Libero come un gatto

ゆるゆると生き長らえたい、イタリアの猫のように。

2013年02月

美人という概念とその価値観

今回はDOMANIを取り上げます。ananのクレイジーさは既に何度も報告して来ましたが、女性ファッション誌において新進気鋭のクレイジーさを強調してやまないのがDOMANIです。

ちなみにDOMANIは「a monthly magazine for working women」とされ、30過ぎの働き盛りの女性を対象としています。
その姉妹的存在のOGGIは「a monthly magazine for happy career women」とされており、”working”と”career”の違いをどう解釈していいか戸惑うところです。”career”を仕事上の上昇志向と理解してもいいけど、それにしても”HAPPY”のアホっぷりが清々しすぎてもうなにがなんだか。多分この"career"の堅い感じを中和するための"HAPPY"あんでしょうが、そういうアホな感じも相まってターゲットが20代後半なんでしょう。

で、DOMANIの最新号です。
1303_01

知花くららはいつみても綺麗ですね。決して安い感じにならない、「いい女」感が出てますね。

で、今回のメインの特集がこちら。

「なぜだろう 髪が美人だと
 美人じゃなくても 美人に見える」


まず、日本語として破綻しているのは置いておこう。ホントは置いておきたくないけど置いておこう。

「美人じゃなくても」ってどう考えても余計な一言よね。

仮にもね女性美容ファッション誌にカテゴライズされる雑誌の編集者が、「美人じゃなくても美人に見える」って言葉を使うのはどうなんだ?
美醜の意識にも繋がるんだけど、美人が絶対的な基準ではないと思うんだけどなー。深読みし過ぎかもしれませんが。

ファッション業界に限らず、大きく捉えるとメディア全体に言えることですが、形式化された画一的な価値観がやっぱり私は気になる。
ananにしてもなんにしてもそうなんだけど。最近で言うと「NAVERまとめ」とかのサイトもそういう感じがすごくして嫌。なんとなく一般論のような形式を装って物事を評価しているけど、結局はネットとかあちこちから都合のいい情報と意見を集めて紹介してる。あくまでも情報をまとめて紹介してるだけですよ、と言いながらも情報収集の時点でフィルタリングしてたらそれは紹介を装って自分の考えを出してるだけよね。無責任に。

だからこそなんだけど、逆にそういう価値観から離れている人が私にはすごく魅力的に見えるしそうありたいと思うわけです。RHYMESTERの宇多丸さんや映画評論家の町山智浩さんが好きなのもそういうことです。
もっと多様で複雑な価値観(ベンチューリは未読ですが)があってこそ世の中は面白いのに。価値観を刷り込まれるなんて真っ平ごめんです。途端に安っぽくなる。

ブラスト公論 誰もが豪邸に住みたがってるわけじゃない[増補新装版]
ブラスト公論 誰もが豪邸に住みたがってるわけじゃない[増補新装版]


見事に脱線しました。

月曜日の朝に会社に行くのが億劫ならば、日曜の夜から行けばいい!

とコペルニクス的発想の転回を見せた6時間前の私は若干テンションがおかしくなってこんなことを綴るのであった。

私はどっちだ。

最近は「チェリーハイツ」を「チェリーバイブ」と読んだり、「人参ドレッシング」を「人妻ドレッシング」と読んだり頭がおかしくなっている私です。

それにしても檀蜜って人は最近やたらとメディアへの露出が多いですね。
あれをエロいって言う人がいるけどそれは間違い。間違いよ。

あれは下品と言いますね。

下品というのは自分の品性を下げる行為なのでいとも容易に可能です。誰もそんなこと普通はしない。だからメディアへの露出が多いんでしょうね。

インリンも同じ理由で好きではありませんでした。

エロく見せるにはそれなりに技術も努力も必要だろうし、下ネタだって同じで努力次第できちんと面白いものになる。
でもやり方を間違えると、安易な方向に行くと自分の品性を下げることでそれを達成しようとする。

よくないですね。


おもしろいタイトルを見つけては笑うという行為

「扶養は経済面だけで身体的には扶養ではないです」

ものすごく説明的でよい。普通ならもっと感情的な表現になるとこなんだけど、抑えの効いたタイトル。


「上司のヤンチャ時代の武勇伝は毎回新鮮なリアクションで。」

もはやなんのタイトルなのかさっぱり分からない混迷っぷりに好感が持てる。


「料理代行サービス 今夜のオカズは私です
お料理上手はエッチ上手? 胃袋から玉袋まで大満足!」


これぞAVの古典的なタイトル。上の2つと比べてなにも考えていないどっかで聞いたことを並べただけのあっけらかんとした清々しいバカ。
料理代行サービスでお前がオカズなら、それはもはや料理代行サービスではなく食材宅配だろうとか、胃袋の満足はいいにしても玉袋が満足ってどういうことだ、私個人の体験でそれは未だかつてない、という思いが浮かぶ。


2013年1月の映画記録

1.Premium Rush (2012)
ジョセフ・ゴードン=レヴィット主演。NYのメッセンジャー達の活躍を描く。ひょんな事から組織に関わる重要な荷物を預かった主人公が、組織や警察に追われながらも仲間と協力し配達するという物語。NYを自転車でかっ飛ばすシーンはいいけど、なんか全体的に甘ったるさが抜けない。

☆☆

2.未来を生きる君達へ(2011)
デンマークとスウェーデンの制作。学校のいじめっ子に対する仕返しの善悪、街の乱暴者から受けた侮辱に対する報復の善悪、ギャングの親玉が病院に来たら医師は治療をすべきかなど、暴力に対する暴力、暴力の連鎖の是非を問う。これは本当に心底、日本語のタイトルが最悪。子供のエピソードが多いからって説教臭いタイトルにしてんじゃない。現代は現地語で「リベンジ」という意味。

☆☆☆

3.LOOPER(2013)
ジョセフ・ゴードン=レヴィットとブルース・ウィリス主演。舞台は近未来。更なる未来からタイムマシンで犯罪者の抹殺のために過去へと人が送られて、ルーパーと呼ばれる裏稼業の人たちがそれを始末する。ある日、未来の自分が送り込まれてきて。。。これはたまたまなんだけど上の映画にも通じるものがある。タイトルの通りループの話。なにがループするかっていうと、、、全部!後半からは結構意外な展開になっていく。そこそこ楽しめましたが絶賛とまではいかないかな。

☆☆☆

4.サイタマノラッパー3 ロードサイドの逃亡者(2012)
サイタマノラッパーシリーズの完結編。埼玉の片田舎でHIPHOPを愛し、いつかビッグになることを夢見る青年たちの奮闘?を描く。これはヒップホップという音楽をある程度知識として持っておいたほうが映画が楽しめるはず。極端に言うと、自分自身の思いを気持ちを歌詞にして吐き出す、ぶつける、リズムに乗せる。で、この主人公たちは最初なにもない。自分の中にはなにもない。そんな彼らがどん底に陥ってすべてを失って初めて、オレにはヒップホップしかないんだってことに気づいて、それをリズムに乗せて紡ぎ出す瞬間!それを捉える映画といっても過言じゃない。ある意味自分自身の存在証明としてのヒップホップというか。そりゃ胸を打つよね。

☆☆☆☆

5.アルマジロ(2013)
デンマーク軍協力のドキュメンタリー映画。アフガニスタンの最前線基地「アルマジロ」に派遣されタリバンとの戦闘に臨む青年たちの半年間を生々しい映像で見せる。戦争という日常と地続きの場所での事でありながら、兵士たちの発言や軍を覆う空気感には日常との隔たりを感じざるを得ない。劇中で兵士が言うように「この感覚は戦争を知らない奴には絶対分からない」。確かにそうなんだけど、その乖離を少しでも埋めるために存在するのがメディアでありジャーナリズムだと思う。なのでこの映画のスタンスはものすごく正しいと思う。彼の発言により納得できる。隔たりをものすごく感じる。
1つの主榴弾で数人のタリバン兵を殺した兵士の勝ち誇った顔。現場で統制の取れない舞台。タリバンの奇妙さ。現地民との接し方。頭中に倫理とか平和とか罪悪とか任務とか浮かんできて考えだすとキリがない。

☆☆☆☆

6.ロード・オブ・ザ・リング 旅の仲間(2001)
言わずと知れた映画史に残る超大作シリーズの第1作。指輪の秘密、続々と集まる個性豊かな仲間たち。圧倒的に広く見せる世界観、そして時間的スケール。3時間を超えるストーリーでも飽きさせるのはさすが。原作を読んでおけばもっと楽しめたんだろうけどそこまでパワフルではございませぬ。

☆☆☆

7.スターシップ・トゥルーパーズ2(2003)
ここにこの映画をもってくるのが私らしい完全な息抜き。前作は名作よね。別の天体でそこに巣食う昆虫型エイリアンをバッタバッタとやっつける爽快SF。1では「死んだ虫だけがいい虫だ!」っていう名言あり。今作では塔に閉じこもって周りにうじゃうじゃいる虫を追い払う、と思ってたら寄生型エイリアンに洗脳された仲間がいて、エロいシーンか!って思うとその後寄生されてるっていう流れ。1つ指摘するとすれば、100発ぐらい打ち込まないと虫が死なないんだから、お前が持ってるその銃はもはや武器とはいえないんじゃないか?

☆☆

8.ロード・オブ・ザ・リング 二つの塔(2003)
大作2作目。この辺りから結構夢中よね。まあある意味RPGなので次々難関が現れては乗り越える。途中でパーティが別れる、ひょんなところで運命的な出会い、新しい仲間、新しい装備。それにしてもガンダルフは魔法使いのくせに全然魔法を使わないのはどういうことだ?なんか馬で走ったり、支持したり、杖で叩いたり。。。

☆☆☆

9.ロード・オブ・ザ・リング 王の帰還(2004)
これにて完結!最後はもうチートって言っていいと思う。死者がいっぱい集まって仲間になるっていう。。。おい。
それでもシリーズを通して何度かある大きな戦のシーンの迫力はすごい。それこそ狭い範囲での空間スケールがきちんろ把握できる。敵がどれぐらい広がっていてどれぐらいの戦力でこちらにはどれぐらい味方がいて。すごいねPJ(ピーター・ジャクソン監督への賛辞)。

☆☆☆

10.007 カジノ・ロワイヤル(2006)
ボンドがダニエル・クレイグのなって初めての作品。ヴェスパーというボンドガールを演じる女優さんのパーティシーンでのドレスに目が釘付け。最初列車で会うシーンは野暮ったいなあと思ってたのに。完全に布石。信じられないぐらいキレイだと思った。劇場で見ていたら卒倒するね。
カジノシーンでの駆け引きやベネツィアのシーンも素敵。前半の見せ場である飛行機爆破シーンでの追跡劇はすごくよかったし、最後の最後のお茶目な仕上げはさすが007って感じ。

☆☆☆☆

11.ヤングジェネレーション(1979)
 宇多丸さんが大好きな映画というのでどんなもんかと鑑賞。いい!すごくいい!
 主人公はアメリカに住む高校卒業後プラプラしている青年。彼は本当に自転車レースが大好きで、あるイタリアチームの熱狂的なファンです。それはひいてはイタリアへのあこがれで日常生活もイタリア一色。イタリア語を話し、イタリア人と語り、イタリア・オペラを聞き、ものすごく変な生活を送ってるんだけど本人は楽しそう。そんな彼がある時幸せの絶頂からどん底に叩き落されます。彼はイタリアを捨てる。でもそんな彼がまたアイデンティティを取り戻す瞬間が訪れ、最後の最後でイタリアではない新しい人間へと成長する!いやー最後笑った。

☆☆☆☆

12.猿の惑星・征服(1972)
 前作の「脱出」で過去の地球へ来た猿の科学者夫婦コーネリアスとジーラの2人がもてはやされて挙句、最後に殺されてから数年後の世界。犬や猫はウィルスにより絶滅し、人々は猿をペットにしましたがやがて色々と仕事を教えこむようになります。そんな中科学者夫婦の隠し子も同じく奴隷扱いを受けます。この子がシーザー。未来の猿の科学者の遺伝子を継ぎ、大変な知能を持っており人語を理解し話すこともできます。そんな猿は他にいないので初めはそれを隠して奴隷生活を送るのですが次第にクーデターを企てるようになり、猿を先導して人間への反乱を引き起こすという話。猿の惑星シリーズは毎回当時の社会的問題のテーマを取り込んでいますが、「征服」の時のテーマは黒人奴隷です。

☆☆☆

13.ホビット 思いがけない冒険(2013)
 ロード・オブ・ザ・リングシリーズの前日譚。60年前の冒険をこれまた3部作で描く。もうロード・オブ・ザ・リングクオリティって言っていいか知らんけどあの感じはまんま健在。今回はドワーフの故郷を取り戻すために旅に出るストーリー。屈強なドワーフたちに魔法使いのガンダルフ。そこになぜ小人のホビットなのか。直接は語らないけどそれを感じさせる描写がちょこちょこあります。あとあいつね「プレシャ〜ス」の。あいつの気味悪さと可愛さと憎らしさと哀れさはいったいなんでしょうか。ある意味では指輪の奴隷と化してるんですよね。ものすごく重要な人物ですし今後どういう絡みをみせるか気になります。

☆☆☆

14.007 慰めの報酬 (2008)
 カジノ・ロワイヤルの続き。本当に愛する人を見つけたと思ったのに殺されてしまったボンドが復讐に燃える。燃えすぎてMに怒られる。南米で始まろうとしている巨大慈善事業の裏に隠された裏ビジネスを解体する。それは任務か復讐か。まずは最初のボンドガール。強制送還のためにボンドを迎えに来たM16の女性。ホテルに案内するとボンドが高級ホテルのスイートじゃなきゃヤダって言い出して部屋までついてきて、、、と思ってたらもうヤッてんのかい!っていうノリの軽さ。この娘は後にゴールドフィンガーオマージュで殺されます。もう一人のボンドガールはカミーユ。伊東美咲似の超美形。彼女もまた愛する家族を殺された復讐に燃えている。彼女のベッドシーンはなし。残念だけどそれはそれで良いのかな。似たもの同士過ぎるとか復讐への徒労感というか。ラストもスッキリというわけではないんですよね。慰めの報酬はあったのかなかったのか。

☆☆☆☆

15.ジュラシックパーク(1993) 2回目

長くなりすぎたけど是非。続きを読む
プロフィール

ケニー

  • ライブドアブログ
アクセス解析タイ・バンコク情報