2013年4月に見た映画記録です。
自らの空虚な日常を埋めるがごとく映画世界を当てもなく彷徨い歩く毎日です。
去年1年で69本だったのに今年は4ヶ月で51本ですよ。
とは言え、映画は面白い。
今まで見ていたようで見ていなかったのだなと思い知らされるこの頃です。
宇多丸さんのシネマハスラー(今はMovie Watchmen)の影響はすごく大きいのだけど、あれを聴き始めた頃も宇多丸さんの喋りを面白がっていただけで映画自体はそんなに見てなかったと思う。
それがある2本の映画に出会うことで映画に打ちのめされたというか、映画という鈍器で頭を殴られたような衝撃を受けたのです。
「ダークナイト」
「愛のむきだし」
もちろん内容的にものすごく面白いんだけど、それ以上に画面から放たれる圧倒的な存在感とエネルギーにやられました。
多分この時は感動したとかじゃなくて、純粋に映画というものがどうしようもなくかっこ良く見えたんだろうなー。
機会があれば是非ご覧下さい。
34.別離 (2011)

第84回アカデミー賞外国語賞受賞のイラン映画。
娘の教育のためによりよい環境の外国で暮らしたいと主張する妻と、
アルツハイマー病の父親の介護のためにイランから離れることが出来ないと主張する夫、
そして、どうしても両親に離婚をして欲しくない娘。
妻は実家に帰ったため、父親の介護のために家政婦を雇う。
些細な事がきっかけである傷害事件が起き、被害者である家政婦のとある事実を夫が知っていたかいないかが争点となります。
周囲の人間はみんなそれぞれに事情を抱えている中で、誰かを守るためについた些細な嘘が後に大きく事の流れを変えることになります。
根っからの悪人は誰も居ない。みんな自分のためじゃなくて他人のために動いているのになぜこんなにぶつかり合い苦しいのか。
イラン映画ということもありイスラム教が大きなファクターになっています。宗教が生活レベルでどう登場するのかも面白いです。
☆☆☆
もう一回見たら☆増えそう。
35.007 スカイフォール(2012)(2回目)

あーん、カッコいい!
カラオケで(歌えないけど)ADELを歌いたくなる。
☆☆☆☆☆
これからの3作は「胸くそ悪い3部作」と勝手に名付けています。
とことん自分を追い詰めてムカムカしたいときにオススメ。私はこれを自己鍛錬のためにほぼ1日で見るっていう苦行を達成しました。
36.ヌードの夜 愛は惜しみなく奪う(2010)

バーを経営する母(大竹しのぶ)娘の3人家族。
男を騙しては保険金をかけて殺害し、富士の樹海に隠して生きてきた。
娘の1人レン(佐藤寛子)には秘密があった。それをどうしてもこの世から消したかった。
れんは探偵(竹中直人)に仕事を依頼する。
次第に明らかになる衝撃の過去。
そしてレンはすべてを樹海で終わらせようとする。。。
演技が素晴らしい。
竹中直人はもちろんのことですが、大竹しのぶも狂気のごとき演技。ものすごく凄みを感じます。あぁ、これが女優だなと。女優っていうのは本来こうだよなと、思います。
そして佐藤寛子。グラビアアイドルである彼女のボディ。
フルヌードになっているのですが、その肉体的説得力たるや。エロいとかそういうのじゃなくて、脱ぐことの必然性と彼女の完璧なまでのスタイルから放たれる肉体的説得力(2回目)。
少し垢抜けていないような田舎っぽいような感じのお顔だと思うのですが、その彼女が闇の世界で必死に生き、どうしょうもなくなって探偵に頼る。そこで見せる彼女の体、その肉体的説得力!(3回目)
大事なことは3回言わないと。
彼女の過去に、本当にそれこそストレートに胸くそ悪くなる事実があるのです。
エグいシーンが多いので(特に冒頭。あれはトラウマレベル)、気をつけてね。
☆☆☆
37.ファニーゲーム(1997)

本当に良く出来てる。良く出来てるだけにものすごくムカつく映画。
普段どちらかと言うと温厚な私ですが、「はぁ〜?」と思わずSONY BRAVIAにかじりつく始末。
でもその「ムカつかせ方」の見事な手腕に鑑賞後に拍手は送りたくなる。
男がとある家族の元に卵を借りに来るんです。
奥さんがいいわよと渡す。
「ありがとう」と言って立ち去ろうとしてドアを開けようとした時に、落とす。
まあ仕方がないからもう一回卵を渡す。
今度は無事に出て行ったけど、庭で犬が飛びついたからといって、落とす。
私たちの分が無くなるからもうあげられないわ。
「卵、くれるって言ったじゃん」「あの犬が悪いんだからオレは悪くない」
もう終始こんな感じでからかい、屁理屈をこねて、無理な要求を通す。
そこからは暴力・監禁・脅し・説教etc....
どれもこれも無茶苦茶でなにも目的もなく、ただただこの家に居座って屈辱を与え続ける。
一瞬の救いも束の間、それすら計算づくであったかのようにまた地獄の展開。
見終わった後は後味がものすごーく悪いんだけど、でも、でも、上手い映画だなと感心せざるを得ないのです。
☆☆☆
38.ミスト(2010)

街に突然濃密な霧が発生し、人々はスーパーマーケットに立てこもる。しばらくすると見たことのないような生物たちが辺りを覆い始め、この世の終わりを思わせる。勇敢に戦おうとする人々がいる一方で、不安を募らせる人々は次第にこれは神の裁きだと信じこみ、生贄を要求し始める。群集心理をよく描いています。主人公を含む一行は車での脱出を試み成功するも霧はどこまでいっても晴れない。そしてこの世の絶望のような光景を目にし。。。
映画で驚きのあまり声が出たことも今までそうそうなかったと思います。これは映画館で見ていたらどんな雰囲気になっていたでしょうか。想像出来ません。恐怖でも驚きとも違うなにかもの悲しくも怒りに満ちたような空気が流れたでしょうか。
ラストです。この映画はラストにすべてがあるのです。
こんな風に映画を終わらせていいのか?現実に爪跡を残すぞ。
もうこのやりきれない気持ちをどうにかして欲しい。
☆☆☆
39.JSA(2000)

韓国軍と北朝鮮軍が共同で管理するJSA(共同警備区域:Joint Security Area)において、両軍の4人の兵士の間に芽生えてしまった許されない友情。そしてそれが元で起きてしまった両軍の戦闘。
あの晩なにがあったのか。真実が明らかになるにつれて4人の絆が感動的に浮かび上がる。
舞台が38度線とは言え、ストーリー自体のスケールはとても小さいものです。でも4人の絆がどう生まれ、どう発展し、そしてあの事件の晩を向かえたのか。それを見せられると居た堪れない気持ちになるのです。尋問の中でも彼らの絆は変わらず、互いをかばい、真実をひた隠そうとするその姿にますます胸を打たれます。
主演のイ・ビョンホン。素晴らしいの一言。
当時、韓流スターとか揶揄する風潮があったけど、この映画見たら思うよ絶対。「スターだ」って。上でも書いたけど役者という職能をもった人々の技量を見せられたら、黙るしかない。
そしてソン・ガンホですね。素晴らしいの一言。もう何度もこのブログで言っていますが、どの映画でも完璧。この映画に限らずなんだけど、その役の過去まで背負ってる感じがする。生きて刻んできたなにかを纏ってる感じがするのです。
例えば、ジョニー・デップってどの映画でもジョニー・デップよね。ハリウッドでもその傾向なもんだから、日本の映画(ドラマも)ではもっと顕著に酷い。お前、役者してないじゃないかって。いつもの通り登場してどうする。
モーガン・フリーマンとかダニエル・デイ=ルイスとかクリント・イーストウッドはさすがです。
話がずれたけど、韓国旅行に言ったので気になって見てみました。
(もっと政治ものかと思っていたのですが)
☆☆☆☆
40.クリスマスのその夜に(2010)

北欧のクリスマスの夜に起こった小さなエピソードを4つほど絡めながら見せる映画です。
クリスマスの夜と言っても、奇跡などどこにもなく、すべてのエピソードはほんの些細な人々の関わりの中で生まれて終わります。
誰かに会いたいとか話しをしたいとか食事をしたいとか救いたいとか、ほんの日常の一場面なんだけど、なぜかどれもとても素晴らしい体験のように思える。
すごく深く感動するわけでもないし。笑うわけでもないんだけど、とても見てよかったです。
☆☆☆
41.未知との遭遇(1997)

スピルバーグ監督の有名SF作品
ある日飛来したUFOを目撃したロイは取り憑かれたようにUFOに再び会うことを願うようになる。取り憑かれたように頭に浮かんだイメージをこねくり回し、それは次第に1つの場所を示し出す。
そこへ向かうとUFOが現れ、宇宙人と地球人とのコンタクトが始まる。
ストーリー上手く書けません。これだけだとなにが面白いんだか不明だな、
これが示すように、上手く自分の中で咀嚼出来ていません。
大変有名な作品なのでもう少し詳しく知りたいところです。。。。
☆☆☆
42.宇宙人ポール(2011)(2回目)

早々に2回目を見てしまった。
ワイワイ騒ぎながらみんなで車で旅行に行きたくなる。
この映画には様々なSFのオマージュが隠されているらしく、それもあって事前に「未知との遭遇」を見たという訳です。
多分、一番分かりやすく示されていると思う。
☆☆☆☆
43.Dawn of the Dead(2004)

ゾンビ映画好きの方々が揃って名作というので8年越しにようやく鑑賞しました。
ストーリーらしいストーリーはないんだけれど、箇条書きにするなら、
1.脈絡なく街にゾンビが大発生
2.ショッピングモールに立てこもる
3.しばらく様子を見る傍ら、ショッピングモール生活とゾンビシューティングゲームに勤しむ。
4.脱出して船に乗って島へ行こう!
5.脱出→島へ到達
エグいシーンはもちろんあるけれど、中盤以降から気づけばすごくポップな楽しい感じがしてきてすごく不思議。
前半と後半でのゾンビのイメージがぜんぜん違う。ちょっと可愛くすら見えたり。
ゾンビがすごい勢いで走ってくるんだけど、「走ってる!走ってる!」みたいな気持ちになります。
水族館でイルカのジャンプを見ているような、「おぉ〜」パチパチって感じ。
この映画は多分そこがスゴイんだろうね。なのでクラシックゾンビ映画にもチャレンジしていこうと思います。
あとショッピングモールにたてこもる感じが現代アメリカ的で、登場人物の属性含めてそういう見方も可能かと。
☆☆☆
44.SHAME(2011)

端麗な容姿を持ち一流企業に務める独身のブランドン。
彼はセックス中毒者で彼の日常は仕事とセックスのみで埋め尽くされている。家の中もPCもポルノで溢れ、ただひたすらにそれに没頭している。
そんな彼のもとに妹シリーが転がり込んでくる。彼女は恋愛依存体質で躁鬱が激しく彼の生活に入り込み、彼をかき乱す。
兄に頼ろうとする妹とそれを決して受け入れない兄。
ブランドンは自分を変えようと職場の女性を食事に誘う。
駅まで見送ったところでデートを終え紳士を装う。
彼は恋愛をしようとしたのだ。
その後その女性とホテルへ行くが、彼は出来なかった。
感情の入り交じるセックスが出来なくなっていたのだ。女性を返した後、コールガールを呼んでその憂さを晴らすブランドン。
その時、シリーが自殺未遂を引き起こし、彼はますます動揺する。
2人は過去になにがあったのか?
☆☆☆☆
45.8 1/2(1963)

フェデリコ・フェリーニ監督作品
数年前にNINEというダニエル・デイ=ルイス主演の映画があり、かつての私も熱く語っていますが、あれはこちらのミュージカル版を元にしているようです。
スランプに陥った映画監督グイードと彼を取り巻く女性たちとのやり取りを妄想仕立てで描いています。
まあこの男は本当にどうしようもないんですよ。
なーんも脚本ができていないのにセット組んだり、女優呼んだり。
それでも才能はピカイチなんですよ。だから女が寄ってくる。
でもグイードさん、困ったことに優柔不断。妻と愛人の間でタジタジ。
まあ、一言で言うと、ずるい。
☆☆☆
46.アベンジャーズ(2012)(2回目)

マーベル・コミックのヒーローたちが集結した夢の様な作品ですね。
アイアンマン、キャプテンアメリカ、ハルク、ソー、ブラックウィドウ、ホークアイなど。
めちゃくちゃおもしろいじゃないか。2回目だってのにどうしたってんだよ。
と思ってたら、私一回目見たときは機内だったんですよね。小さい画面で集中もせずに見たもんだからいまいち乗り切れてなかったんだと思います。
よく出来てる。みんな見せ場があるし、喧嘩したりまとまったりとチームものの基本も押さえてる。
キャプテンアメリカもよかったよー。よ!リーダー!って感じがした。
あとブラックウィドウのお尻がいいよね。これはみんなが認める所。
スカーレット・ヨハンソンが演じているのだけど、最近私の中で人気急上昇中。「真珠の首飾りの少女」というフェルメールの画を元にした映画でもすごく良かったんだけどこちらの攻撃的な感じも好き。せっかくなので貼る。

バットマンの時のキャットウーマンも褒めたけど、けっしてこういうスーツフェチな訳ではない。多分。
☆☆☆☆
47.ライジングドラゴン(2013)

ジャッキー・チェンのラストアクション映画ですよ。
男ならば一度はジャッキーに憧れたもんでしょ。酔拳?蛇拳?プロジェクトA?ポリス・ストーリー?ラッシュアワー?
これで本当に体を張ってジャッキーがアクションするのは最後なんだから、これまでの感謝を込めて見に行きましょう。それが礼儀です。ジャッキーも喜ぶぞ。
それはそれとして、映画に関しては言いたいことは実はたくさんある。
内容自体とそのメッセージ性、それぞれについてね。
これは別の機会にしようかな。特に後者はちょっと私の仕事にも関わる内容だし。
☆☆☆
(ジャッキーの前途を祝して1つオマケ)
48.インクレディブル・ハルク(2008)

マーベルヒーローのハルクです。
あの怒ると緑色の怪物に変身するあれです。本作の主演はエドワート・ノートン。ファイトクラブの彼ですね。
心拍数200を超えると変身してしまうようで恋人とSEXもできないなんて可哀想に。
まあいつも思うけどマーベルシリーズに外れなしね。
☆☆☆
49.アイアンマン3(2013)

アイアンマンの3作目で一応の完結編。
いいよこれは。ものすごく面白かった。あんまり期待してなかったんだけど。
舞台はアベンジャーズの一年後。地球外生命体の存在にショックを受け、日々切迫感と恐怖感に苛まれアイアンマン開発に依存するスターク。そこに新たな敵が現れ。。。
色んな問いかけが含まれていると思います。
純粋な科学とはなにか?正義とはなにか?
そしてアイアンマンとはなにか?
トニー・スタークのアイデンティティに迫る!
あの時にアインシュタインの例えが出たのは偶然じゃないと思うなー。
見られる方は、なるべくアイアンマンの1作目とアベンジャーズを見ておいたほうがより楽しめると思います。
そしてエンドロール後まで決して席を立たないこと!
これはマーベル・コミックシリーズ全般に言えますが。
もう一回ぐらい見たいなー。
☆☆☆☆
50.アイアンマン(2008)(2回目)

という訳で1作目も見直しました。
うん、やっぱ面白い。DIYしてる所がすごくいい。
2は微妙なんだけどなー。
この感じはジュラシックパークも同じ。
この1のラストと3のラストが同じ形で、アイアンマンループがキレイに閉じますよと。
☆☆☆☆
51.007 ロシアより愛をこめて(1964)

007シリーズの第2作です。
まずタイトルがいいよね。英題は"from Russia with love"。
これは1作目の007 ドクターノオの続きになっているのですが、007シリーズは順番ランダムで見ると決めているので構わず鑑賞。
この時はショーン・コネリーでした。
かっこいいんですよね。そしてチャーミング。
これで007シリーズは7/23です。今年中に残り全て見られるだろうか。。。
☆☆☆
自らの空虚な日常を埋めるがごとく映画世界を当てもなく彷徨い歩く毎日です。
去年1年で69本だったのに今年は4ヶ月で51本ですよ。
とは言え、映画は面白い。
今まで見ていたようで見ていなかったのだなと思い知らされるこの頃です。
宇多丸さんのシネマハスラー(今はMovie Watchmen)の影響はすごく大きいのだけど、あれを聴き始めた頃も宇多丸さんの喋りを面白がっていただけで映画自体はそんなに見てなかったと思う。
それがある2本の映画に出会うことで映画に打ちのめされたというか、映画という鈍器で頭を殴られたような衝撃を受けたのです。
「ダークナイト」
「愛のむきだし」
もちろん内容的にものすごく面白いんだけど、それ以上に画面から放たれる圧倒的な存在感とエネルギーにやられました。
多分この時は感動したとかじゃなくて、純粋に映画というものがどうしようもなくかっこ良く見えたんだろうなー。
機会があれば是非ご覧下さい。
34.別離 (2011)

第84回アカデミー賞外国語賞受賞のイラン映画。
娘の教育のためによりよい環境の外国で暮らしたいと主張する妻と、
アルツハイマー病の父親の介護のためにイランから離れることが出来ないと主張する夫、
そして、どうしても両親に離婚をして欲しくない娘。
妻は実家に帰ったため、父親の介護のために家政婦を雇う。
些細な事がきっかけである傷害事件が起き、被害者である家政婦のとある事実を夫が知っていたかいないかが争点となります。
周囲の人間はみんなそれぞれに事情を抱えている中で、誰かを守るためについた些細な嘘が後に大きく事の流れを変えることになります。
根っからの悪人は誰も居ない。みんな自分のためじゃなくて他人のために動いているのになぜこんなにぶつかり合い苦しいのか。
イラン映画ということもありイスラム教が大きなファクターになっています。宗教が生活レベルでどう登場するのかも面白いです。
☆☆☆
もう一回見たら☆増えそう。
35.007 スカイフォール(2012)(2回目)

あーん、カッコいい!
カラオケで(歌えないけど)ADELを歌いたくなる。
☆☆☆☆☆
これからの3作は「胸くそ悪い3部作」と勝手に名付けています。
とことん自分を追い詰めてムカムカしたいときにオススメ。私はこれを自己鍛錬のためにほぼ1日で見るっていう苦行を達成しました。
36.ヌードの夜 愛は惜しみなく奪う(2010)

バーを経営する母(大竹しのぶ)娘の3人家族。
男を騙しては保険金をかけて殺害し、富士の樹海に隠して生きてきた。
娘の1人レン(佐藤寛子)には秘密があった。それをどうしてもこの世から消したかった。
れんは探偵(竹中直人)に仕事を依頼する。
次第に明らかになる衝撃の過去。
そしてレンはすべてを樹海で終わらせようとする。。。
演技が素晴らしい。
竹中直人はもちろんのことですが、大竹しのぶも狂気のごとき演技。ものすごく凄みを感じます。あぁ、これが女優だなと。女優っていうのは本来こうだよなと、思います。
そして佐藤寛子。グラビアアイドルである彼女のボディ。
フルヌードになっているのですが、その肉体的説得力たるや。エロいとかそういうのじゃなくて、脱ぐことの必然性と彼女の完璧なまでのスタイルから放たれる肉体的説得力(2回目)。
少し垢抜けていないような田舎っぽいような感じのお顔だと思うのですが、その彼女が闇の世界で必死に生き、どうしょうもなくなって探偵に頼る。そこで見せる彼女の体、その肉体的説得力!(3回目)
大事なことは3回言わないと。
彼女の過去に、本当にそれこそストレートに胸くそ悪くなる事実があるのです。
エグいシーンが多いので(特に冒頭。あれはトラウマレベル)、気をつけてね。
☆☆☆
37.ファニーゲーム(1997)

本当に良く出来てる。良く出来てるだけにものすごくムカつく映画。
普段どちらかと言うと温厚な私ですが、「はぁ〜?」と思わずSONY BRAVIAにかじりつく始末。
でもその「ムカつかせ方」の見事な手腕に鑑賞後に拍手は送りたくなる。
男がとある家族の元に卵を借りに来るんです。
奥さんがいいわよと渡す。
「ありがとう」と言って立ち去ろうとしてドアを開けようとした時に、落とす。
まあ仕方がないからもう一回卵を渡す。
今度は無事に出て行ったけど、庭で犬が飛びついたからといって、落とす。
私たちの分が無くなるからもうあげられないわ。
「卵、くれるって言ったじゃん」「あの犬が悪いんだからオレは悪くない」
もう終始こんな感じでからかい、屁理屈をこねて、無理な要求を通す。
そこからは暴力・監禁・脅し・説教etc....
どれもこれも無茶苦茶でなにも目的もなく、ただただこの家に居座って屈辱を与え続ける。
一瞬の救いも束の間、それすら計算づくであったかのようにまた地獄の展開。
見終わった後は後味がものすごーく悪いんだけど、でも、でも、上手い映画だなと感心せざるを得ないのです。
☆☆☆
38.ミスト(2010)

街に突然濃密な霧が発生し、人々はスーパーマーケットに立てこもる。しばらくすると見たことのないような生物たちが辺りを覆い始め、この世の終わりを思わせる。勇敢に戦おうとする人々がいる一方で、不安を募らせる人々は次第にこれは神の裁きだと信じこみ、生贄を要求し始める。群集心理をよく描いています。主人公を含む一行は車での脱出を試み成功するも霧はどこまでいっても晴れない。そしてこの世の絶望のような光景を目にし。。。
映画で驚きのあまり声が出たことも今までそうそうなかったと思います。これは映画館で見ていたらどんな雰囲気になっていたでしょうか。想像出来ません。恐怖でも驚きとも違うなにかもの悲しくも怒りに満ちたような空気が流れたでしょうか。
ラストです。この映画はラストにすべてがあるのです。
こんな風に映画を終わらせていいのか?現実に爪跡を残すぞ。
もうこのやりきれない気持ちをどうにかして欲しい。
☆☆☆
39.JSA(2000)

韓国軍と北朝鮮軍が共同で管理するJSA(共同警備区域:Joint Security Area)において、両軍の4人の兵士の間に芽生えてしまった許されない友情。そしてそれが元で起きてしまった両軍の戦闘。
あの晩なにがあったのか。真実が明らかになるにつれて4人の絆が感動的に浮かび上がる。
舞台が38度線とは言え、ストーリー自体のスケールはとても小さいものです。でも4人の絆がどう生まれ、どう発展し、そしてあの事件の晩を向かえたのか。それを見せられると居た堪れない気持ちになるのです。尋問の中でも彼らの絆は変わらず、互いをかばい、真実をひた隠そうとするその姿にますます胸を打たれます。
主演のイ・ビョンホン。素晴らしいの一言。
当時、韓流スターとか揶揄する風潮があったけど、この映画見たら思うよ絶対。「スターだ」って。上でも書いたけど役者という職能をもった人々の技量を見せられたら、黙るしかない。
そしてソン・ガンホですね。素晴らしいの一言。もう何度もこのブログで言っていますが、どの映画でも完璧。この映画に限らずなんだけど、その役の過去まで背負ってる感じがする。生きて刻んできたなにかを纏ってる感じがするのです。
例えば、ジョニー・デップってどの映画でもジョニー・デップよね。ハリウッドでもその傾向なもんだから、日本の映画(ドラマも)ではもっと顕著に酷い。お前、役者してないじゃないかって。いつもの通り登場してどうする。
モーガン・フリーマンとかダニエル・デイ=ルイスとかクリント・イーストウッドはさすがです。
話がずれたけど、韓国旅行に言ったので気になって見てみました。
(もっと政治ものかと思っていたのですが)
☆☆☆☆
40.クリスマスのその夜に(2010)

北欧のクリスマスの夜に起こった小さなエピソードを4つほど絡めながら見せる映画です。
クリスマスの夜と言っても、奇跡などどこにもなく、すべてのエピソードはほんの些細な人々の関わりの中で生まれて終わります。
誰かに会いたいとか話しをしたいとか食事をしたいとか救いたいとか、ほんの日常の一場面なんだけど、なぜかどれもとても素晴らしい体験のように思える。
すごく深く感動するわけでもないし。笑うわけでもないんだけど、とても見てよかったです。
☆☆☆
41.未知との遭遇(1997)

スピルバーグ監督の有名SF作品
ある日飛来したUFOを目撃したロイは取り憑かれたようにUFOに再び会うことを願うようになる。取り憑かれたように頭に浮かんだイメージをこねくり回し、それは次第に1つの場所を示し出す。
そこへ向かうとUFOが現れ、宇宙人と地球人とのコンタクトが始まる。
ストーリー上手く書けません。これだけだとなにが面白いんだか不明だな、
これが示すように、上手く自分の中で咀嚼出来ていません。
大変有名な作品なのでもう少し詳しく知りたいところです。。。。
☆☆☆
42.宇宙人ポール(2011)(2回目)

早々に2回目を見てしまった。
ワイワイ騒ぎながらみんなで車で旅行に行きたくなる。
この映画には様々なSFのオマージュが隠されているらしく、それもあって事前に「未知との遭遇」を見たという訳です。
多分、一番分かりやすく示されていると思う。
☆☆☆☆
43.Dawn of the Dead(2004)

ゾンビ映画好きの方々が揃って名作というので8年越しにようやく鑑賞しました。
ストーリーらしいストーリーはないんだけれど、箇条書きにするなら、
1.脈絡なく街にゾンビが大発生
2.ショッピングモールに立てこもる
3.しばらく様子を見る傍ら、ショッピングモール生活とゾンビシューティングゲームに勤しむ。
4.脱出して船に乗って島へ行こう!
5.脱出→島へ到達
エグいシーンはもちろんあるけれど、中盤以降から気づけばすごくポップな楽しい感じがしてきてすごく不思議。
前半と後半でのゾンビのイメージがぜんぜん違う。ちょっと可愛くすら見えたり。
ゾンビがすごい勢いで走ってくるんだけど、「走ってる!走ってる!」みたいな気持ちになります。
水族館でイルカのジャンプを見ているような、「おぉ〜」パチパチって感じ。
この映画は多分そこがスゴイんだろうね。なのでクラシックゾンビ映画にもチャレンジしていこうと思います。
あとショッピングモールにたてこもる感じが現代アメリカ的で、登場人物の属性含めてそういう見方も可能かと。
☆☆☆
44.SHAME(2011)

端麗な容姿を持ち一流企業に務める独身のブランドン。
彼はセックス中毒者で彼の日常は仕事とセックスのみで埋め尽くされている。家の中もPCもポルノで溢れ、ただひたすらにそれに没頭している。
そんな彼のもとに妹シリーが転がり込んでくる。彼女は恋愛依存体質で躁鬱が激しく彼の生活に入り込み、彼をかき乱す。
兄に頼ろうとする妹とそれを決して受け入れない兄。
ブランドンは自分を変えようと職場の女性を食事に誘う。
駅まで見送ったところでデートを終え紳士を装う。
彼は恋愛をしようとしたのだ。
その後その女性とホテルへ行くが、彼は出来なかった。
感情の入り交じるセックスが出来なくなっていたのだ。女性を返した後、コールガールを呼んでその憂さを晴らすブランドン。
その時、シリーが自殺未遂を引き起こし、彼はますます動揺する。
2人は過去になにがあったのか?
☆☆☆☆
45.8 1/2(1963)

フェデリコ・フェリーニ監督作品
数年前にNINEというダニエル・デイ=ルイス主演の映画があり、かつての私も熱く語っていますが、あれはこちらのミュージカル版を元にしているようです。
スランプに陥った映画監督グイードと彼を取り巻く女性たちとのやり取りを妄想仕立てで描いています。
まあこの男は本当にどうしようもないんですよ。
なーんも脚本ができていないのにセット組んだり、女優呼んだり。
それでも才能はピカイチなんですよ。だから女が寄ってくる。
でもグイードさん、困ったことに優柔不断。妻と愛人の間でタジタジ。
まあ、一言で言うと、ずるい。
☆☆☆
46.アベンジャーズ(2012)(2回目)

マーベル・コミックのヒーローたちが集結した夢の様な作品ですね。
アイアンマン、キャプテンアメリカ、ハルク、ソー、ブラックウィドウ、ホークアイなど。
めちゃくちゃおもしろいじゃないか。2回目だってのにどうしたってんだよ。
と思ってたら、私一回目見たときは機内だったんですよね。小さい画面で集中もせずに見たもんだからいまいち乗り切れてなかったんだと思います。
よく出来てる。みんな見せ場があるし、喧嘩したりまとまったりとチームものの基本も押さえてる。
キャプテンアメリカもよかったよー。よ!リーダー!って感じがした。
あとブラックウィドウのお尻がいいよね。これはみんなが認める所。
スカーレット・ヨハンソンが演じているのだけど、最近私の中で人気急上昇中。「真珠の首飾りの少女」というフェルメールの画を元にした映画でもすごく良かったんだけどこちらの攻撃的な感じも好き。せっかくなので貼る。

バットマンの時のキャットウーマンも褒めたけど、けっしてこういうスーツフェチな訳ではない。多分。
☆☆☆☆
47.ライジングドラゴン(2013)

ジャッキー・チェンのラストアクション映画ですよ。
男ならば一度はジャッキーに憧れたもんでしょ。酔拳?蛇拳?プロジェクトA?ポリス・ストーリー?ラッシュアワー?
これで本当に体を張ってジャッキーがアクションするのは最後なんだから、これまでの感謝を込めて見に行きましょう。それが礼儀です。ジャッキーも喜ぶぞ。
それはそれとして、映画に関しては言いたいことは実はたくさんある。
内容自体とそのメッセージ性、それぞれについてね。
これは別の機会にしようかな。特に後者はちょっと私の仕事にも関わる内容だし。
☆☆☆
(ジャッキーの前途を祝して1つオマケ)
48.インクレディブル・ハルク(2008)

マーベルヒーローのハルクです。
あの怒ると緑色の怪物に変身するあれです。本作の主演はエドワート・ノートン。ファイトクラブの彼ですね。
心拍数200を超えると変身してしまうようで恋人とSEXもできないなんて可哀想に。
まあいつも思うけどマーベルシリーズに外れなしね。
☆☆☆
49.アイアンマン3(2013)

アイアンマンの3作目で一応の完結編。
いいよこれは。ものすごく面白かった。あんまり期待してなかったんだけど。
舞台はアベンジャーズの一年後。地球外生命体の存在にショックを受け、日々切迫感と恐怖感に苛まれアイアンマン開発に依存するスターク。そこに新たな敵が現れ。。。
色んな問いかけが含まれていると思います。
純粋な科学とはなにか?正義とはなにか?
そしてアイアンマンとはなにか?
トニー・スタークのアイデンティティに迫る!
あの時にアインシュタインの例えが出たのは偶然じゃないと思うなー。
見られる方は、なるべくアイアンマンの1作目とアベンジャーズを見ておいたほうがより楽しめると思います。
そしてエンドロール後まで決して席を立たないこと!
これはマーベル・コミックシリーズ全般に言えますが。
もう一回ぐらい見たいなー。
☆☆☆☆
50.アイアンマン(2008)(2回目)

という訳で1作目も見直しました。
うん、やっぱ面白い。DIYしてる所がすごくいい。
2は微妙なんだけどなー。
この感じはジュラシックパークも同じ。
この1のラストと3のラストが同じ形で、アイアンマンループがキレイに閉じますよと。
☆☆☆☆
51.007 ロシアより愛をこめて(1964)

007シリーズの第2作です。
まずタイトルがいいよね。英題は"from Russia with love"。
これは1作目の007 ドクターノオの続きになっているのですが、007シリーズは順番ランダムで見ると決めているので構わず鑑賞。
この時はショーン・コネリーでした。
かっこいいんですよね。そしてチャーミング。
これで007シリーズは7/23です。今年中に残り全て見られるだろうか。。。
☆☆☆