Libero come un gatto

ゆるゆると生き長らえたい、イタリアの猫のように。

2009年11月

自分の未熟さを確かめる1枚。

今日の1枚。
悔しい事に笑ってしまった。それも何回も。

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私もまだまだ青いな。

ボジョレ・ヌーボォー統一王座決定戦

ボジョレヌーボーの季節がやってきました。
ワインはまあ好きだけど、味の違いはほとんど分からず、あまり飲むと、あのトラウマ飲み会を思い出すので、控えています。

もちろんボジョレヌーボーなど飲んだ事も無く、毎年毎年ニュースで解禁を眺め、店頭に並ぶのを眺め、そして通り過ぎてゆく。

いつも気になるのは解禁日でやたら盛り上がっている紳士淑女の方々。
あれを見ると毎年嫌な気分になる。
いや、彼らに罪は無いんだけど、本当に待ち焦がれたワインなのかもしれないけど、なんとなくそう思ってしまう自分だけだろうか。

もう一つ気になるのがボジョレヌーボーの評価である。
あまり意識した事は無いが、毎年毎年褒めすぎのような気がしたので、過去15年のボジョレヌーボーの評価を調べてみた。
結果はこちら。

95年「ここ数年で一番出来が良い」
96年「10年に1度の逸品」
97年「1976年以来の品質」
98年「10年に1度の当たり年」
99年「品質は昨年より良い」
00年「出来は上々で申し分の無い仕上がり」
01年「ここ10年で最高」
02年「過去10年で最高と言われた01年を上回る出来栄え」「1995年以来の出来」
03年「100年に1度の出来」「近年にない良い出来」
04年「香りが強く中々の出来栄え」
05年「ここ数年で最高」
06年「昨年同様良い出来栄え」
07年「柔らかく果実味が豊かで上質な味わい」
08年「豊かな果実味と程よい酸味が調和した味」
09年「ここ50年で最高の出来」

もう死ねばいいのに。バラバラ。
95年から遡って、評価の相対表でも作って、ボジョレヌーボーNo1はこいつだ!とか言おうと思ったけど、頭ん中で組み立てるだけであっさり崩壊。
めちゃくちゃだ!

ま、気を取り直して冷静に分析を行おう。
まず表現を分類する。
「〜年に1度」(95,96,98,03)
「〜年で最高」(01,02,05,09)
「〜以来の〜」(97,02)
「〜に比べて〜」(99,02,06)
「一般的な評価」(00,04,07,08)

「年に一度」という評価はどういう評価なのだろうか?
10年に一人の逸材とはよく言うけど、その人が過去10年で最も優れた人材というわけではないだろう。これは確率の問題なのだ。
なので「100年に一度の出来」と言われても100年間で最も良いのかもしれないけど、そうでない場合もあると言える。

「〜年で最高」はどうか。
これはその年から振り返って〜年で最もよいと解釈できる。
とすると今年の「ここ50年で最高の出来」はやはり近年稀に見る良作なのだろうか?

「〜以来の〜」はある年に匹敵するほどの出来という風に理解できるが、賞賛の言葉としてのみ機能しない事に注意したい。

「〜に比べて〜」はそのままで分かりやすい。99,02年は共に昨年よりよい出来であり、06年は昨年と同程度だったことが伺える。

以上の事を踏まえてランキングを改めて構成したのがこちら!

1位  09年
2位  06年
2位  05年
4位  03年
5位  02年
6位  01年
7位  07年
8位  08年
9位  00年
10位  04年
11位  96年
12位  99年
13位  98年
14位  97年
15位  95年

やはり09年強し!50年で最高は伊達じゃない!
今年のはとりあえず飲んどけ!

注目したいのは05年の「ここ数年で最高だ」。
数年を01年〜04年と解釈したがそこには、「ここ10年で最高」「過去10年で最高と言われた01年を上回る出来栄え」「100年に1度の出来」などの高評価が並ぶ。
これらを抑えて「最高」と言わしめた05年は惜しくも06年と同率2位となったがランキング構成において大きな役割を果たした。賞賛の拍手を送ろう。



これは暇人と言われても仕方ないね。まあ、認めよう。

「愛のむきだし」

「愛のむきだし」という映画を見ました。

見終わった後、なぜかやたらと心臓がドキドキして、顔が熱く、呼吸が荒くなっているのに気付きました。
15分ぐらいで治まりましたが、「ものすごい映画を見てしまった」と改めて思うようになりました。
それぐらい衝撃的な疾風怒濤の映画体験です。
とてもこの感動を人に伝える事は出来ないのですが、自分のためにも書いておきます。

この映画、4時間あります。DVDは上下巻に分かれ、劇場ではインターバルに10分休憩が入ります。
4時間の映画というとそれだけで見るのに疲れそうという方がいらっしゃると思いますが、そんな事ありません。本当にあっという間です。
映画は普通その中で緩急をつかせながらストーリーが進行するものですが、この映画では超濃密なストーリー展開で休む暇もありません。
その分見終わった後に疲れがきますが、見てる間は「え、もう上巻終わり?」ってなります。

話が複雑なので説明しづらいですが、あらすじはこうです。
「神父である父と2人暮らしのユウは幼い時の母との約束で理想の女性マリアを探し求めていた。ある時を境に父に懺悔を強要されるようになったユウは、懺悔をするために自ら罪を行うようになり、最終的に盗撮(パンチラ撮影)という罪作りに励むようになる。
盗撮のプロとなったユウはある日、理想の女性ヨーコと出会い、初めての恋をする。その時ユウは女装をしていて、ヨーコはユウが演じる女性サソリに恋をする。
ヨーコの母とユウの父が結婚することとなり、ユウとヨーコは兄弟として生活を共にし始めるが、新興宗教の魔の手が襲いかかり、ユウを除く3人は拉致・洗脳されてしまう。ユウは愛するヨーコを救いに1人施設に乗り込む!」

なんのこっちゃですね。これを読んで面白そうと思う人はいないでしょうが、それは私の文才の無さで勘弁して下さい。

要はタイトルのごとく、様々な「愛」というものを色んな形で文字通り「むきだし」にする映画です。
時にそれは暴力であったり、SEXであったり、パンチラであったり、勃起であったり。
演出は結構過激で、血しぶきが飛んだり、レズがあったりなので、そういう表現に嫌悪感がある人はダメかもしれませんが、ハマる人にはガツンときます。
また演技がいいんですよ。本当に絞り出してるって勢いの演技で、ヨーコ役の満島ひかりは時には超かわいく、時には狂ったように、時には人を蔑む様な演技をします。非常に魅力的です。

盗撮やら勃起やら変な言葉が飛び交いますが、これらがユウにとっては全くエロとは無関係のむしろ神聖な行為なので、誤解なきよう。
宇多丸さんも「勃起のシーンで号泣するとは思わなかった」と言ってます。
私も最後のパンチラ&勃起シーンは目頭が熱くなってました。

愛のむきだし [DVD]愛のむきだし [DVD]
出演:西島隆弘
販売元:アミューズソフトエンタテインメント
発売日:2009-07-24
おすすめ度:4.5
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上手く説明できないのがもどかしいんですけど、とにかく見てください。
DVD借りて、面白くなかったらオレがレンタル代返すよ!ぐらいオススメです。

「映画ってすごいな」と初めて思いました。
感動する映画は何本もあったけど、映画に圧倒されたのは初めてで。
ご覧になった方は感想を聞かせてください。では。


連休≒暇

雑感1

最近やたらと建築系How to 本が多いような気がするんだが。

模型の作り方から就職のお世話、スケッチの書き方に卒論の書き方。

それもそれなりに有名な人が書いているから困る。
なに?生活苦しいの?
そんなに最近の建築学生はダメなの?余計にダメになるぞ。


雑感2

最近流行っているダイエットは「微生物ダイエット」だそうです。

ものすごいインパクトがあっていい言葉ですね。
声に出して読みたい日本語に追加。


雑感3

よく映画の宣伝の謳い文句に「映画化不可能と言われた・・・」
ってあるけど、誰がいつ言ってんの?バカなの?
気になる。


雑感4

そんなこんなで出ましたスティールボールラン19巻。
大統領の能力がフル活用されてましたね。大統領が4人に!
別の世界から連れて来たぜ!ってかっこいい!オレも連れてきたい!
さすが「いともたやすく行われるえげつない行為」。

それはそうと、今日のジョジョの一枚はこいつにしました。ジョジョの奇妙な冒険#70-100

アナスイの言うとおり、結婚は祝福されてするもんだ。


祝クリア。

クリアしました。ドラクエ4。

クリアタイムは36時間ほど。我ながらよくやったほうだな。
ちなみにレベルも36ぐらい。1時間に1レベルを上げた事になりますね。
はぐれメタルを倒しまくったおかげですね。

これでクリアしたのは5に続いて2つめ。6は途中で意味不明になり放棄。

しかし、ドラクエをやってて最初の方の熱が物語後半まで持続しないのはなんでだろう?
今回の名作と言われるドラクエ4でさえ、最後の方は「クリアしたい!」という気合いだけでコントローラを握ってました。

その理由考えました。

ドラクエ熱が持続しない理由

その1 主人公の匿名性

その2 敵側の個性のなさ

その3 ストーリーのドタバタ感

特に3つ目が問題ですね。
いつまでたっても全体が見えずに言われた場所に行ってボスを倒して、また次の所へ行っての繰り返しで、無理やりなストーリーに見えなくもない。

物語の序盤はストーリーを構築しているんだなと納得していても、いつまでたってもそれだと正直飽きてきます。
そして気付けば最後のボスの前です。

「え?もう?これで終わり?」となるわけです。
「運命」という言葉をやたらと使う割には行き当たりばったりだよ!

FFではもう少しストーリーに深みがあるように思えます。
キャラクターの個性も際立っているので、感情移入しやすく、「こいつらどうなっちまうんだよー!」と夜も眠れません。ドラクエは感情移入しにくいので今夜もグッスリープ。

次はなんのゲームをしようかな。
近くにある中古ゲーム屋さんが異常に安くて困っています。
FF10が980円とか、三国無双3が480円とか。ノリだけで十分買えるから困る。

社会人の割に暇なんだなコイツとか思った方は、私に謝ってください。
コントローラを握りながらも右手はマウスに手を置いてますので。

DVDを見た。

週末はあまりにやる事がないので映画を見ています。

DVDがガンガンたまってハードディスクを圧迫しています。

先週見たのは「善き人のためのソナタ」
善き人のためのソナタ スタンダード・エディション [DVD]善き人のためのソナタ スタンダード・エディション [DVD]
出演:ウルリッヒ・ミューエ
販売元:アルバトロス
発売日:2007-08-03
おすすめ度:4.5
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舞台は1980年代のドイツ。まだドイツが東西に分かれていた時代です。

社会主義国家の東ドイツは国家に反旗を翻す国民を監視すべく、国家保安省(シュタージ)という機関において諜報活動を始めます。
監視の目は芸術活動にまでおよび、西側思想と判断された芸術家は活動停止などの処分を受けていました。
シュタージのヴィースラー大尉はある劇作家を監視する任務を与えられ、彼のマンションの屋根裏で私生活を盗聴し始める・・・。

とまあこんなお話です。

タイトルを見た時からずっと見たくて、やっと借りたぜ!っていう日から早1年半。やっと見ました。なんだったんだあの興奮は。

やはり過去の私が睨んだ通りの名作でした。
物語は全体的に灰色で淡々と進むんだけど、途中からハラハラしだして、最後はあっという結末で、一番最後のシーンに誰もが涙する。
こんなに清々しいラストも中々ねえぜ。

是非ご覧あれ。私ももう一回ぐらい見ようと思います。


もう一本は有名ですが古い映画です。
「12人の怒れる男」
十二人の怒れる男 [DVD]十二人の怒れる男 [DVD]
出演:ヘンリー・フォンダ
販売元:20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
発売日:2006-11-24
おすすめ度:5.0
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三谷幸喜の「12人の優しい日本人」は見てたんですが、元ネタは見ておりませんでした。
うむ、こっちもおもしろい。むしろこっちのほうがかっこいい。

ある殺人事件の陪審員になった12人の男たちが、有罪か無罪かについて話し合うというだけの話です。
多分、誰が見ても有罪と言う事件だったのですが、ある男だけが無罪と主張します。陪審員は全員一致が原則なので、11:1から話し合う事に・・・。

結果は言いませんが、この無罪を主張した男がまあ何ともかっこいいんですよ。
有名ですが、この男の職業が建築家ってのもね。

「当時のアメリカにおいて建築家という職業がいかに尊敬されていたかが分かるだろう」と誰かが言っていたような・・・。

まあ、今さら感抜群ですが是非ご覧あれ。

出張1000キロの旅 目的地仙台編

もうお尻がいてーよ。。。
長距離移動で痔になったら労災下りるのか・・・?
それにしても静岡は茶畑ばっかやな。。。

とか言いながらやっとこさついた東京は3時間ほどでおさらばして、
目指すは北陸、杜の都仙台であります。
東京駅からもっさり緑色した改札やらを抜け、聞き慣れない新幹線の名前「はやて」?「こまち」?「やまびこ」?に戸惑っていると仙台に行くらしい新幹線が到着。

おぉ、全車両2階建て。←結構感動

ミーハー感出しまくりで当然2階へ。
持ってる荷物は優に30kgは上回っていましたが、「歴史に名を刻め〜!お前等!」とスラムダンクの応援を口ずさみながら階段を上る。
螺旋階段で120度位回転するんですが、狭いよ!多分ジャスト80センチ。

そこからはひたすら北上北上。2時間弱で仙台〜。

とにもかくにもチャックインしてご飯へ。勿論1人で。
まあ、仙台と言えば牛タンな訳で、出張に来ると「飲まないとダメな気がする」シンドロームにかかる私は今宵のホットスポット探しをする事に。

店探しの条件:
・牛タンがある事
・いかにも観光客相手でない事
・一人で入れる雰囲気

探します。歩きます。駅ビルに行けば多分あるんだけどねえ。
負けた気分になるからヤダ。
とか言ってると、飢えてきますねさすがに。

このままでは「食いしん坊刑事 杜の都牛タン餓死事件」になってしまうので
、新しいコンセプトを立てました。

「昼間はカフェとして行った事があるけど、夜にお酒飲んだことない店に行ってみよう!」

まあ、行ったのはプロントなんだけどね・・・
まあ、コンセプトもプロントを見つけてから作ったけどね・・・

何が嬉しくて仙台でプロントに行くのかと聞かれれば、うっせえババア!と取り留めのない罵声を浴びせかける覚悟です。

結果としては。中々いいね夜のプロント。1人でもゆっくり飲めるし。料理もお酒もまあまあ。
道路に面したカウンターで飲んでると、1人、また1人と女性の1人客が私のカウンターへ。
最終的には女性、私、女性、女性という並びに。
「こ、これがプロントマジックか!仙台っていい所!」と快哉を叫びながら、「あちらのお客様からです」を妄想することに専念。うむ、成功率は66%でした。就活中の女性はガードが堅いという結論。

翌日は現場に行ったのですが、予定が大幅に遅れたため、急遽もう1泊する許可が得られました。とりあえず今日の内に東京に戻ろうと思い、その前にアイツを見てきました。仙台と言えばやっぱこれだろ!
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伊達正宗像!

というのはきまぐれな私の下らない嘘で、本当はこっちです。
仙台メディアテーク。仙台でなんか見に行くっちゃこれでしょう。
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チューブの存在感がすごいんですね。ファサードのガラスなんか空に消え入りそうになってました。もう10年位経つんかな?全く古さを感じませんでした。

目の前に結構本数のあるバス停があるので、常にそこで人が待っているんですが、メディアテークの1階に置いてあるイスに座ってバスを待ってたりする人も結構いて、10年間で街に馴染んだんかなと思いました。
平日の16時ぐらいでしたがかなりの人がいて、映画やらパソコンやら結構好き勝手に楽しんでいる感じ。
柱がないのは当然ですが、チューブの周りを囲んで円形にベンチがあり、そこだけポカッとスペースが空くので、視線の抜けも清々しく感じました。

卒業設計日本一決定戦で行かれた方も当然ご覧になっている、というか会場ですが、普段のメディアテークを見ればまた印象も変わるんじゃないでしょうか?
そうそう行く事ないけどね。

仙台駅に着いて、またなんとやらの新幹線に飛び乗り、一路東京へ。
あ、一応牛タンと萩の月は買いました。

(お土産の「萩の月」は、山口県の萩市で某O嬢にお教えいただいた「月でひろった卵」をイメージして食べたら、なんか違ーう。あっちの方が美味しいと思いました。
ただ、今調べた所、松任谷由美が冷凍させた萩の月を絶賛しているらしい。早く言いなさいそれを。早速やってみます。)

東京の夜は高校時代の友人と八重洲で飲んでました。最近会社を辞めて、職を探しながらも同棲している彼女のヒモになってるそうで、従順なるヒモとは何ぞやを教わりました。
日本酒マイスターのいるおでん屋だったので、好物の2乗攻撃で相当飲み、吐かないことを条件にその奴のお宅へ。
鳥肌実のポストカードが飾ってあったのにただただ感動。お前の彼女はきっといい奴だ、とか思ってたら本人帰宅。
ビールの後にアリナミン飲んでた。東京という土地はそこまで人を疲弊させるのかい?ならオレはいいやとまた思う。

高層マンションから見る東京の風景は云々かんぬんと考えていたら、なにやら見たことのありそうな建物が。なんだったっけと思いながら就寝。

(後から調べた所、久米設計本社ビルでした。こんな所にあるのね。)

翌日はどしゃ降りの中、8時ぐらいの新幹線へエイヤッと飛び乗り、広島へ向かいました。でも途中で、上下線ともに停止・・・・

結局広島着は14時。会社行ったら15時。あと2時間で帰れる〜とはいきませんでしたが、とにかくケツがいてえよ。
広島-仙台って1200キロなのね。往復2400キロか。遠いね。

とまあこんな3日間を過ごしましたとさ。おわり!

出張1000キロの旅 途中下車東京編

先日東京経由で仙台に出張してきました。

広島から東京まで新幹線で5時間。

東京から仙台まで更に2時間。

仙台から現場までレンタカーで1時間半。

遠いよ!東北!

大きな機材を抱えながらの1000キロを超す旅でした。
一人でね。寂しいよ。ポッドキャストずっと聞いてましたよ。

さすがはSONYのウォークマン。
買って4年が経過しても優に50時間は再生できる。そろそろ新しいの欲しいなあとか思いつつもこいつのタフさも捨てがたい・・・

まあまあ、空き時間に色々と楽しんできたのでご報告。

まず、行ってきました三菱1号館byジョサイア・コンドル。
嬉しくてしょうがない。
なぜか銀座にあると勘違いしており、東京駅で右往左往。
落ち着けオレ。丸の内に決まってるじゃないかと気付き無事到着。
東京国際フォーラムの斜め前にあるのね。
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ああ卒論の時に図面で見たまんま。当たり前なんだけど嬉しい。

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切り取ってみると、ものすごくかっこいい。心なしかビジネスマンも仕事が出来そうに見える。

ところが。
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オジサン、ナミダがデタヨ。

以前にも書いたけど、分かりますよその論理。
確かにこんな超一等地に3階建てのオフィスがあり得ないことぐらいわかります。
ただ、これはあまりに酷(むご)い。100年間でオフィスってのはこんなに進化したんですよーって言ってるかのような対比。
進化してねーよ、コンドルさんの方が断然いいだろ!って気になります。

テレビの特番なんかでよくある、アフリカとかに住んでる原住民を日本に連れてくるという企画。あの感じがしました。
文明に触れることは幸せなことかもしれないけど、彼らがそれを知る必要があったかどうかは分からない。もしかしたら結果的に幸せになれないかもしれない。
あの場違いな感じ。
要は、復元するならそれなりの場を用意していただきたいという事です。
復元するだけなら誰にでも出来ると言っちゃあ悪いけど、それを復元するに相応しい場を用意するのが腕の見せところなんじゃないの?と思います。

ただ、裏の公園に関してはよく出来ていると思いました。
ここに入ると、見事に高層ビルの存在感が消えるんですね。まあ足元に入っているんだから当たり前なんだけど、そうなるためのデザインやらも見受けられました。ただ、密度が濃すぎて、もうちょっとスペース空けた方がいいんじゃないか?

帰り際に三菱一号館に喫茶店を発見したので当然寄りました。
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中は明らかに元が銀行だったのを思わせる空間で、一度銀行として復元してからちゃんと喫茶店に作り替えたようです。
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こんな柱頭なんかもきっちり復元したそうな。銀行特有の警備員監視路が吹き抜けに作られていますが、こちらも通路として作ってから、空調のダクトを通したそう。徹底してますね。

店の人の話によると、構造やら材料をそのまま復元してから作り替えているらしいです。基準法はどうやってクリアしてるんだろう。

注文したのはカプチーノ。
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おう、おいら感動しちまった。

Cafe1894はこの店の名前。そして建設された年。
店員さんはとても丁寧でカメラ片手に入った私に色々とお話をしてくれました。建て替えに関するお話も詳しく、かなり勉強されているのでしょう。好感が持てます。

もう腕がフルフルしてきたのでここらへんでやめます。
仙台出張の話はまだ続きます。

赤坂離宮が国宝になりました

片山東熊設計の赤坂離宮(迎賓館)がこの度国宝に指定されたそうです。
近代以降の建築としては初めてで、なるほど赤坂離宮かという気もします。

それは明治以降、日本が熱心に取り入れてきた西洋化の象徴としてみなされているからです。

ジョサイア・コンドルが直接指導した工部大学校の学生である、
辰野金吾、曽禰達蔵、片山東熊、佐立七次郎らが第1世代と呼ばれています。
第1世代の役割は西洋に通用する西洋建築を日本人の手で作る事。

その第1世代の達した西洋建築の頂点ともいえるのがあの赤坂離宮なのです。
トコトンクラシックを貫いたこれでもかってなぐらい真っ当な古典様式。
平面形式も古典的で、左右のウイングを張り出し、正面にはオーダーの列柱、カーブする車寄せ。
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年に1回一般公開しているので見にいきたいのです。
赤坂離宮は明治42年の設計であり、時代的にも建築的にも明治建築の終焉と限界を示しています。
つまり、西洋の古典建築というカテゴリーにおいては日本は彼らに追いついてしまったのです。

この先の建築は西洋でも模索中であり答えがなく、日本は日本独自の道を歩むことを余儀なくされます。

そこで第2世代と言われる人々はより根源的な「建築とは何か」という問題に直面します。
時代は大正です。大正デモクラシーが叫ばれる政治的混乱の中、建築も変化してゆきます。
第2世代に入るのが挙げればキリがないですが、武田五一、岡田信一郎、下田菊太郎、後藤慶二、伊東忠太、山田守らが入るでしょうか?

なにかと話題の中村鎮も丁度このあたりの世代ですね。彼も独自の建築を模索していたようですから。
堀口捨己も入れていいんでしょうかね。分離派は重要なエポックですので。

彼らに共通なのは西洋的でない新しい建築のスタイルを見出そうとしていた事。
まさに近代建築ですね。とはいえ、100年前から同じ問題に直面している西洋からの影響は避けられないので、アール・ヌーボーや表現主義やらは日本的に咀嚼され、吸収されていきます。
個人的にはこの時代が建築史として一番好きです。

下田はクラシック路線に乗りながらもアメリカから持ち帰った最新のコンクリート技術や合理的な思想を取り入れようとしたし、後藤は建築は外的要因からではなく自分自身の「内より生ずる」ものとして捉えようとした、伊東は建築の源流にまで遡り、日本建築と西洋建築を結び付けた。
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下田が設計した現存する唯一の建築 香港上海銀行長崎支店

ここら辺は当然第1世代の人間からすれば奇妙なものに映ったようですね。
学習成果の到達点としての赤坂離宮と、第1世代と第2世代を分かつものとしての赤坂離宮。
国宝に指定されたのは妥当だと思います。

ちなみに国宝は重要文化財より上のランクと思っていらっしゃる方が多いようですが、そうではありません。分類上は両者とも重要文化財です。
これを上手く例える方法を昨日思いつきました。

それがキャプテン翼に登場するゴールキーパー若林源三です。
超高校級の実力を備え、SGGK(スーパーグレートゴールキーパー)の異名をとるあの彼です。
そんな彼も高校生なんですね。超高校級と言えど。

国宝も超重要文化財級という事で、法律上の括りとしては重要文化財です。
重要文化財の中でも特に優れたものを国宝と呼ぶそうです。

今回重文に指定されたものには、志免町の竪坑櫓があります。
あれも独特の存在感があってかっこいいですね。
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馬鹿リリック

宇多丸さんのラジオ「ライムスター宇多丸のウィークエンドシャッフル」で

「R&B 馬鹿リリック大行進」という特集がやってました。

どういう企画かと言うと、クラブなんかで流れてる洋楽のR&Bはかっこいい曲が多くてリズムに乗っちゃうけど歌詞をよく見たらとんでもねーこと言ってるんだぜという企画です。

ジャンルはバカ編と下ネタ編に分かれています。

当然元々は英語の歌詞なので、アルバムについている邦訳、あくまでもオフィシャルな訳を使います。

バカ編で気に入ったのはSisqoという人の「incomplete」という曲の一節。


「法律で許されるのというぐらいの金が銀行にある」


いいですねバカで。
金が有り余るほどあるという表現に法律を持ち出す奴は中々いない。


下ネタ編は基本的に全部ひどいです。
こんな歌詞知っちゃったらもうリズムに乗れませんってのばっかり。

その中でも秀逸なのがTREY SONGZの「Store run]
いい曲なんですよ。流れるようなバラードと美しいコーラスで。オシャレな曲です。



サビの部分の歌詞はこうです。1分13秒あたりからです。
Store run
pack of three up at the counter.
Store run
be back in less than half an hour.
Store run
I need protection and I'm out
wait for me, keep it warm
I had to make a store run.


邦訳はこちら。
さっくり店まで行ってくるよ。
カウンターに売っている3個入りのアレを。
速攻で店までゴー。30分以内には戻ってくるからさ。
さっくり店まで行ってくるよ。
ゴムが必要なのに切らしていた俺。
待っててくれ。暖かくしておいてくれ。
さっくり買ってくるからさ。

完全にバカです。
コンドームを買いに行く歌って何?
サビの前の部分で、彼女といい所までいったけど、直前になってアレを切らしてる事に気付いたようです。
その時の彼女の一言がさらに面白い。
「彼女は言った。さすがに妊娠は勘弁。」

邦訳した人のセンスは計り知れないですね。「さっくり行ってくるよ」とか面白過ぎる。
「三個入りのアレを」とか。

基本的にこいつはバカなんですが、いい奴なんですねーきっと。
真面目に買いに行くあたり彼女を待たせながらも気遣いが感じられます。

youtubeではこの曲に関するコメントが見られます。
「safe? sexxx....This man is a genius...」(セーフセックス、こいつは天才だ)
「dis is my song i had? 2 make a store run」(この歌はオレ自身だ。オレもstore runしないと。)

まあ彼は全世界的に「バカだけどイイ奴」として認識されているようです。


いやーおもしろいですね。こういうの大好物です。
学校やら職場でこれ読んでいる人は周りの目が気になりますね。
いつもいつも変な事書いてごめんなさい。

プロフィール

ケニー

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