嚼出来ていません。
大変有名な作品なのでもう少し詳しく知りたいところです。。。。

☆☆☆


42.宇宙人ポール(2011)(2回目)
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早々に2回目を見てしまった。
ワイワイ騒ぎながらみんなで車で旅行に行きたくなる。

この映画には様々なSFのオマージュが隠されているらしく、それもあって事前に「未知との遭遇」を見たという訳です。
多分、一番分かりやすく示されていると思う。

☆☆☆☆


43.Dawn of the Dead(2004)
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ゾンビ映画好きの方々が揃って名作というので8年越しにようやく鑑賞しました。
ストーリーらしいストーリーはないんだけれど、箇条書きにするなら、
1.脈絡なく街にゾンビが大発生
2.ショッピングモールに立てこもる
3.しばらく様子を見る傍ら、ショッピングモール生活とゾンビシューティングゲームに勤しむ。
4.脱出して船に乗って島へ行こう!
5.脱出→島へ到達

エグいシーンはもちろんあるけれど、中盤以降から気づけばすごくポップな楽しい感じがしてきてすごく不思議。
前半と後半でのゾンビのイメージがぜんぜん違う。ちょっと可愛くすら見えたり。

ゾンビがすごい勢いで走ってくるんだけど、「走ってる!走ってる!」みたいな気持ちになります。
水族館でイルカのジャンプを見ているような、「おぉ〜」パチパチって感じ。

この映画は多分そこがスゴイんだろうね。なのでクラシックゾンビ映画にもチャレンジしていこうと思います。

あとショッピングモールにたてこもる感じが現代アメリカ的で、登場人物の属性含めてそういう見方も可能かと。

☆☆☆

44.SHAME(2011)
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端麗な容姿を持ち一流企業に務める独身のブランドン。
彼はセックス中毒者で彼の日常は仕事とセックスのみで埋め尽くされている。家の中もPCもポルノで溢れ、ただひたすらにそれに没頭している。
そんな彼のもとに妹シリーが転がり込んでくる。彼女は恋愛依存体質で躁鬱が激しく彼の生活に入り込み、彼をかき乱す。
兄に頼ろうとする妹とそれを決して受け入れない兄。

ブランドンは自分を変えようと職場の女性を食事に誘う。
駅まで見送ったところでデートを終え紳士を装う。

彼は恋愛をしようとしたのだ。

その後その女性とホテルへ行くが、彼は出来なかった。
感情の入り交じるセックスが出来なくなっていたのだ。女性を返した後、コールガールを呼んでその憂さを晴らすブランドン。

その時、シリーが自殺未遂を引き起こし、彼はますます動揺する。

2人は過去になにがあったのか?

☆☆☆☆

45.8 1/2(1963)
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フェデリコ・フェリーニ監督作品
数年前にNINEというダニエル・デイ=ルイス主演の映画があり、かつての私も熱く語っていますが、あれはこちらのミュージカル版を元にしているようです。
スランプに陥った映画監督グイードと彼を取り巻く女性たちとのやり取りを妄想仕立てで描いています。

まあこの男は本当にどうしようもないんですよ。
なーんも脚本ができていないのにセット組んだり、女優呼んだり。

それでも才能はピカイチなんですよ。だから女が寄ってくる。

でもグイードさん、困ったことに優柔不断。妻と愛人の間でタジタジ。

まあ、一言で言うと、ずるい。

☆☆☆

46.アベンジャーズ(2012)(2回目)
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マーベル・コミックのヒーローたちが集結した夢の様な作品ですね。
アイアンマン、キャプテンアメリカ、ハルク、ソー、ブラックウィドウ、ホークアイなど。
めちゃくちゃおもしろいじゃないか。2回目だってのにどうしたってんだよ。

と思ってたら、私一回目見たときは機内だったんですよね。小さい画面で集中もせずに見たもんだからいまいち乗り切れてなかったんだと思います。
よく出来てる。みんな見せ場があるし、喧嘩したりまとまったりとチームものの基本も押さえてる。
キャプテンアメリカもよかったよー。よ!リーダー!って感じがした。

あとブラックウィドウのお尻がいいよね。これはみんなが認める所。
スカーレット・ヨハンソンが演じているのだけど、最近私の中で人気急上昇中。「真珠の首飾りの少女」というフェルメールの画を元にした映画でもすごく良かったんだけどこちらの攻撃的な感じも好き。せっかくなので貼る。
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バットマンの時のキャットウーマンも褒めたけど、けっしてこういうスーツフェチな訳ではない。多分。

☆☆☆☆

47.ライジングドラゴン(2013)
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ジャッキー・チェンのラストアクション映画ですよ。
男ならば一度はジャッキーに憧れたもんでしょ。酔拳?蛇拳?プロジェクトA?ポリス・ストーリー?ラッシュアワー?
これで本当に体を張ってジャッキーがアクションするのは最後なんだから、これまでの感謝を込めて見に行きましょう。それが礼儀です。ジャッキーも喜ぶぞ。

それはそれとして、映画に関しては言いたいことは実はたくさんある。
内容自体とそのメッセージ性、それぞれについてね。
これは別の機会にしようかな。特に後者はちょっと私の仕事にも関わる内容だし。

☆☆☆
(ジャッキーの前途を祝して1つオマケ)


48.インクレディブル・ハルク(2008)
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マーベルヒーローのハルクです。
あの怒ると緑色の怪物に変身するあれです。本作の主演はエドワート・ノートン。ファイトクラブの彼ですね。

心拍数200を超えると変身してしまうようで恋人とSEXもできないなんて可哀想に。

まあいつも思うけどマーベルシリーズに外れなしね。

☆☆☆

49.アイアンマン3(2013)
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アイアンマンの3作目で一応の完結編。
いいよこれは。ものすごく面白かった。あんまり期待してなかったんだけど。
舞台はアベンジャーズの一年後。地球外生命体の存在にショックを受け、日々切迫感と恐怖感に苛まれアイアンマン開発に依存するスターク。そこに新たな敵が現れ。。。

色んな問いかけが含まれていると思います。
純粋な科学とはなにか?正義とはなにか?

そしてアイアンマンとはなにか?
トニー・スタークのアイデンティティに迫る!

あの時にアインシュタインの例えが出たのは偶然じゃないと思うなー。

見られる方は、なるべくアイアンマンの1作目とアベンジャーズを見ておいたほうがより楽しめると思います。

そしてエンドロール後まで決して席を立たないこと!
これはマーベル・コミックシリーズ全般に言えますが。

もう一回ぐらい見たいなー。

☆☆☆☆

50.アイアンマン(2008)(2回目)
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という訳で1作目も見直しました。
うん、やっぱ面白い。DIYしてる所がすごくいい。
2は微妙なんだけどなー。
この感じはジュラシックパークも同じ。

この1のラストと3のラストが同じ形で、アイアンマンループがキレイに閉じますよと。

☆☆☆☆

51.007 ロシアより愛をこめて(1964)
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007シリーズの第2作です。
まずタイトルがいいよね。英題は"from Russia with love"。

これは1作目の007 ドクターノオの続きになっているのですが、007シリーズは順番ランダムで見ると決めているので構わず鑑賞。

この時はショーン・コネリーでした。
かっこいいんですよね。そしてチャーミング。

これで007シリーズは7/23です。今年中に残り全て見られるだろうか。。。

☆☆☆

キャビン(Cabin in the wood)

あらん限りの情熱と熱意を持って映画「キャビン」について語るこの記事をS・ハドレーと半魚人に捧げる。

君たちは異変に気付いているだろうか。
映画「キャビン」を見た人々から発せられる猛烈な熱気に満ちた旋風がこの地球に対流していることに気付いているだろうか。

もし気付いていないのなら私がその熱に微力ながらエネルギーを注ごう。
どうか五感を研ぎ澄ましてその感度を上げてほしい。

私の情熱が心の琴線に触れたのならば、早い内に、なるべくなら映画館で上映している内に見てほしい。数カ月後のDVDレンタル開始後でも構わないので店の棚の片隅に数本がさりげなく置かれるであろうこの名作に誰よりも早く手を伸ばしてほしい。

キャビンはそれほどの名作だと私は考えている。どうか全ての人に見て欲しいのだ。

この語り口。。。
危機管理能力の高い本ブログ読者諸君ならば既にお気付きかもしれない。

既に後ずさりを開始、もしくは心のなかでファイティングポーズを取って身構えているかもしれない。

今回は私がともどもなく熱く語り出すいつものパターンなのではないか。
以前のベアーグリルスから始まる通称サバイバル3部作の時もそうだったように。

そんなあなた方に私から親切を送ろう。

今回もそのケースだ。この先は長くなる。

だからこそ、私に免じてここまで読んだあなたに「キャビンを見る」と決意をしてほしい。それが今あなたに出来る最上の選択である。
決意をしたならばこの先を読む必要はまったくないし、これから私が書き連ねるであろう「キャビンを見るという体験」に関する多くの雑言が誰の目にも触れなくとも微塵の後悔もない。
むしろこの素晴らしい映画について語り合うことの出来る稀有な存在が増えることに大いに喜びを感じるだろう。

その決意を下すために必要な材料は最小であればあるほどよい。早ければ早いほどよい。

まだ決意には至らないものの少し興味を持ったあなた。

この続きを読み続けるつもりだろうか?
公式HPを見てみたくなっただろうか?
またはGoogle先生に問い合わせてみるだろうか?

どうかお止めなさい。それは賢明な判断とは言えない。

映画の内容を事前に知れば知るほど、その判断を遅らせれば遅らせるほど、ましてやその肝心要の部分を知ってしまうとこの映画の魅力は激減するのだ。

こんな言葉がある。

「知らなかった時には戻れない」

なにも知らない白紙の状況は今しかないのだ。

どんな映画なのか。ストーリーは、ジャンルは、俳優は、監督は。知りたいことは山のようにある。

分かる。すごく分かる。

でも知るな。どうか私を信じてほしい。それほどまでにキャビンは名作なのだ。

いや、名作というには些か風変わりであろう。

唯一無二。この言い方が相応しい。
こんな映画は他にはないし、これからも早々出てこないであろう。特定のジャンルと言うよりはそれ自体を内包す、、、

おっと言い過ぎた。


話題を変えよう。
本当に白紙の状態から映画を見る行為を経験したことがある人はどれくらいいるだろうか?

では白紙の状態から音楽を鑑賞する行為ならばどうだろう。

例えば、ジャケ買い。

店で見かけたCDをそのまま購入し、それを初めて聞くときの緊張感と高揚感を経験した事がある人は多いだろう。

なぜあんなにも気分が高まるのか。
もちろん予想だにしなかった未知の魅力的なものに触れることによるものだがそれだけではこの状況は成立しない。

例えば友人のオススメするCD。「いいからとにかく聞け」といくら言われてもジャケ買いほどの気分は高揚は有り得ない。

それはリスクを冒していないからだ。

相応の対価を支払い、自らの感性に従って選んだ未知のものに触れる瞬間。
それが予想以上に素晴らしいものであった時、至上の喜びを感じ取れる。

だがその高揚が果たして本物かどうかは一度検証しなければならない。
つまり本当のジャケ買いであったか?という問いだ。

ジャケットは単にキッカケに過ぎず、参加アーティストを調べてみたり、店のポップを参考にしてみたり、果ては視聴してみたりと、当然ではあるが意識的に選択をしているはずで、その選択の過程において直接的にCD内の楽曲についての取捨と想像をしているはずである。

それはもう既に白紙ではない。
白紙を天に掲げ、うっすらと浮かび上がるその輪郭を確認してしまっているのだ。

厳密に言えばそれは既に未知のものではありえないのだ。
その行為は真の意味でのジャケ買いの魅力を、失敗を恐れる自らの弱さ故に減じていると言わざるを得ない。

まさに愚行と呼ぶにふさわしい所業である。十分に恥じてほしい。

本当のジャケ買いはジャケットのみを唯一の拠り所とする場合にのみ達成されるのだ。


映画もまた然りである。
2000円近くと2時間程度という対価とそれが塵と化すリスクを支払い、白いスクリーンを見つめる。
どんなが映画は始まるのだろうか?なにも知らない白紙の状態だからこその緊張感と高揚感がある。

愚かにも事前に情報を仕入れていた場合、そこまでの緊張感も高揚感も決して得られない。

そこで必要なのは唯一想像力である。
上に書いたジャケ買いのように想像力を自由に羽ばたかせることの出来る状態はあまりない。映画のストーリーを知っていたら、PR用の映像を見てしまっていたら当然想像を膨らますことの出来る余地は減じる。

冒頭のシーンが始まったとする。
これは誰なのか?どこなのか?いつなのか?なにをしているのか?全て想像しなければならないし映画内の情報を元に論理的に組み立てる。

この想像力の余地を上映前まで可能な限り残しておくことが映画を楽しむ上で特に重要なのだ。

事前に情報を仕入れていると、あの俳優はいつ出てくるだろうか?あの爆発シーンはどこか?など無意識的にそれを探す。頭の何処かが冷めている状態である。

これは旅行に例えることも出来る。

見たい建物がある。
事前にその建物についての知識を入れ、写真も散々見た。
地図を持って、街に降り立ち、道順の通りに行けば、本やネットで見たあの建物がそこにある。

全て当たり前なのだ。これは当たり前の事を確認しているに過ぎない。
その道順で行けば、このタイミングでそれが現れるのは当たり前だし、写真で見ていればその通りのものがそこにあるのも当たり前。

情報のトレース作業といってもよい。

これでも確かに間違いではない。時間は短縮できるし、確実で無駄な作業がない。
確かにそれでもよいだろう。

しかし、緊張感と高揚感、この場合は感動と言い換えたほうが正確かもしれない、の観点からすれば、出来るだけ情報を外した状態でその建物に出会った時のほうが何倍も感動的なのだ。

なんとなく街をぶらついている時に、ふっとしたタイミングで角を曲がった先に現れる!
通りの向こうにファサードが現れる!カフェの窓からぼんやり外を見上げた時に現れる!その感動!

そこから吸い寄せられるように建物に近づいてみればもっと多くの驚きと発見があるだろう。

未知のものに触れる時は、それが確認作業になるのが一番つまらない。


一部繰り返しになるがここでファーストコンタクトの重要性についても触れておきたい。

有形無形を問わずあらゆる事物いかなる状況においてもファーストコンタクトは存在する。

今あなたがこのキャビンという映画についてどれだけの情報を知っているだろうか。私には想像することしか出来ないが、仮にここで初めてその名を知った人がいるとする。この記事がファーストコンタクトであったとする。

あなたが今知っている情報は映画のタイトルである「キャビン(山小屋)」と一部に私のような熱狂的な(面倒くさい)ファンを持っているということぐらいであろう。私が散りばめた少ないヒントをキャッチしている方もいるかもしれない。

私としては最小かつ最大のヒントを与えたつもりだ。ジャケ買いで言えばでジャケットをチラ見せした程度だ。これ以上の情報はあなたの想像力の自由を奪いかねない。

ファーストコンタクトはこの程度がよい。初めてその情報に触れるときにあまりに知りすぎてしまうと結果的に後の感動が減じることとなる。
最近の映画はHPやテレビ等でかなり多くの情報を垂れ流す。それは観客側の興味の問題であって、そこまで中身を開示しないと来てくれないのである。
本当なら配給会社も出来るだけ白紙の状態で来て欲しいと思っている。そのほうが映画というエンターテイメントを楽しめるし、結果的に映画産業のためになる。
しかし、この情報時代、人々は臆病になり、失敗することを恐れた。知りたければいくらでも映画の中身を知ることが出来る。いわゆるネタバレというものを知ってから見に行く人もいる。すると当然ながら面白さは半減するし、映画に対する失望にも繋がる。

こういう悪循環を断ち切るにはどうしたらよいか。
どうか一度でいいから、白紙から見て欲しい。

とは言え、ファーストコンタクト自体が存在しなければそのものの存在自体を認識出来ないので、如何に最小限のコンタクトを取るかがポイントとなろう。

過剰なファーストコンタクトは禁物である。
常に危機意識を持ち、過剰な情報に触れそうになった際はどうか薄目と耳を塞ぐことで対処して欲しい。


何度も言うが決断すべきタイミングは今なのだ。

既に期は熟している!

もう十分知ったであろう。
どうかここらで決意をして欲しい。無論未だにこの記事を読み進めている読者の方々がいるとは思っていない。既にこの記事はキャビンを進めるという目的から、自らに課した使命と覚悟の次元に達している。

身近な例に例えると、ブチャラティがジョルノに告げた戦慄の名文句
「質問は既に拷問に変わっているんだぜ!」に近い。


Cabin
in the Wood


突然であるがここでこの記事を終える。

もうかれこれ2週間ほど足したり引いたりしながら文章をこねくり回していたのだが、とある人物のブログを読んでその文章力に感動してしまったからである。

言葉選び、ウィットに富む表現と皮肉、明快な主張と文章のリズム。

私は激しい自己嫌悪に陥ったのだ。

これに関しては次回以降もしくはその内に書いていこうと思う。

ジェーン・スーめ。最高だ。

2013年3月の映画記録

2013年3月の映画記録です。
あまりに酷い邦題が世の中を席巻しているので(たまにいいのもある)、大きく異なる場合は邦題と英題を併記することにしました。

21.ゼロダークサーティ(2013)

「ハート・ロッカー」でアカデミー賞をとったキャスリン・ビグローの最新作。
オサマ・ビンラディンの居場所の探索、アジトの発見、潜入、殺害の計画を指揮し、執念とも言えるような行動力と精神力によって目的を果たしたCIAの女性職員の話。

冒頭からまざまざと見せられる捕虜の拷問シーン。
友好的話し合いに見せかけた自爆テロ。
外国人の多いレストランを狙う爆破テロ。

ある人はアメリカへ送還され、ある人はテロの犠牲になり、彼女自身も自宅前で発砲を受ける。

それでも彼女は異常なまでの執念でオサマ・ビンラディンの居場所を突き止める。

他国への無断侵入による殺害作戦。失敗すれば国際問題となる。
「そのアジトにビンラディン」の入る確率は?」とCIAの長官が会議で問う。
皆が「60%」と答える中、彼女は「100%。でもそれじゃ皆がビビるから95%。」

そして作戦の決行。ドキュメンタリーを見ているような緊張感。
ターゲットの殺害に成功。

だが歓喜の声は聞こえない。
あるのはやるせないような徒労感と心に空いた大きな穴。

ラストシーンで彼女はたった一人で軍用機に乗り帰国する。
ホッとした顔も疲れきった顔も見せず虚空を見つめて泣く彼女。


一体何が彼女をそこまでビンラディン殺害に駆り立て、なにが彼女の心を支えてたのだろうか?
と考えています。

☆☆☆☆


22.ジョニー・イングリッシュ 気休めの報酬 (2011)
"Johnny English Reborn"

ジョニー・イングリッシュ 気休めの報酬 [DVD]
ジョニー・イングリッシュ 気休めの報酬 [DVD] [DVD]

ミスタービーンでお馴染みのローワン・アトキンソン主演のスパイ映画。
「気休めの報酬」という邦題からも分かる通り、007シリーズのパロディです。
ミスタービーン以外の映画で初めてローワン・アトキンソンを見たのだけど、どうしても比べてしまう。そしてビーンのほうが面白いと感じてしまう。

クスっと笑うシーンは多いんだけど、息が出来なくなるぐらいお腹痛くなって"Un moment, per favore!!"とか叫ぶぐらい笑いたかった私としては少し物足りず。ストーリーも単調なので特に印象深いところもなく。

ただ、彼がトラウマにしているエピソードの回想シーンがあってそれは面白かった。
モザンビークの大統領を護衛していたんですが、その大統領が演説している最中にいかにも怪しい謎の美女に誘われて、水着で一緒にジャグジーに入るっていうシーン。
バカバカしすぎる。

そして見終わってから、これが2作目(英題のrebornに気付いた)という事を知って激しく狼狽したので、ローワン・アトキンソンの名誉のためにも1を借りてこようと思いました。

☆☆

23.フラッシュバックメモリーズ3D(2013)

「神様、この記憶だけは消さないでください」

ディジュリドゥという楽器の世界的奏者であったGOMAのリハビリを中心に捉えたドキュメンタリー映画。
GOMAは交通事故により脳に障害が残ってしまった。日常生活に戻ろうとするも、記憶が抜け落ちていたり、時間の感覚を忘れてしまったりと時折発生するフラッシュバックに苦しんでいる(昔の写真を見ても、なぜ写真の中の僕が笑っているか分からないと言う)。それでもディジュリドゥ奏者の舞台に戻ってきた彼の演奏と彼の生きてきた記憶を辿るドキュメンタリー、そして彼の脳内に浮かんでは消える映像を3Dで見せる。

記憶にこそ自分の今までが残り、これからの自分が残っていく。
だが彼の中では次々と記憶が忘れ去られていき、時間軸が崩壊したように現在が過去に消え去っていき、過去が現在のようによみがえる。「どの時間軸にも属していない」とGOMAは言う。

誰だって誰かの記憶に残りたいと思うであろう。特に彼は自分自身の記憶が消えていくのだ。
だから彼は肉体を使って我々の記憶に彼自身を刻む。
映画館の大音量が振動として伝わって、まさに自分の肉体、細胞に音が刻まれているような感覚。

ラスト、スクリーンに大きく秒単位の時間表記が現れる。
あれはまさに「今」という時間軸に彼が存在していることの確認ではないか。

そして目撃者である我々の記憶にもGOMAという存在が刻まれた。

もう大丈夫だ。

これは映画館の大音量と3Dが両方ないと楽しめないので見てよかったです。

☆☆☆


24.ザ・レイド(2012)

インドネシア発のアクション映画。
お話はすごく単純で、麻薬密売組織のドンが他の悪い奴らを匿っている大きなビルがありまして、そこにSWAT達が突入していくというものです。はっきり言ってストーリーはどうでもいい。
そりゃ途中で仲間が殺されたり裏切ったり、意外な人間関係が発覚したりするんだけど、結構どうでもいい。
ラスボスがどうなっちまうんだ?とかのハラハラもないからどうでもいい。
初登場のシーンからはラスボスの小物感がビンビンくるので大体想像付くしね。

なにが良いか。

そりゃあんたアクションシーンですよ!
ノンストップアクションって言葉がこんなにバチッとハマる映画も中々ないよ。

最初はSWATだから当然かなり武装していてビルの吹き抜けとかで派手な銃撃戦が繰り広げられるんですけど、意外な反撃にあったりして(この辺りのラスボスの館内放送は治外法権っぽい恐怖感があってすごく良い。)、なんと弾が切れるんですねー。

そっからはね、もう素手ですよ。あとたまにナイフ。

シラッドっていうあっちの格闘技を主に使うんだけど、これが超かっこいい。
撮り方もいいし、俳優のアクションもいいし、間もいい。咄嗟の閃きと卓越した技術が相まって見たことのないかっこいいアクションシーンができてる。

で、ありがちだけど敵に凄い使い手がいて、戦いの美学があって、わざわざ不利な状況を作ってまで戦いを挑んでくる。

それをギリギリでぶっ倒す!!!

いやー面白かった。映画館で見れなかったのが悔やまれる一本。

見終わった後すげーテンション上って部屋の中でシュッシュッシュッとシャドーボクシングやったよ。
シャドーボクシング繋がりで告白すると、007を見た後は人がいないとこなら大体銃を構えるポーズをしながら階段を降りたり、部屋をウロウロしています。

とにかくザ・レイドを見れ!

☆☆☆☆


25.その土曜日、7時58分 (2008)
"Before the Devil Knows You're Dead"

英題の前には"May you be in heaven half an hour"と付きます。

それぞれ金銭に問題の抱える兄弟が、自分の両親が営む宝石店に強盗を仕掛ける計画を立てる。誰も傷つけず宝石だけを奪い、闇ルートに流す。宝石店は保険に入っているから両親にも負担をかけない。
それで上手く行くはずだった。

主人公の兄弟がどんどん堕ちて追い詰められていきます。
自分たちの犯罪を隠すために、嘘と犯罪に塗れて坂道を転げ落ちるように人の道を外れていき、その姿がとても哀れで情けなくて痛々しい気持ちになります。

ところで、兄の妻役をマリサ・トメイが演じているのですが、いい女だこれは。
ザ・レスラーという映画でも落ち目のストリッパー役で出ていてさすがの私も「ウム」と唸るほどのいい女っぷりを出していたのですが、今回はその2乗ぐらいです。
Tomei-Before-3
ウム。
この方1964年生まれですよ。撮影当時で44とか。なんちゅうアレですのって感じ。
ちなみに普段はこんな感じ。
マリサ・トメイ
キュートである。

ちなみに映画冒頭シーンではいきなり激しいSEXシーン(特に最初は太った男の尻をひたすら見る)が淡々と続くので、家族とかと見ると逃げ出したくなるぐらいの冷たい空気になること請け合い。
だがしかしここでもマリサ・トメイはスゴイのだ。

☆☆☆☆

26.アナコンダ2 ボルネオ島の迷宮(2005)
"Anacondas: The Hunt for the Blood Orchid"

画期的な薬を開発するために、貴重な花を採取しに行く製薬会社のメンバー5人を待ち受けていたのは見たこともないほど巨大なアナコンダだった!
しかも繁殖の時期だったため、いっぱいいる!!!

それ以上でもそれ以下でもない映画です。
特に見せ場もなく、金に目の眩んだ野郎の狂気に後半はイライラする。
話が出来ない奴はダメだ。

☆☆

27.おおかみこどもの雨と雪(2012)
おおかみこどもの雨と雪(本編1枚+特典ディスクDVD1枚)
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狼男と恋に落ちた大学生のハナ。やがて2人の子(雨と雪)を授かるが彼らもまた狼男と狼娘であった。事故で父親は亡くなった後もなんとか必死に働き子を育てるがそれも限界に達したハナは田舎に移住し大きな一軒家で生活を始める。田舎での雨と雪の成長を描く。

いい話ではありましたよ。
狼になる描写とかはかわいいし、近所の人にバレるかばれないかみたいなコミカル感じも嫌いじゃない。

子は親が思うよりもずっと早く成長し、親離れより子離れが遅かったりとか。うむうむといった感じ。
ラストの「しっかり生きて!」っていう言葉はなんとも深いし大切に扱いたい。

でもね。どうしても引っ掛かるのがそもそもの雨と雪の誕生の所

狼男と知り合って、仲良くなって、愛しあって、SEXをして(半人半狼の姿で!)子供が出来ましたって淡々と描かれるのだけれど、普通もっと葛藤があると思うよ。

多分生まれてくる子は普通の人間じゃないかもしれないって思うだろうし生活のことだってあるし、なんでそんな簡単に子供を作るわけ?作らないっていう選択肢もあっていいじゃない。

SEX→あ、気分が。。→出来ちゃったみたい。。。育てるわ!!!みたいな流れがダメ。引っ掛かる。
ここだけにしか書かないけど、個人的に出来ちゃった婚ってどうもダメなのよ。もちろん個人の自由だし、知人にもいるし、他人がどういう過程や気持ちで子供を作ろうと結婚しようと、本人が良ければそれは心からおめでとうと思うんだけど、映画内でキャラの感情とか境遇とか恋人との関係性を知っているだけに、なんでそんなあっさりと?って思う。それこそドラマだと思うけど。
特に今回のケースは普通の人よりハードルが何倍も高い訳だし産むなら産むなりに大きな葛藤があるべき。

そして、ハナよ。お前は天涯孤独な人間なのか?そうではなかろう。なぜ元々いた世界から切り離されることになにも思わない?親は?友達は?なんだこの盲目的な描写は。

あと最後に、映画を見た人がみんな唐突に思うであろう。父親の死ぬ所。いいのあれで?ザ・不運って感じだけど。

☆☆☆

28.ダイ・ハード(1989)
ダイ・ハード (期間限定生産スペシャルパッケージ) [DVD]
ダイ・ハード (期間限定生産スペシャルパッケージ) [DVD] [DVD]

ご存知ブルース・ウィリスの代表作。
妻の働くビルにたまたま居合わせたブルース・ウィリスがテロリストの攻撃に巻き込まれる。人々が捕まり人質にされる中、彼だけがビル内の唯一の望み!
外の警察のダメっぷり。ブルース・ウィリスが逆境で生み出す必死のアイデア!なんでオレがこんな目にと悪態をつく感じ!そしてイカした黒人警察との無線で交わされる友情。

面白い。純粋に面白い。

☆☆☆

29.The Driver(1978)

ザ・ドライバー [DVD]
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強盗犯人などを乗せて安全な場所まで車で運ぶ通称「逃がし屋」の寡黙な男が主人公。
彼を追う警察、警察とのウラ取引で彼をハメようとする強盗団。

カーチェイスシーンはなかなか見もので過剰な演出も音楽もなく淡々とリアリティに溢れる描写で描いていて、なんか普通の凄さみたいなのに結構ドキドキする。飛んだり跳ねたりましてや爆発なんかしないんだけど、心理戦を駆使した倉庫内での非常にゆっくりとしたカーチェイスは特に緊張感があって良い。

この主人公のかっこ良さにハマる人はバッチコイ!ハマるんだと思います。

☆☆☆

30.キャビン(2013)
"Cabin in the wood"

これはどんな切り口から話しても多分にネタバレを含むため口を紡いでいるのが世間のためにはいいのかもしれないが、是非とも声を大にして語りたいため、別枠(近日UP!)にさせて頂きます。

矛盾していますが出来ればなにも情報を入れないで見て欲しい。HPもこのブログも。

こんな映画他には絶対ないし真似しようと思っても出来ない。
そして最高に面白くてスカッとしてハッとして映画を理解すると私のようにもう一回見ないと気がすまなくなる。

見なさい。これは限りなく命令に近いオススメです。

☆☆☆☆☆

31.ハンガーゲーム(2012)
ハンガー・ゲーム [DVD]
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かつて国歌に対して反逆をした12の地域に課せられた、戒めの罰。それがハンガーゲーム。12歳〜18歳の男女がそれぞれ地域から選ばれ、彼ら24人のうち1人が生き残るまでお互いを殺しあう。試合は環境も様々で全国放送され富を誇る人々にとって最高の娯楽となっている。幼い妹の身代わりで志願してゲームに参加した主人公。果たして無事生き残れるのか?

基本的には面白いと思う。設定はなかなか凝ってるしゲームの制度とか社会との関わりなんかもいいと思う。
でも細かいところが雑でその設定の良さが生かしきれていないのでは?

人気になったらセレブのスポンサーがついて物資の援護が来るって言ってたけど来たのはトレーナーからの薬だけやないの。11区の彼はどっかのタイミングで主人公の行いに気づいて侘びを入れるまたはなにかしらの仁義を見せるべきであろう。あと「あいつには要注意だ」的なプロの殺し屋くん。弱いよ。主催者は手を出しすぎ。フィールドの端っこに言ったらダメなぐらいなら最初から狭いフィールドにしろ!「地形を読め」「水を見つけろ」「シェルターが大事だ」などの一連のサバイバルアドバイスはなんの役にも立たずましてや描写もなく。そりゃ殺し合いの最中に夜中に焚き火炊いてたら殺してくれって言ってるのと同意ですよetc...

ごめん。思い出したらやっぱあかんわ。

☆☆

32.ラバー(2010)

"Lover"ではなく"Rubber"。
タイヤの映画。です。
というかタイヤが主人公の映画。
もう少し付け加えるとタイヤが人を次々と惨殺して警察に追われる映画。
さらにその顛末を遠くから見ている出演者ではない見物人がいて、警察の操作のやり方にイチャモンをつけたりする映画。
ホントは見物人が全員死ねば映画自体も終わるはずだったのにたまたま一人生き残ってしまったので映画は続いてしまうし、そんなはずじゃなかったからストーリーが崩壊していく映画。

意味分かる?分かりませんよね。
冒頭は10分弱ひたすらタイヤが砂漠を転がすシーンを見せられるし。

ところが全部に意味なんてないんですよ。映画にとって意味のない"No Reason”な設定にこそ重要な意味があると彼らは言うわけです。

意味が無いということに意味を持たせてそれを映画全体でメタ構造にしている映画。

ラスト、三輪車がリーダを務めるタイヤ軍団の向かった先は?

何箇所かすんごい笑った。

☆☆

33.宇宙人ポール(2011)
宇宙人ポール [DVD]
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非常にアメリカ人的な性格をした宇宙人のポールとエリア51で出会ってしまったイギリスのSFオタク2人のロード・ムービー。

まずポールのキャラが最高にいい。性格も男前だし、話すこと話すこと洒落が効いててパンチがあって面白い。それに超いい奴!友達になりたい。
オタクたちもイギリスとアメリカの文化的ギャップで何箇所も面白いところがあるし2人共いいキャラしてる。すごく笑顔が素敵。

楽しい奴らとドライブ旅行も行ってみたいなあとか思うよ。

警察やらなにやらにずっと追われてるんだけどそいつらの馬鹿馬鹿しい駆け引きとかちょっとしたアクションとかも面白くて終始笑いっぱなし。スピルバーグにETのアドバイスしてるとことかめちゃくちゃおもしろい。
SF名作映画のパロディも随所に散りばめられているらしいんだけど、分からなくても面白くできてるから大丈夫。

終盤とあるポールと関わりの深い人物のところに行ってその人がラストまで同行するんだけど、その人に向けてポールの言う言葉がもうかっこ良すぎて。「あーオレにも言ってー」って。
一旦スルーして、「あれ、お別れの言葉は?」からのホゥ!!!!(←心の中で快哉を叫ぶ声)。最後に又惚れ直す。

☆☆☆☆☆img src=

2013年2月の映画記録

2013年2月にみた映画の感想です。
そりゃ、いい映画が見たいからいい映画を選んでみるわけで、そうすると必然的に言いたいことも増えるわけでこのインフレは止まりようがありません。

16.シークレット・サンシャイン(2011) 2回目
シークレット・サンシャイン [DVD]
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チャン・ドヨン主演の韓国映画。事故死した夫の故郷に息子と帰ってきたシネ。人間関係に戸惑いを覚えながらも新しい生活を始めていくが、身代金目当ての殺人事件が起き、最愛の息子を失ってしまう。普通の映画ならここまでの話自体をメインに据えるのかもしれないけど、ここまではあっさり描かれる。本作はここからが本題。

人生の絶望に陥った人間がまた生きる希望を見出すには何が必要か。
もっと突っ込んで言うと、キリスト教にそれが可能か?救いはあるのか?
結論を言うと、キリスト教の持つある矛盾によってそれは出来ないんですね。

韓国はカトリックが多いそうですが、ここまで切り込むのはかなり勇気がいるんじゃないでしょうか。
それでも、本当の最後の最後に違った形で少し希望が提示されます。

暗い映画なので万人が好きとは言わないけど、ものすごくいい映画。
チャンドヨンの演技は素晴らしいし、彼女に一方的に行為を抱くソン・ガンホも最高です。

☆☆☆☆☆

17.ユア・マイ・サンシャイン(2005)
これも韓国製作で同じくチャンドヨン主演。実話を元にしている映画です。
デリヘル嬢をやっているウナと彼女に一目惚れをしてしまった農家を営む冴えない独身男のソクチュンの恋愛ストーリー。
本当に最初は馬鹿馬鹿しい感じの恋愛ストーリーだったんですね。ウナは色々と過去があって風俗嬢をやってるんだけど、ソクチュンの一方的な本当にワガママな勘違いの自己満足の猛プッシュで次第にウナも絆されていく。私はこういう映画内の純朴キャラってのがどうも嫌いで、「こんな奴はいない」で一蹴したくなるのです。

ただ、この映画は一旦2人が結ばれてから急展開を見せます。
ま、とは言えよくある難病ものなんですが、映画の時代を考えるにこの病気による差別・偏見は異様なものを感じます。
俳優さんの演技はやはり韓国クオリティで素晴らしい。嫌いな純朴男も終盤には鬼気迫る演技を見せてくれます。前半のナヨナヨしたのは演技だったな貴様!と元も子もないツッコミを入れてみるほど。

でもなー、好きじゃないなー。

☆☆☆

18.ヒューゴの不思議な発明(2012) 2回目
パリ駅内に住み、時計のねじ巻きの仕事をする一方で、お父さんの形見であるからくり人形の修理をする少年と、駅内でおもちゃ屋を営む頑固なおじいさんと、その孫の美少女(クレエ・グレース・モレッツ!)が主な登場人物。このからくり人形の秘密を解き明かした時に映画に縁の深い1人の人物が浮かび上がります。その人物の歴史を辿ることで、映画というものがどれほど豊かなエンターテイメントであるか、どれほど素晴らしい価値をもつものかを古い映画の映像を交えて語られます。そしてその延長線上にこそ今見ているこの映画があるのだ。
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初めて見た時は予想外のストーリーにかなり戸惑いました。

映画賛歌の映画です。

☆☆☆☆

19.ヤング≒アダルト(2012)
アホみたいに長いから覚悟してね。先月のジュラシックパークの倍で3000字!
ヤング≒アダルト [DVD]
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37歳で独身のメイビスは10代女子向けの恋愛小説のゴーストライター。地元を離れて都会で生活をしているが、ある日地元の住む元彼のバディから子供が生まれたとの連絡を受け、ずっと引きずっていた思いと共に地元へ向かう。なんとかヨリを戻そうと家族のいる彼と親密になろう努力するが、彼は一向に乗ってこない。それでもメイビスは「きっと彼も私と一緒になりたいと思っているはず」と語り、さらにアプローチを仕掛けるが。。。

すごく見てよかったと思う。多分普通の人がよかったと思うところと違うところかもしれないけど、とにかくそこが私にはすごくよかった。それは最後に書きます。

見ていてすぐに分かるんだけど、タイトルにもある通り彼女は大人になりきれていない大人です。
37にもなってヨレヨレのキティちゃんのTシャツを着ていたり、実家の部屋には17歳の時の誕生日会の時のポスターがまだ貼ってあったり、お気に入りの曲はカセットテープに吹き込んである昔の曲。冒頭に書いた発言のような相手の事情や気持ちを顧みない身勝手な恋愛観。

なぜ彼女はこんなことになっているかといえば、彼女の人生のピークが10代後半だったと彼女自身が思っていて、彼女の中で時間がそこから止まってるからなんですね。そしてこのピークの時に付き合っていたのが連絡をくれたバディ。

だからこそ彼から連絡が来た時に、彼女の中で当時の自分へ帰りたいという思いが増幅されたのだと思います。
カセットテープの曲は象徴的です。メイビスの同級生がバンドの演奏を披露するシーンがあるのですが、そこで演奏する曲がまさにこの曲。この曲を通してメイビスと同級生が当時をどのように捉えているかが浮き彫りになります。同級生にとっては誰もがそうであるように懐かしい思い出なんです。当時の仲間と集まって当時流行った曲を一緒に歌う。ところがメイビスだけは違う。自分の人生で絶頂時の象徴であり、未だにそれを求めてる。彼女にとっては過去の思い出というよりも、37までずっと引きずっている進行形。今でもあの頃のように輝いていた自分でありたい(もしくはある)と思っている。

彼女の行動は終始痛い。最初は笑えるんだけど、徐々にエスカレートしていって本当に見ていて哀れになるほど身勝手で自己中心的で子供っぽい。
最後に勝負を決めに行ったメイビスはようやくバディにその気がないと気づき、溜まっていた鬱憤をすべてぶちまける。近年稀に見る痛い女の名場面だと思います。心が抉られます。ただ彼女には辛い過去があっての話で、もしかしたら本当に幸せになれていたのかもしれないし、運が悪かっただけでは済ませられない悲しい事情があります。

その後、愚かだった自分に彼女は気づきます。自分がどれほど哀れな状況だったかをきちんと把握します。

この映画は大人になりきれていないヤングアダルトであるメイビスが大人へと向かって成長することで終わるのですが、その大人への成り方が面白いなと。

最後に友人の妹と話すシーンがあってそこでホントに簡単なことに気づきます。
「あなたは私の理想よ!都会で有名で!この町の住人は、”無”。最低の街。死んだほうがマシよ。私を連れてって!」
要は、田舎はクソで自分はイケてると気付く。

元々も彼女にも「こんな田舎」なんて気持ちはあったのですが、自分の絶頂期を過ごした街であることとバディへの思いに引きづられて気持ちの整理がついていませんでした。バディへの恋も終わり、痛々しい自分を客観視出来た今、彼女を田舎に縛るものはなく、むしろ圧倒的強者の立場から田舎を見下すことが可能になりました。

そして彼女は都会へと帰っていくのです。

果たして彼女は大人になれたのでしょうか?どんな大人になるのでしょうか?


と、一通りの話が終わりましたのでここからが私にとっては本題です。

メイビスが田舎に帰りバーに一人でいるときに偶然マットという同級生に出会います。彼女にとってマットはどうでもいい存在ですが彼からバディや街のことについて情報を聞き出し、彼女自身の計画なども話している内に、よき話し相手となっていきます。田舎で話す相手のいない彼女にとって貴重な存在です。

マットと話すときの彼女は本当に素を曝け出していて、彼女の子供じみた妄想やバディへのアプローチ方法、奥さんへの悪口などとにかく思っていることを全部吐き出します。マットはそれを注意深く聞きつつもバカなことをするんじゃないと忠告を送ります。

そして、彼女が大衆の面前で大恥をかき、自分の姿を客観視して自己嫌悪の最骨頂に達した時、居場所のない彼女は唯一本音を曝け出すことの出来るマットの元へ向かいます。

その時に彼女がマットに見せる自分の姿は映画史に残ると思う。
プライドも過去の栄光も恋心も全てズタズタになってもっとも惨めな彼女の心を絵的にみせるとこうなるのかと。

ヌーブラ+パンスト+パンツという女性にとっておそらく他人に最も見られたくないであろう姿。最初笑ったけどすぐその後に泣けて来ましたね。
20121205220347

そしてこの時にマットが言うのです。「今の君も素敵だよ」」と。

この後一夜を共にするのですが、いわゆるベッドシーン的な官能的なものではありません。まさに慰め合いと傷の舐め合いに近いベッドシーンです。

本当に自分が最低の最低の姿を見せて自己嫌悪に陥っている時にそれでもなお自分の身を案じ、肯定してくれる人がいたら、そんな君でも僕にとっては素敵な存在なんだといってくれる人がいたらそれは嬉しいよね。別にこのシーンに限ったことじゃなくて自分の日常においてもね。

とは言え分かりきっていることですがメイビスとマットが恋人になるなんてことはなく、翌朝にマットの妹と上に書いたような話をし、彼女は元いた都会へと帰っていきます。きっとここで起こったことは全て田舎に置いたままで。


ここからは完全に余談になります。
マットに抱かれるときにメイビスは"Hide me"と言います。日本語訳には「抱いて」って出ていました。私は英語はさっぱりプー太郎なのでしょうがないのですが、万が一そういうシチュエーションにおいて外人女性に同じ事を言われたらすぐさま反応出来るのであろうかと不安になります。
思わず毛布とかでガバッと覆ったりしたらせっかくのチャンスを棒に振るどころか二度と口を聞いてもらえないでしょう。
分かりやすく"Hold me tight!!!"とか言ってくれないと困る。でも今はもう大丈夫です。


あと、こんな映画で言うのも変ですがオンナという生き物は楽しそうだなと思いました。
メイビスは計3回、バディへ会いに行くのですが、田舎臭い女共とは違う都会の女の魅力を見せつける毎回毎回化粧やら服やら小物やら違うパターンで攻めていくんです。その変わりようが面白くてね。
田舎の量販店に買い物に行って冴えない服を見ながら「MARC JACOBSはないの?」とか言ってみたり。男だったら自分をよく見せるためのパターンはそんなにないですからね。
逆に言えばすごく大変なんだろうし、例え男にそれを求められても私は困りますが、なんか楽しそうだと思いました。

以上です。世の女性たちよ、是非見られーい!
まだまだ書きたいことはありますがこの思いはいつかこの映画を見た人と酒を飲みながら語ることとします
どうもお付き合いありがとうございました。でもまだまだ続くよ、次の映画はウォッチメンです!

☆☆☆☆☆


20.ウォッチメン(2009) 2回目
舞台は冷戦下のアメリカ。数々のヒーロー達が存在しており、自警団であったりアメリカ政府や軍と絡んだりとヒーローが歴史に大きく関わってきた。しかし、ヒーロー達は政府や市民から次第に疎まれる存在となり、法律によりその活動が禁止される。
米ソ間の緊張感が最高に高まり終末時計が今にも0時を差すかという時に、コメディアン(ケネディ暗殺はこの人の犯行)というヒーローの1人が殺害される。別のヒーローのロールシャッハはヒーロー抹殺計画ではないかと疑い捜査を開始するが。。。

ウォッチメンの原作コミックは名著です。
文学的にも哲学的にも物語上で問われている政治的・思想的な指摘の鋭さ、もちろん面白さや画作りといった漫画としての基本的な質においても素晴らしい大変な名著です。1回目見た時は原作未読であったため、???って感じ終わったので、原作を読んでリベンジをしかけました。
WATCHMEN ウォッチメン(ケース付) (ShoPro Books)
WATCHMEN ウォッチメン(ケース付) (ShoPro Books) [単行本]


面白い。はっきり言って映画はダイジェスト版なのでわからない所が多いのはしょうがなかったのも納得。
中身が濃すぎてストーリーとか上手く説明出来ません。

簡単に言うと、ものすごく力もあって、お金もあって、賢くて、人格もあって、人類史上最高の人物と呼ばれるような完璧な人間が仮にいたとして、その人に世界の未来を託せばきっと人類の抱える多くの問題は解決するとしたら、あなたはその人を支持しますか?もし今の民主主義のやり方だとあなたの意見は選挙という形で投じることは出来るけど世の中は悪い方に行っちゃうかもよ?

という問いがバーンと最後に振り落とされます。

はっきり言ってヤング≒アダルトでエネルギーを使い果たしたので書く気が(そしてあなた方の読む気もきっと)なくなったので短めにしておきます。本来ならばどれだけ書いても書ききらないのですが。またいつか映画を見た人と酒を飲みながら・・・

☆☆☆☆0

2013年1月の映画記録

1.Premium Rush (2012)
ジョセフ・ゴードン=レヴィット主演。NYのメッセンジャー達の活躍を描く。ひょんな事から組織に関わる重要な荷物を預かった主人公が、組織や警察に追われながらも仲間と協力し配達するという物語。NYを自転車でかっ飛ばすシーンはいいけど、なんか全体的に甘ったるさが抜けない。

☆☆

2.未来を生きる君達へ(2011)
デンマークとスウェーデンの制作。学校のいじめっ子に対する仕返しの善悪、街の乱暴者から受けた侮辱に対する報復の善悪、ギャングの親玉が病院に来たら医師は治療をすべきかなど、暴力に対する暴力、暴力の連鎖の是非を問う。これは本当に心底、日本語のタイトルが最悪。子供のエピソードが多いからって説教臭いタイトルにしてんじゃない。現代は現地語で「リベンジ」という意味。

☆☆☆

3.LOOPER(2013)
ジョセフ・ゴードン=レヴィットとブルース・ウィリス主演。舞台は近未来。更なる未来からタイムマシンで犯罪者の抹殺のために過去へと人が送られて、ルーパーと呼ばれる裏稼業の人たちがそれを始末する。ある日、未来の自分が送り込まれてきて。。。これはたまたまなんだけど上の映画にも通じるものがある。タイトルの通りループの話。なにがループするかっていうと、、、全部!後半からは結構意外な展開になっていく。そこそこ楽しめましたが絶賛とまではいかないかな。

☆☆☆

4.サイタマノラッパー3 ロードサイドの逃亡者(2012)
サイタマノラッパーシリーズの完結編。埼玉の片田舎でHIPHOPを愛し、いつかビッグになることを夢見る青年たちの奮闘?を描く。これはヒップホップという音楽をある程度知識として持っておいたほうが映画が楽しめるはず。極端に言うと、自分自身の思いを気持ちを歌詞にして吐き出す、ぶつける、リズムに乗せる。で、この主人公たちは最初なにもない。自分の中にはなにもない。そんな彼らがどん底に陥ってすべてを失って初めて、オレにはヒップホップしかないんだってことに気づいて、それをリズムに乗せて紡ぎ出す瞬間!それを捉える映画といっても過言じゃない。ある意味自分自身の存在証明としてのヒップホップというか。そりゃ胸を打つよね。

☆☆☆☆

5.アルマジロ(2013)
デンマーク軍協力のドキュメンタリー映画。アフガニスタンの最前線基地「アルマジロ」に派遣されタリバンとの戦闘に臨む青年たちの半年間を生々しい映像で見せる。戦争という日常と地続きの場所での事でありながら、兵士たちの発言や軍を覆う空気感には日常との隔たりを感じざるを得ない。劇中で兵士が言うように「この感覚は戦争を知らない奴には絶対分からない」。確かにそうなんだけど、その乖離を少しでも埋めるために存在するのがメディアでありジャーナリズムだと思う。なのでこの映画のスタンスはものすごく正しいと思う。彼の発言により納得できる。隔たりをものすごく感じる。
1つの主榴弾で数人のタリバン兵を殺した兵士の勝ち誇った顔。現場で統制の取れない舞台。タリバンの奇妙さ。現地民との接し方。頭中に倫理とか平和とか罪悪とか任務とか浮かんできて考えだすとキリがない。

☆☆☆☆

6.ロード・オブ・ザ・リング 旅の仲間(2001)
言わずと知れた映画史に残る超大作シリーズの第1作。指輪の秘密、続々と集まる個性豊かな仲間たち。圧倒的に広く見せる世界観、そして時間的スケール。3時間を超えるストーリーでも飽きさせるのはさすが。原作を読んでおけばもっと楽しめたんだろうけどそこまでパワフルではございませぬ。

☆☆☆

7.スターシップ・トゥルーパーズ2(2003)
ここにこの映画をもってくるのが私らしい完全な息抜き。前作は名作よね。別の天体でそこに巣食う昆虫型エイリアンをバッタバッタとやっつける爽快SF。1では「死んだ虫だけがいい虫だ!」っていう名言あり。今作では塔に閉じこもって周りにうじゃうじゃいる虫を追い払う、と思ってたら寄生型エイリアンに洗脳された仲間がいて、エロいシーンか!って思うとその後寄生されてるっていう流れ。1つ指摘するとすれば、100発ぐらい打ち込まないと虫が死なないんだから、お前が持ってるその銃はもはや武器とはいえないんじゃないか?

☆☆

8.ロード・オブ・ザ・リング 二つの塔(2003)
大作2作目。この辺りから結構夢中よね。まあある意味RPGなので次々難関が現れては乗り越える。途中でパーティが別れる、ひょんなところで運命的な出会い、新しい仲間、新しい装備。それにしてもガンダルフは魔法使いのくせに全然魔法を使わないのはどういうことだ?なんか馬で走ったり、支持したり、杖で叩いたり。。。

☆☆☆

9.ロード・オブ・ザ・リング 王の帰還(2004)
これにて完結!最後はもうチートって言っていいと思う。死者がいっぱい集まって仲間になるっていう。。。おい。
それでもシリーズを通して何度かある大きな戦のシーンの迫力はすごい。それこそ狭い範囲での空間スケールがきちんろ把握できる。敵がどれぐらい広がっていてどれぐらいの戦力でこちらにはどれぐらい味方がいて。すごいねPJ(ピーター・ジャクソン監督への賛辞)。

☆☆☆

10.007 カジノ・ロワイヤル(2006)
ボンドがダニエル・クレイグのなって初めての作品。ヴェスパーというボンドガールを演じる女優さんのパーティシーンでのドレスに目が釘付け。最初列車で会うシーンは野暮ったいなあと思ってたのに。完全に布石。信じられないぐらいキレイだと思った。劇場で見ていたら卒倒するね。
カジノシーンでの駆け引きやベネツィアのシーンも素敵。前半の見せ場である飛行機爆破シーンでの追跡劇はすごくよかったし、最後の最後のお茶目な仕上げはさすが007って感じ。

☆☆☆☆

11.ヤングジェネレーション(1979)
 宇多丸さんが大好きな映画というのでどんなもんかと鑑賞。いい!すごくいい!
 主人公はアメリカに住む高校卒業後プラプラしている青年。彼は本当に自転車レースが大好きで、あるイタリアチームの熱狂的なファンです。それはひいてはイタリアへのあこがれで日常生活もイタリア一色。イタリア語を話し、イタリア人と語り、イタリア・オペラを聞き、ものすごく変な生活を送ってるんだけど本人は楽しそう。そんな彼がある時幸せの絶頂からどん底に叩き落されます。彼はイタリアを捨てる。でもそんな彼がまたアイデンティティを取り戻す瞬間が訪れ、最後の最後でイタリアではない新しい人間へと成長する!いやー最後笑った。

☆☆☆☆

12.猿の惑星・征服(1972)
 前作の「脱出」で過去の地球へ来た猿の科学者夫婦コーネリアスとジーラの2人がもてはやされて挙句、最後に殺されてから数年後の世界。犬や猫はウィルスにより絶滅し、人々は猿をペットにしましたがやがて色々と仕事を教えこむようになります。そんな中科学者夫婦の隠し子も同じく奴隷扱いを受けます。この子がシーザー。未来の猿の科学者の遺伝子を継ぎ、大変な知能を持っており人語を理解し話すこともできます。そんな猿は他にいないので初めはそれを隠して奴隷生活を送るのですが次第にクーデターを企てるようになり、猿を先導して人間への反乱を引き起こすという話。猿の惑星シリーズは毎回当時の社会的問題のテーマを取り込んでいますが、「征服」の時のテーマは黒人奴隷です。

☆☆☆

13.ホビット 思いがけない冒険(2013)
 ロード・オブ・ザ・リングシリーズの前日譚。60年前の冒険をこれまた3部作で描く。もうロード・オブ・ザ・リングクオリティって言っていいか知らんけどあの感じはまんま健在。今回はドワーフの故郷を取り戻すために旅に出るストーリー。屈強なドワーフたちに魔法使いのガンダルフ。そこになぜ小人のホビットなのか。直接は語らないけどそれを感じさせる描写がちょこちょこあります。あとあいつね「プレシャ〜ス」の。あいつの気味悪さと可愛さと憎らしさと哀れさはいったいなんでしょうか。ある意味では指輪の奴隷と化してるんですよね。ものすごく重要な人物ですし今後どういう絡みをみせるか気になります。

☆☆☆

14.007 慰めの報酬 (2008)
 カジノ・ロワイヤルの続き。本当に愛する人を見つけたと思ったのに殺されてしまったボンドが復讐に燃える。燃えすぎてMに怒られる。南米で始まろうとしている巨大慈善事業の裏に隠された裏ビジネスを解体する。それは任務か復讐か。まずは最初のボンドガール。強制送還のためにボンドを迎えに来たM16の女性。ホテルに案内するとボンドが高級ホテルのスイートじゃなきゃヤダって言い出して部屋までついてきて、、、と思ってたらもうヤッてんのかい!っていうノリの軽さ。この娘は後にゴールドフィンガーオマージュで殺されます。もう一人のボンドガールはカミーユ。伊東美咲似の超美形。彼女もまた愛する家族を殺された復讐に燃えている。彼女のベッドシーンはなし。残念だけどそれはそれで良いのかな。似たもの同士過ぎるとか復讐への徒労感というか。ラストもスッキリというわけではないんですよね。慰めの報酬はあったのかなかったのか。

☆☆☆☆

15.ジュラシックパーク(1993) 2回目

長くなりすぎたけど是非。続きを読む

2012鑑賞全映画まとめ

去年は人生で一番映画を見た年でした。劇場、飛行機、DVD、テレビを合わせて67本です。
記憶を辿って思い出せる範囲で書き出してみました。うろ覚えですがせっかくなのでちょっとコメントを残して後の糧にしたいと思います。完全に順不同です。
お気に入り度は☆〜☆☆☆☆☆で。

(2本追加しました!)2013/1/29

1.ウルトラミラクルラブストーリー
東京から青森に来た麻生久美子とそこで出会った不思議な青年の松山ケンイチのちょー変な恋愛?話。本当に変。ファンタジー?リアル?なにこれ。。。
☆☆

2.キャタピラー
戦争で四肢を失い、目も見えず、口も聞けなくなった軍神と呼ばれる夫の世話をする妻の話。主演は寺島しのぶ。
☆☆☆

3.イングロリアス・バスターズ
ヒットラー暗殺のために組まれた特別チームの活躍を描く。敵将校役のクリストフ・ヴァルツの演技に感動する。あの「全部お見通しですよ」っていう目!バスターズ側はブラッド・ピット。面白い。監督はタランティーノ。

☆☆☆☆

4.SAW2
またあのパターンでジグソーさんが世直しを図る。密室殺人罰ゲームもの。筋肉マッチョは扱いづらい。
☆☆

5.レスラー
自分が最も輝ける場所はどこか、人生で大切なモノは何か。プロレスという「舞台」を通して一人のレスラーのそして一人の役者の人生を見直す映画。人生のどんな時でも見直したくなる。
☆☆☆☆☆

6.アラビアのロレンス
圧倒的なスケール感。これに尽きる。不朽の名作なのでいつか映画館で見たい。
☆☆☆☆

7.美女と野獣
言わずと知れたストーリー。特に記憶になし。
☆☆

8.アウトレイジ
ご存知北野武のやくざもの。椎名桔平がとてもいい、死に方もダントツで一番いい。
☆☆☆☆

9.道
映画が誰かに希望を与えるとしたらこんな映画でしょうか。50年代の伊映画。
☆☆☆

10.フィフス・エレメント
映画産業廃棄物。期待してたのに。


11.スターウォーズ4 新たなる希望
総じて言えば、そんなにスターウォーズは好きじゃない。ただ好きになれなかったのが悔しい。フォースの御加護があらんことを。
☆☆☆

12.スターウォーズ5 帝国の逆襲

☆☆☆

13.スターウォーズ6 ジェダイの復讐

☆☆☆

14.スターウォーズ1 フォントメナス

☆☆☆

15.スターウォーズ2 クローンの攻撃

☆☆☆

16.スターウォーズ3 シスの復讐

☆☆☆

17.3時10分決断の時
バットマンのクリスチャン・ベール主演の西部劇。父の誇りと意地をかけた感動のラスト。
☆☆☆☆

18.殺人の追憶
韓国映画。ソン・ガンホ主演。もう韓国映画のクオリティの高さったら驚きよ。役者のレベルも高過ぎ。連続猟奇殺人事件を追う2人の刑事を通して刑事という仕事の業を描く。
☆☆☆☆☆

19.青い塩
同じくソン・ガンホ主演。かっこいい元ヤクザ役。自分を殺しに来た暗殺者と恋に落ちる。人が人を守ろうとする姿っていいよね。
☆☆☆☆

20.ブラックホークダウン
ソマリアに駐屯する米軍の実話を元にした話。常識とか倫理とかルールとか全部ぶっ壊れた戦地がどういう常態かよく分かる。もうおぞましすぎる。
☆☆☆☆☆

21.ファイトクラブ
男たちが殴り合うクラブの話じゃないぞ!もっと壮大なテーマを扱ってます、ブラッド・ピットが実は。。。
☆☆☆☆

22.パーフェクトブルー
ブラック・スワンの原作となったと言われている今敏監督のアニメーション。清純アイドルがドラマで演じた汚れ役の影響から二重人格となり精神を破綻させるていく。
☆☆☆☆

23.ランボー1
My war is not over!と叫ぶランボーの気持ち分かる?ベトナム帰還兵でアメリカから嫌われ行き場がなく、夢を見ればベトナムでの悪夢ばかり。可哀想なランボー。
☆☆☆☆☆

24.ランボー2 怒りの脱出
殺人マシンとしての本領発揮。ただ前作の悲哀はどこへ。。。。有名な背後の泥壁から現れて首を切るシーンあり。
☆☆☆☆

25.ランボー3 怒りのアフガン
ここでランボーが味方したソ連軍と戦うアフガニスタン軍が後のタリバンになるっていう悲しい現実との融合
☆☆☆☆

26.ランボー最後の戦場
今度はミャンマー。ランボーという男を戦争というものを徹底したリアリズムで見せる。地雷を踏んだ人はどうなるか。銃で撃たれた人はどうなるか。何もかもがリアルで目を覆いたくなるが、これこそが現実であり本来目を背けてはいけないもの。刮目してみよ。18禁だ!
☆☆☆☆☆

27.ロッキー1
恥ずかしいんだけど、見て初めてロッキーが負けるって知らなかった。高橋芳明曰く「ロッキーが試合に出るって決めた時に映画は終わり。試合はおまけ。」なるほど。
☆☆☆☆

28.エクスペンダブルズ
タイトルは使い捨てって意味ね。80年代に活躍したヒーローたちが集結してやらかすぜ!これもシルベスター・スタローン主演。
☆☆☆

29.シュレック
ドリームワークスのアニメーション。あの緑色の怪物。なんか馴染めず。悪くはないけど。
☆☆

30.ランゴリアーズ
むかーしに深夜にやってて初めだけ見たっきりずーっと気になってたSF映画。たまたまラジオで三池崇史監督が話しててやっとタイトルが分かったので視聴。話は飛行機の乗客が突然数人を残して全員消えてしまいその謎を解くというもの。
☆☆☆

31.ウォッチメン
原作はアメコミです。映画だけ見た私には細かいところはわからず。ただ、なにか凄みを感じた。原作はものすごい名作だそうなので読みたいと思っている。
☆☆☆

32.くまのプーさん
バカバカしくて笑うんだけど、なんか泣けてくる。プーさんが無邪気すぎて泣けてくる。
「僕は学校へ行かなくちゃならないけど、プー、君だけはいつまでもここにいてなにもしないでいてくれ。」これだけで今でも泣ける。なにもしなくてよかった時から、なにかをしなくちゃならない時への移行。もう戻れないし。
☆☆☆☆

33.プライベート・ライアン
スピルバーグの超名作。戦場って戦争ってこういうとこなんだよ。耳の横を銃弾が通過する音、水中に潜った時に水上で爆発する音。全てリアル。
☆☆☆☆☆

34.レミーのおいしいレストラン
料理が大好きなネズミが一流レストランの見習いシェフを手伝うという話。ネズミの表情と仕草がかわいい!日本のアニメってなんか表情のパターンがショボいよね。パターンがある時点でダメですが。
☆☆☆☆

35.愛の勝利を ムッソリーニを愛した女
ムッソリーニが上り詰めるほどに自分のことを隠そうとなかったことにしようとするも、それでもムッソリーニだけを愛し執着を見せる女性の話。若いころの過ちっていうか、野心的な男にはありがちかも。
☆☆☆

36.桐島、部活やめるってよ
お前、今これを読んでるお前たちが、いるんだよこの映画に必ず!自分を見つける映画だ!忘れていた記憶を呼び起こされて赤面し、悶え苦しむがいい。
☆☆☆☆☆

37.レッドドラゴン
羊たちの沈黙、ハンニバルと続くレクター博士シリーズの第一弾。知的でお茶目な博士のカニバリズムが炸裂!
☆☆☆

38.CUT
西島秀俊主演。自身の映画作りのために兄が借りていた借金を返すため、殴られ屋としてただひたすらヤクザに殴られる。本当にひたすら殴られる。彼を支えるのは映画への愛と亡き兄への想い。ラストのセリフが狂気。
☆☆☆

39.猿の惑星 the planet of apes
ご存知宇宙飛行士が猿の支配する惑星へ不時着し、ラストシーンでアレを見る話。全部で5部作。
☆☆☆

40.続・猿の惑星 Beneath of the planet of apes
またまた猿惑に宇宙飛行士がやってくる。普通の人間は奴隷にされているんだけど、核弾頭を神と崇める謎の人類たちもいて。。。最後は地球が木っ端微塵!
☆☆

41.新・猿の惑星 Escape from the planet of apes
地球が木っ端微塵する前に宇宙船で脱出していた猿の科学者夫婦(コーネリアスとジーラ)。爆発の衝撃で過去の地球へ(現代)。最初は歓迎されるも後に迫害を受け。。。
☆☆☆

(ちなみに、この後、猿の惑星・征服、最後の猿の惑星と続き、猿の惑星ループが完成します。)

42.猿の惑星創世記
旧猿惑シリーズの前日譚を現代風にリメイク。アルツハイマーを治す薬を投薬された猿とそれを育てる青年。猿は人間より賢くなり自我が芽生える。なんでオレは人に飼われてるんだ?
☆☆☆☆

43.KICK ASS
ヒット・ガールを演じるクロエ・グレース・モレッツがもう最高。可愛すぎる。こんな殺し屋が来たらもうしょうがないよね。はい喜んで!って感じ。
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予告編はこちら。
http://youtu.be/Kbpz9opC_OQ
☆☆☆☆☆

44.MIB3
ウィル・スミスが過去に遡って、若き日のトミー・リー・ジョーンズと出会って、はっちゃかめっちゃかやる。あんまストーリー覚えてない。。。
☆☆☆

45.サニー永遠の仲間たち
これはよかった。韓国映画。高校時代に仲のよかった女の子6人組サニー。とある事件をきっかけに疎遠になってしまったが仲間一人が重い病にかかり願いを託された一人が残りのメンバーを探し集める。現在様々な境遇にある仲間たち。そして過去の事件が次第に明らかになる。。。もうね「ガール」とか見てる場合じゃない。女はこれを見ろ!男も見ろ!そして踊れ!
☆☆☆☆

46.ドライブ
宇多丸師匠曰く「ビンッビンッ!に来ますよね」っていうとにかくカッコいい画が多い。いちいちカッコいいし、なにあの男と女が見つめ合ってるだけでもうお互い意識しまくりの雰囲気が出てる感じ?私はそこに悶えたね。
☆☆☆☆

47.メリダとおそろしの森
ピクサーですね。娘と母の対立を描いています。面白いんだけどなあ。トイ・ストーリーとかに比べるとどうしても見劣りがするなあ。
☆☆☆

48.007 スカイフォール
007シリーズの23作。タイトルまでのアクションと緊迫感、adeleの歌うテーマソングが流れる中映し出される暗示の多く含まれたムービー、復活したボンド、史上稀に見るほどうっとりする髭剃りシーン、香港のネオンをバックに格闘する美しすぎる男たち、軍艦島の迫力あるシーン、ここしかないというラストの舞台、そして新しい始まり!原点回帰にして、新しい007のスタート!最高!
☆☆☆☆☆

49.007 ゴールドフィンガー
スカイフォール中に出てくる「赤いボタン」の元ネタを確認。この時のボンドはショーン・コネリー。
☆☆☆

50.ノン子 36歳家事手伝い
旦那と別れて、芸能活動もやめて実家に引っ込むノン子(酒井美紀)と祭りに店を出したい青年の話。この青年がホントにイライラする何がしたいのかわからないしそのために努力もしないし最後にや逆ギレするし。逮捕しろ。ただよかったのは、ノン子が元旦那となし崩しの感じでセックスするシーン。元旦那とする淡々としたこなれた感じ(流れが決まってる感じ)がよく出てたので☆を増やした。
☆☆☆

51.グエムル
またまたソン・ガンホ主演。母なる証明で有名なポン・ジュノ監督。突然変異した化け物と家族の絆のお話。ラストの一撃がかっこよす。弓っていいね。
☆☆☆

52.ブルーバレンタイン
結婚7年目で冷えきった夫婦がすれ違いにより崩壊していく現在と、彼らが初めて出会ってから恋に落ち結婚に足るまでの過去を同時並行で見せる。あんなに愛しあって盛り上がっていた幸せ絶頂の2人がこんな風に破滅していくのかというとても苦しい映画。
☆☆☆☆

53.男と女
ダーバー♪ダバダバダ♪ダバダバダ♪のテーマソング。ごめん、ストーリーが記憶に無い。ただ食事シーンで徐々に親密になろうとする男の雰囲気は参考になりました。その手の動き!狙ってやがる!って感じ。
☆☆

54.存在の耐えられない軽さ
ダニエル・デイ・ルイス主演。このモテ男が!っていう感じ。嫁を愛しているのだけど常に気が外に向いている。嫁さんの健気な感じと初めて脱いだ時の脇毛の堂々たる生えっぷりに感動。
☆☆☆

55.冬の小鳥
お父さんに連れられて孤児院に来た小さい女の子。大好きなお父さんがきっと迎えに来てくれると信じ孤児院の先生や仲間と反発するも次第にそれは叶わぬ現実だと気づく。そして自分で自分を埋葬。自分というものを殺し、新しい自分で生きる。この年にして人生に対する半ば諦めにも似た覚悟。回想シーンで出るお父さんとの楽しそうな思い出。。。あぁ。
☆☆☆☆

56.おとなのけんか
些細な子供同士の喧嘩がきっかけで話し合いを持った双方の夫婦。初めは穏便に外面の顔で話を進めるが次第に本音が飛び出し夫婦同士も相手同士も罵り合いに。言葉尻に潜む微妙な皮肉とか本音が思わず出る感じとかすごく面白い。
☆☆☆

57.ダークナイト・ライジング
バットマンシリーズの完結編。ジョーカー事件から8年後の世界を描く。ベインがウェインブルースを無一文にし核爆弾を盾にゴッサム・シティを占拠し。。。話が複雑で書く気がしません。まあ、ベインの結局の存在の軽さがねえ、マリアンコティヤールもよく動機が分からんし。ただ、何度見ても最後のバットマンがゴードンへ語るシーンは泣く。アン・ハサウェイ演じるキャットウーマンのお尻は映画史に残る。ハイキックで蹴られてもいい。
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☆☆☆☆

58.デンジャラス・ラン
CIAに追われる超重要人物のデンゼル・ワシントンを連れて逃げる若きCIAエージェント。組織に使われるか、そこから逸脱するか。思ったのは、殺す気があるならきちんととどめを刺せ。銃を1発2発打ち込んで殺した気でいるなってこと。
☆☆☆

59.ファンタスティックMrFOX
アニメーション。盗みから足を洗い新聞記者として働く狐のFOXだが、仲間と共謀して一世一代の盗みを企てる。男ってどこかギラギラしたものが必要なんでしょうか。
☆☆☆

60.メアリー&マックス
こちらもクレイアニメーション。友達のいない女の子メアリーが文通友達が欲しくて電話帳でたまたま見つけたマックスに手紙を送る。マックスは自閉症で人付き合いが苦手。文通を通して絆が結ばれていく。紆余曲折を経て2人が会う瞬間は涙なしじゃ見れない
☆☆☆☆

61.DOCUMENTARY of AKB48 Show must go on 少女たちは傷つきながら、夢を見る
全然AKBは興味が無いがテレビでやってたので鑑賞。意外と面白くて最後まで見てしまった。人間関係がの実に出てて面白い。ただ、あの高橋みなみってことはいちいちうざいな。男気キャラみたいなのが見ててしんどい。
☆☆☆

62.麒麟の翼 〜劇場版・新参者〜
飛行機内で鑑賞。東野圭吾原作。私の関心はかつて自分が図面を書いた日本橋の麒麟の像。他はどうでもよし。中井貴一が最後に父親愛を見せるはず。
☆☆

63.セカンドヴァージン
NHKでやってたドラマの映画化。長谷川博己と鈴木京香が主演。もうね安っぽい上に面白くないし暗いしつまらない。演者の魅力も微塵も出ていない。唯一爆笑したのは、長谷川博巳の奥さんの深田恭子が子供が欲しくて、事の後にベッド脇で逆立ちしてるシーン。超マヌケなシーン。


64.ヒューゴの不思議な発明
パリ駅の屋根裏に住み着き、父が残した不思議なロボットの謎を探る少年とそこでおもちゃ屋をする頑固な爺さんの話。結構あれあれっていう展開ですごく楽しめた。この爺さんが実は。。。でこの孫がまたもや出て来ましたクロエグレスモレッツ!ヒューゴ少年と映画を見るシーンの表情がもう死ぬほど可愛い。
☆☆☆☆

65.バトルシップ
ハワイ沖で日米合同軍事訓練を開催中になぞの宇宙船とエイリアンが現れてっていうお祭り映画。全然陰気じゃなく明るい。浅野忠信にもきちんと見せ場があってね。盛り上がることまちがいなし、突っ込みどころは200くらいある。
☆☆☆

66.アベンジャーズ
アイアンマン、マイティ・ソー、ハルク、キャプテンアメリカらのヒーローたちが集結して悪い奴らをやっつける。キャプテンアメリカに「パワードスーツを脱いだら何が残る?」と聞かれたアイアンマンが「天才、金持ち、女好きぐらいか」って平然と答える名シーンあり。あとスカーレット・ヨハンソンがお美しい。蹴られてもいい。
☆☆☆

67.アンストッパブル
止まらなくなった貨物列車をベテラン機関士と新米機関士が知恵を使って止める話。いわゆる乗り物パニック系。鉄道省?みたいなとこのエライさんたちの策がことごとくダメでとてもよい。
☆☆☆

68.ティファニーで朝食を
王道中の王道。ヘップバーン見たさに借りてみた。あんま覚えてない。。。。ローマの休日の方がだいぶ好き
☆☆

69.その男。凶暴につき
北野武監督主演。不思議な間が多い映画。どんよりとして陰惨な感じが漂う。唯一和むのはその後北野映画の常連になる寺島進のオカマ。白竜ってほんとに怖い顔してる。
☆☆☆

以上です。69ってことはブログの本数より多い。ブログが少なかった理由がわかりました。
徐々に書き溜めてきましたがさすがに疲れました。読む方も大変でしょうね。ここまで読まれた方ありがとうございます。
なにかここで気になる映画がありましたら思い思いの伝達手段を駆使して遠慮なくお尋ねください。

それでは。

映画メモ

最近見た映画のリスト

・スターウォーズエピソード1〜6
エピソード7が制作されるらしいけど、ようやく基礎学習が終わりました。

・殺人の追憶
韓国で実際に起った猟奇殺人を巡る警察のドラマ。秀逸。

・桐島部活やめるってよ
非の打ち所のない優等生の桐島がある日突然部活をやめる。残された部員、彼女、その友達、親友、そして全然関係のない映画部の前田まで巻き込む、と思ってたら自分まで巻き込まれる、自己投影トラウマ発掘型青春映画。

・道(la strada)
戦後日本に初めて入ってきたイタリア映画。「この世に意味のないものなんてなにもない。この石ころでさえもきっとなにか意味がある」というメッセージ。

・フィフス・エレメント
期待してたのに。完全に裏切られた。これの何処が面白いのか分からない。ミラ・ジョボヴィッチの裸体は素晴らしい。素晴らしいんだけど、全体がバカバカしくて見てらんない。劇場で見たら怒ってるな。

・青い塩(ブルーソルト)
殺人の追憶と同じくソン・ガンホ主演。元ヤクザとそのヤクザを狙わざるを得なくなった女の子のお話。
殺人の追憶のほうが完成度高いけど、韓国の役者さんのレベルの高さに何度も驚く。

・レスラー
とにかく見ろと言いたい。プロレスに興味があるとかないとかじゃなくて1人の人間がどういう生き方をしてきて、それが限界を迎えて、それでもなおどうやって生きていくか。自分の人生でこれだと掛けられるものはなにか。
勇気に胸が震える。

・猿の惑星創世記
言わずと知れた猿の惑星のプロローグ。シーザーがどう生まれ、人に反抗するようになったのか。人より知能を持った猿は支配される側?する側?言葉ではなくチンパンジーの表情で感情を表現する演出もすごい。NO〜〜〜〜〜〜!

・アウトレイジ
ビヨンドではなく前のやつ。スカッとするけど、なんだか広く浅く感があった。ヤクザの世界を知るなら「仁義」のほうがいいぞ。「オヤジに惚れてなきゃ自分の命(タマ)なんか怖くてかけれるかい」というヤクザの鑑みたいな仁と、仁に惚れた東大卒の超エリート義郎が出会い、ヤクザ界をのし上がっていく。そして最後にヤクザ界ごと葬ってやろうという壮大なお話。


色々書いたけど特にスターウォーズ、お前には一言言ってやらんと気が済まん。
初めて女の子と見に行った映画がエピソード1である私にとってスターウォーズはコンプリートしなきゃいけない映画だったのだが、あの日から12年?13年?、積年の思いを遂げました。

長くなりそうなのでまた今度。

運命の映画

BSを見てたら映画に関する番組が始まりました。

毎回著名人が登場して、自分を変えた一本の映画を紹介するというモノ。

今回は。。。。

「熊田曜子×ジュラシックパーク」

とても残念な気持ちになり、とても見続けることは出来ませんでした。


それはともかく、私にとって運命的な映画はなにかと言われれば、迷わすこう答えます。

「失楽園」と。

ご存知「不倫」をテーマに扱い、役所広司と黒木瞳の目を覆わんばかりのセックスシーンで日本中の中年に少なからず「いけない情事」の甘い香りをかくわせた一本。

なぜこれが私にとって運命の映画なのかといいますと、それは圧倒的な視聴率故なのです。

ここでいう視聴率というのは、地上波もしくはBS放送における「失楽園」の放送回数に対する私の視聴回数。

この97年公開の映画、私の視聴率は軽く70%を超えていると自負しております。

実は失楽園は1年に1回以上のペースで放送されています。
今週は「風の谷のナウシカ」がまた放送され、「なんどめだナウシカ」なんて言われますが、私に言わせりゃ甘い甘い。失楽園に比べればユパ様なんて稚児も同然。

私はなぜかそれを見つけてしまうのです。
出張先のホテルでテレビ欄を見ていると、「失楽園」の文字を発見する。
深夜の3時にサッカーを見終えて、何気なくチャンネルを回すと役所広司の乳首が映ってる。
(乳首だけで役所広司と即断している訳ではない)

そして当然見るわけですよ。もうこんなことを7〜8回は繰り返しています。

まあよく飽きもせずに見るわねという意見もありましょうが、この映画、実はすごく面白いんですよ。
本人たちはそりゃあとっても真剣に愛し合っているんですし、お互いに家庭を持ちながらも深みにはまっていくことに自責の念を感じ、このどうしようもない先の見えない関係に人生の中で大切にすべきものを犠牲にしようとしている破滅的な内容なんです。
基本的にはシリアスなどこか物哀しい雰囲気の映画です。

ただ、そんな空気感の中だからそこ発せられるセリフが最高に面白いんです。

例えば、セックスの後ベッドで並んで寝る二人。いわゆるピロートーク中。

役「どこがいい?」

黒「全部。どこも感じてしまう。。。」

役「旅行だよ、どこに行きたい?」

(見つめ合って2人笑う)

黒「どこでもあなたと一緒なら。」

みたいな。

黒木瞳渾身のボケを役所広司が華麗にスルー。そして見つめ合って笑うことで、グダグタ感を演出。
「ヘヘッ!」と笑うわけですよ。私が。

この2人ずっとこんなことしてるからね。もうアホかと。お兄さんツッコむの疲れたから黙ってみるよ?みたいな気持ち。でも黙って見てたらセックスシーンでドキドキするからやっぱりツッコむ!みたいな。
「人を褒める時に、股を褒めるな役所!」みたいな。

なんでこんなことを書いているかというと、一昨日の晩にBSで放送してたからなんですね。
そして遂にそれを録画するという暴挙に出たからなんですね。
ところが、放送されていたものがオリジナル版じゃなかったからなんですね。
要は非常に重要なファクターであるセックスシーンがまるごとカットされているんですね。

そんなもんどうやってこの映画を楽しめっていうんだよ!セックスシーンと2人のグダグタ感とその他の雑味を楽しむ映画だろうが!

フォースの出てこないスターウォーズか!
タイムスリップしないバックトゥザフューチャーか!ずっとデロリアンで走ってろ。

何事か!と怒り心頭。もう今日なんてずっとプリプリしてたんですから。
上司に怒りの理由を聞かれて「役所と揉めまして」って答えてなんとか誤魔化したりして。

もう自分でもなに書いてるか分からなくなってきましたね。
なんでセックスシーンっていう単語をこの文含めて6回も書いているのか。どんだけ悔しいんか。

えーっと、とにかくもう眠いので締めます


ジュラシックパークはいい。

だが熊田曜子、お前はダメだ。

映画シリーズの制覇シリーズ

DVDをよく借ります。

それほど最新作に見たい映画が多い方の人間ではないので、借りる映画の大半は古い映画です。

世の中には超有名な映画がいっぱいありますが、私が知るものはそのなかの僅かです。

別に映画マニアではないのでそれでいいのですが、有名所は是非抑えておきたいのも事実。

その中でも特にシリーズ化されているものは是非見ておかねばと。シリーズを通して見て初めて語れるなにかがあるだろうと。

例えばバックトゥザフューチャー。見たことない人いますか?
私は見たことがありますよ。大学生の時に一晩で3作見ました。やはり見ておかねば。

そんなこんなで最近はシリーズを一気に見ることがちょくちょくです。

まずはバットマンシリーズ。
「バットマン」
「バットマン・リターンズ」
「バットマン フォーエバー」
「バットマン&ロビン ミスター・フリーズの逆襲」
「バットマン・ビギンズ」
「ダークナイト」

と実はこれだけあるんです。全部見ました。最初の方は若干コメディ的な要素もありますし、ロビンなんてもうどうでもいいんですが、ビギンズからはいっきしにシリアスさが増します。

バットマンは彼自身の苦悩や思いを知らずに昔ファミコンで遊んだものです。

この夏にはダークナイト・ライズスが公開され、バットマンシリーズは完結です。是非見ましょう!

そしてターミネーターシリーズ。
これも最近まで全く見たことありませんでした。あんなタイム・パラドックスを含んだ映画だったとはまったく存じあげておらず恥ずかしい限りです。
シュワルツネッガーの名言「I'LL BE BACK」。迫り来る液体人間。なんとなく聞いたことはありましたが、あ〜なるほどねという感じです。
一作目で「I'LL BE BACK」が大当たりしたもんだから、2でもやたら言うし、3では違う奴も言い出すし。シリーズならではの着目点が!
「ターミネーター」
「ターミネーター2」
「ターミネーター3」
「ターミネーター4」
全作同じ監督ジェームズ・キャメロンというのもスゴイですね。タイタニック撮ったりアバター撮ったりしてるのにね。

となんの捻りのないまま今年から「ターミネーター5」の制作が開始です。
個人的にはターミネーターシリーズはそれほど面白いとは思わなかったんですが一部には熱狂的は人気なんでしょうね。

そして今はランボーです。
「ランボー」
「ランボー怒りの脱出」
「ランボー怒りのアフガン」
「ラ​ンボー最後の戦場」

シルベスター・スタローンが大暴れ。超かっこいいの。
よくモノマネとかで出てきていますがなるほどねって感じ。見ていなかった自分が恥ずかしいです。夜な夜なベトナム戦争に思いを馳せることになりそうです。

更に言えば、「北の国から」
TVシリーズは24話でその後は映画ではないですがシリーズ化していますね。
「北の国から'83冬」
「北の国から'84夏」
「北の国から'87初恋」
「北の国から'89帰郷」
「北の国から'92巣立ち」
「北の国から'95秘密」
「北の国から'98時代」
「北の国から2002遺言」

今は89まで見ました。まだ先は長いのです。


こういう見ていない映画シリーズはいっぱいあって、ダイハード、スターウォーズ、ジョーズ、TAXI。。。

これからしばらくは続きます。一人でオールナイトで見る気はないが、一緒に見たい人いたら連絡宜しく。

NINE

5月ころに見た映画がDVD化されていたので思い出したように書きます。

「NINE」

見た人もいるとは思いますが、それはそれはいい映画なのです。

あらすじは、
新作の撮影でスランプに陥っているイタリア人映画監督グイード(ダニエル・デイ=ルイス)が、現実逃避をするために、妻やら愛人やら女優やら雑誌記者やら幾人もの美女たちと現実・妄想を含めた愛憎劇を繰り広げ、また映画監督としての自信を取り戻すという物語です。妄想シーンは主にミュージカルになっていて、その人の心理状態が歌や踊りで表現されます。時に激しく情熱的に、時にしっとりと叙情的にとさすがイタリア、感情が豊かです。

まあ、このグイードがどうしようもない男のくせにモテるんですよ。こっちが嫉妬するぐらい。かっこいいけど。
タイトルのNINEは9人の人間を指していて、グイードと子供時代のグイードと母親(ソフィア・ローレン)+美女6人です。
この美女軍団がそれはそれは魅力的に映されているんですよ。それも色々と好みやキャラクターが分かれるように上手くキャスティングと演出がされています。
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オレもイタリアに行く!グイードみたいになる!って小学生の自分なら言ってますね。


まずね、冒頭の方の妄想で出てくるニコール・キッドマン。グイードがお気に入りの女優。
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「天使か!ヴィーナスか!」って思うぐらい綺麗。本当に綺麗。正直、ビックリしすぎてニヤつきました。この画像じゃそこまでだけどね。
妄想の中で真っ暗なステージの上で椅子に座るグイード。ある瞬間ステージの階段から光が差し込みニコール・キッドマンの姿が。逆光で顔は良く見えない。シルエットのみ。

徐々に階段を降りてくる。顔が見える。どんどん近づいてきて、グイードにキスをする。

くっそ〜!とグイードに嫉妬する私。


愛人役のペネロペ・クルス。あんまり今まで彼女に対してセクシーだとか思ったことなかったの。どっちかっていうとキレイめなかんじで。はっきりいうとエロさがないというか。

でもね。ゴメンなさい。私が悪かったです。

ペネロペ・クルスが超エロい。ガーター姿で誘ってくるんですよ。あとグイードと部屋に迷い込んでしまった美女的なシュチュエーションプレイも始めるんですよ。
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とにかくエロい。エロいことは素晴らしい。


あとはそうねえ。BlackEyedPeasのファーギーも出ています。彼女はグイードが子供時代に出会った女性なんですが、グイードの住んでいた街の海岸に住んでいる娼婦です。

グイードは幼少時代に親からは禁止されていましたが、友達数人と小遣いを持って彼女のところへ行っていたのです。なんてませた野郎だと思いますが、彼女はそのお金を受け取って、グイードを挑発するんです。娼婦が!年端もいかない男の子を!

この出会いは彼にとって衝撃的な出来事で、以後彼の心のどこかにずっと焼き付いているイメージなのです。

ファーギーは全米セレブの中で最もセクシーなバストを持つと言われていますからね。
古臭い表現をするならば「豊満なボディを惜しげもなく披露」といったところでしょうか。
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ワイルドな感じも兼ね揃えています。普通にしてたら可愛いのにね。

あとはCMなんかで一番露出が多かったケイト・ハドソンですね。Vogueの記者です。
ホテルでのインタビューついでにグイードを部屋に誘います。

彼女はミュージカルシーンが抜群ですね。歌もいいです。「CINEMA ITALIANO」という曲ですが、多分どこかで聴いたことあると思います。スピーディーでエネルギッシュでスタイリッシュと横文字ばっかですが、情熱的で見ているだけでテンション上がります。

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なんかイキイキして見えますね。一つコメントを残すなら、「おしりがかわいい」。え?


女遊びにうつつを抜かすグイードを陰で支える気丈な妻役のマリオン・コティヤール素晴らしいです。

観終わった後にだれがタイプかを延々語ってしまいそうな映画です。

ということで最後に広告の動画を紹介して終わりにします。



なんかものすごい気合が入ってしまった・・・
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