Libero come un gatto

ゆるゆると生き長らえたい、イタリアの猫のように。

2013年08月

最近の「孫の力」

一昨年に「孫の力(まごのちから)」という雑誌が創刊されました。

孫という血縁関係を表す言葉をある種ブランドやアイドルのように意味を差し替えて、孫に関するあらゆる事項を特集するこの雑誌は非常にセンセーショナルでした。

私も思わず食いついて賞賛を送りました。(記事はこちら

そもそもどういうコンセプトの雑誌であるかは雑誌自身の言葉を借りて見ましょう。
声に出して読むことをオススメします。

「孫となかよく暮らすための
しあわせ情報マガジン
孫はあなたと日本の未来です。

孫はあなたの未来です。孫は目の前で遊び、笑い、呼吸する、「今を生きる未来」そのものです。そして祖父母は孫を無条件に、何の留保もなく、心の底から愛することができます。それは自身と家族の未来、ひいては日本と世界の未来を、何の留保もなく慈しむのと同義です。

孫ではない何かを通じて、そういうことはできるでしょうか。「できる」という人もたくさんおられると思います。でも「そういえば、できないな」という人もまた、たくさんおられるはずです。

孫を通じて、すべての未来を慈しもう。雑誌『孫の力』は、この心意気でスタートしました。原案・監修はベストセラー新書『孫の力』の著者であるサル学者の島泰三氏。孫の成長を6年間にわたって観察・記録する試みを通じて、大きく広がった島氏の知と慈愛のフィールドをお借りして、雑誌『孫の力』は読者と一緒に遊ぶ雑誌を目指します。

現役の祖父母も、未来の祖父母も、すべての大人の方々に「カモン、ジョイナス!」。」



「カモン、ジョイナス!」

スケールが壮大過ぎて、孫ではあるが孫はいない私にはまだ理解できません。
つまりはこういうノリです。


隔月刊の本雑誌も気づけば第13号が発売されています。

先日ジュンク堂でじっくりと立ち読みをこなしてきたので、最近の孫事情をご紹介したいと思います。
孫の力
私は常日頃から雑誌に目を光らせていますが、やはり何と言っても手に取るきっかけになるのは表紙です。表紙を1分ほどかけて隅から隅までじっくりと眺めます。そこで面白そうだと判断して初めてページを開いて、巻頭の広告から目次まで読み進めるのです。

意外とこの「表紙をじっくり読む」ことは軽視されていて、そこにちりばめられた意図を読み取ることで初めてその雑誌を理解出来ると私は思っています。

で、今号の「孫力」(「まごりき」と勝手に略称を作りました)はどうでしょうか。
一番上に「笑って100歳を迎えるための孫情報マガジン」とありますが、お前が100歳の頃には対象となる孫は少なくとも30歳は軽く超えてるぞってことです。なんなら曾孫がいても不思議じゃない。大丈夫か?

もう一度聞くけど大丈夫か?

そしてタイトルの「孫の力」。非常に堂々としていて良いです。遠くからでも近眼でも大丈夫。
昨今はモデルがタイトルの上に印刷されている雑誌も多く見受けられる中、この心意気は買いたい。

全体の構成は非常にシンプルです。
実際は多岐にわたる特集が組まれているのですが、それらを排除しメインの特集に絞った一点突破型です。

「孫のためのハローワーク」

孫の将来はわしらにかかっちょる!ってな勢いですよ。親は?親はどうなる?っていう我ら孫素人のツッコミなど彼らの耳には届かない。

更に、それは加速すると「親は語れぬ、わしらだけが孫に語れるストーリー」つまりは親に対するアドバンテージとしての「戦争体験特集」に発展します。

8月ということもあってこんな特集が組まれます。
「ねぇ、じぃじ。せんそうってなあに?」特集!

孫に伝えるべきことはなにか。戦争というものを日本の過去を、親には決して語れない実体験に基づく緊迫したリアリティをもって孫に伝える、祖父母世代の切り札的オプション。

この親に対するアドバンテージというのはこの雑誌に重要な概念となっています。表立っては出てきませんが目を通していると無意識的に存在している対抗心というか。

それを私は「制孫権の奪い合い」と呼びます。

戦争時に制空権や制海権という用語が用いられます。特定の空域や海域に対する支配の実効力を表した言葉ですが、孫という領域を巡って両親と祖父母が「制孫権」を奪い合うのです。

実親ではないという圧倒的不利な立場から始まるのが制孫権奪回の常。
これを如何に攻略するか。

単純に書けば祖父母の武器は「時間と金と経験値。そして責任の軽さ。」です。

そういった視点を元にいざページを捲って目次にたどり着きましょう。

そこにはカオスが広がっています。
詳細はこちらを各自ご確認して頂くとして、ここでは私が注目した特集や連載を幾つか取り上げます。

・孫と一緒に蜂蜜を採る 元・新幹線運転士

要は自慢ね。孫が最も興味を引きやすい新幹線の元運転士でありつつ、一緒に蜂蜜も取っちゃうワシ!みたいな。


・グランマグランパ
 孫と楽しむジィジとバァバのスタイルブック


じぃじばぁばではなくあえてのグランパ。だからどういうスタイルで孫と接するかと。もはや孫はライフスタイルを彩る一つアイテムとしての解釈されている模様。


・孫に負けないデジタル機器入門

今号ではスマホでしたけど、何故に孫をライバル視しているのか。
あと、基本的にこの雑誌は孫を漠然と捉えすぎて、想定年齢を明確にしていないのが問題。

・祖父母と孫をつなげる 折り紙の力 山口真

いわゆる経験値を武器にした事例ね。孫と折り紙で遊ぶだけなのに別に「繋がる!!これが折り紙の力!!!」とか気張っていうことか?


・なるほどな!孫ワールド
 出番あり!獣電戦隊キョウリュウジャー


孫が知りたければ、孫の興味あるものを知るべきっ!つってヒーロー戦隊もの。
涙ぐましい努力といえば聞こえはいいけどあざといよね。こういう受け売りの知識が孫は一番嫌いだと思うぞ。


・10歳からの「仏教心」入門

だからと言ってお前の得意分野で勝負するのもどうかと思うのですよ。10歳からのって宣言している以上、想定孫年齢は10歳以上、もしくはそれに近い年齢。
制孫権の話を先ほどしたけど、それっていつか終わるんですよ。わかりますよね。孫の独立ですよ。自立をしてしまったら制孫権もなにもない。
10歳って結構自立してきていると思うけどな。じぃじと遊んでるより友達とDSやってるほうが楽しいだろ多分。


・祖父母の言葉の力
 孫の心に残る名言コレクション


別に孫に聞いたわけではないけど、名言とされているところが最大のツッコミポイント。
名言かどうか判断するのは自分!ここに掲載されている言葉を孫に刻めば、もう名言を吐いたも同然という自己中心的な思想が怖い。

・ここまで変わった!今の子育て・昔の子育て

今号ではチャイルドシートでした。道交法の改正でチャイルドシートは義務化されておりますのでそこのところを時代が変わったのよと解説。こういうのがまともな特集。

・孫に伝えたい日本の伝統行事 お盆

ここにも経験値がものをいう。両親などお盆に関してはまだまだひよっこであろう。お盆に関してはワシに聞け!ってもんで。ただお盆なんて習うというより漠然と自然に理解していくものだと思うけどなあ。得意満面に解説されても困るし、ここでも想定孫年齢が気になる所。

・島九段の孫に教えたい将棋教室

自分の領域にいかに取り入れるか。「もし、孫が将棋に興味をもったらこっちのもんじゃ」っていう下心が感じられる。

・明るい農孫 千葉県山武市・齊藤家の孫

農孫(のうそん)!という言葉。孫を紹介するってほんとよく分からん。我が家のペットを紹介するみたいなノリになってないですか?
そういうメディアに露出することに対するバランス感覚や倫理観ってのは祖父母らにとってもっとも苦手な分野なんじゃないでしょうか。

・孫と聴きたい音楽 鈴木淳史/麻田浩
・孫と読みたい本 土井章史/大杉信雄
・孫と観たいDVD 阿部雄介/大谷和利
・孫と作りたい料理 桜井莞子


ホント孫が好きねえ、あんたたち。

・孫の力オンラインショップ

先ほど覗いてきましたが、両親との経済力の差を存分に見せつける事のできるようなラインナップでございました。



というわけでまとめます。

あくまでもこの雑誌内での「孫」の扱いは、祖父母らの人生をより充実したものにするためのある種のアイテムや娯楽となっています。毎号に渡って教育や就職に関するいかにも孫の将来を考えた特集が組まれていますが、どれも現実的に意味があるものとは到底思えず、それらは祖父母にとっての自己満足や、ある種のパフォーマンスでしかありません。その他、孫とのコミニュケーションを図るにあたって多くの方法が紹介されていますが、祖父母世代にとって馴染みの多いジャンルを扱った上でそれを「孫と〜したい!」というスタンスで、孫目線に合わせて、本当にコミニュケーションを取ろうとする姿勢が感じられません。それは上に書いたようにあくまでも孫がご楽でありライフスタイルを彩るアイテムとして無意識に捉えているからです。また、孫の想定年齢が明らかでなく、今号においても乳幼児から小学生高学年辺りを対象としているブレがありました。更に、両親との制孫権をめぐる争いは露骨には書いてありませんが、「両親」という存在を雑誌上から抹消している以上、それは意識的に排除しているとしか思えず、非常に違和感を覚えます。両親も交えてコミニュケーションを取ることが本来理想なのですから制孫権を意識して露骨な排除を実生活で行ってしまうと、孫からの信頼を失うという「じぃじばぁば失格」というレッテルを張られることになります。それを避けたいのであれば、今すぐ孫のところへ行き、両親にその非礼を侘び、あなたという人間性で孫と「人対人」のコミニュケーションを取ってください。孫にとってあなたに時間と金と経験値があることなどなにも関係がない。人として魅力があるかないか。自分にとって必要な人間か否か。それ以上でもそれ以下でもありません。

以上です。お付き合いありがとうございました。

インドに行って来ました。

一週間ほど初のインド旅行へ言って参りました。

ビザなし、ホテルなし、予定なしの3重苦で航空券とパスポートだけを握りしめて旅立ったのですが、万事なんとかなりました。
ぼられることも盗難も腹痛もなく終始楽しんできました。
WIFI環境とインターネットの力を頼りまくりですがそんな世の中ですわね。

色々と書きとどめておきたいことや備忘録、またこれからインドへ行く人へ役立つような情報を織り交ぜていずれ文字を連ねて行こうと思います。

とりあえず今日のところは明日から仕事という悪夢でうなされておりますので写真を数枚貼るだけに留めておきます。

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強烈な日差しのお陰で出来る影とカラフルな色遣いが印象的でした。路地の奥になにか素敵なものがあるような予感をたくさん感じました。実際入って行くと「HELLO!!」と飛び出てくる子供に追い掛け回されるのですが。

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バラナシはガンジス川の聖地として多くの巡礼者が訪れ沐浴をしています。8月は雨季のため川が増水しておりあまり派手にはやっていない模様でしたがそれでも彼らの姿勢には敬意を払わざるを得ません。それを商売の種にして観光客を騙そうとしてくる輩は腹立たしいですが。

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タージマハルです。いろんなメディアを通して多くの日本人が目にしているこの建築物ですが、あまり空間的に面白いとは思いませんでした。写真の印象と体感した印象があまり変わらないというか。エジプトでピラミッドを見る前はこの感覚を危惧していたのですが、ピラミッドはその圧倒的なスケール(現地にいて感じるスケールアウト感)で写真以上の感覚を与えてくれました。それでも見どころはありますし行って後悔するものでは決してありません。建築を見に行くというより観光地巡りぐらいのテンションがいいかと。

あと、この写真に写る男女をどなたかご存じないですか?現地では明らかに特別扱いされておりセレブ感がビンビンに出ておりました。双方とも見たことあるようなないような感じなのですが、誰か分からず。
もしご存知であれば教えて頂けると幸甚の至りです。

2013年7月の映画記録

2013年7月の映画記録です。

前半の4作は内容が非常にハードなものでした。なんかそういう気分の時もありますよね。
明るい映画が見たい時とか、鬱になりそうな暗い映画が見たい時とか、アニメが見たい時とか、邦画がいい時とか、恋愛ものが、ミュージカルが、男同士のじゃれあいが、バッタバッタ人が死ぬのが見たい時とか。

色々な気分があっていいよね。

この時点で、思わずfbに書いてしまった「風立ちぬ」と「モンスターズ・ユニバーシティ」を見てるので早くこいつらについて書きたい。書いても来月公開じゃ遅い気がする。

「風立ちぬ」はいいから「モンスターズ・ユニバーシティ」を見て欲しい。土曜日の昼間にショッピングセンターの中にある映画館に行って親子連れや10代カップルがいる中、29の私は肩を震わせて号泣。
よかったねマイク、そしてサリー。今でも思い出すだけで泣きそうになる。

75.悪の教典(2012)
悪の教典

原作は「黒い家」や「青の炎」、「新世界より」等でお馴染みの貴志祐介。監督は三池崇史。
高校の英語教師である蓮見教諭(伊藤英明)、通称ハスミンは人格的に優れ、協調性が有り、リーダーシップも発揮し、授業も面白く生徒からも同僚の中からも信頼が厚いが、真の彼の姿はサイコパス(極端な冷酷さ、未慈悲、エゴイズム、感情の欠如、結果至上主義が主な特徴 from wiki)。自分の思うとおりに物事を進めるためなら簡単に人の命を奪うことも厭わない。
そんな彼が学校内で直面する些細な出来事をきっかけに気に食わないやつを片っ端から抹殺。ところが収集がつかなくなって追い詰められてもうしょうがないから担任を受け持つクラスの生徒全員の殺害を計画する。

2時間ぐらいの映画で死ぬ人は約40人ぐらいで一人一人それなりに丁寧な描写で描かれています。クライマックスはやはり生徒抹殺計画で、ここでの使用武器は主にショットガン。ショットガンはまあ、それはそれは残酷なもので、人に向けてはなりませぬ。なかなかその描写も絵的には激しいです。血が苦手な人にはまずオススメできません。

原作よりもストーリーの部分を省略しているので、ハスミン終始殺してばっかり。あまりハスミンの感情の動きやその計画についての描写はなく、淡々と問題解決のために殺害を繰り返します。

で、ここが普通の殺人鬼ものと違うと思うのですが、見ていても全く生徒側に感情移入しないんですよ。
普通は生徒に生き残って欲しいとか「逃げてー!」とか「ケーン、来ちゃダメー!!!」ってリンのように叫ぶのかもしれませんが、この映画においては全然そんな気持ち沸かない。

いかにハスミンの計画が成功するかって気持ちはハスミン側。
「さすがハスミン、俺達に出来ないことを平然とやってのける!そこにシビれる憧れる!」ってとこまではいきませんが、成功して欲しいと思いました。

ただ、原作ではあまり感じなかった生徒側の行動に疑問はあります。やっぱり外に逃げるのが一番安全な選択肢であることに間違いはないわけで、失敗したメンバーはいますがトライする価値は十分あるでしょう。
生徒側でよかったのは原作と同じくアーチェリー部の子です。原作よりもそのシーンは結構ハラハラする感じで「うーん、ハスミン危機一髪」。

唯一爆笑したシーンが、体育教師がパンツの匂いを嗅ぐシーン。

ハスミンが女子高生のパンツを投げる→生徒に手を出していたクソ体育教師がサスマタに引っかける→手に取る→なぜか嗅ぐ→ショットガン!
私も思わず「ハスミン、こいつは撃て!」と思った。面白い。

☆☆☆☆


76.恋の罪(2011)
恋の罪

園子温監督作品。
あまりに衝撃的でなんて書いたらいいか分かりません。全然整理ができないまま時間が経ってしまった。
元にしているのは東電OL殺害事件。東京電力に務めるエリートの女性社員が渋谷のアパートで死体で発見され、捜査を進める内にその女性が夜は売春をしていたことが発覚し大きな話題となったもの。

本作でも同様に、渋谷の廃屋で女性の死体が発見されます。一点違うのはそれが異様な状態で殺害されていること。身元を調べていく内に被害者は有名大学の准教授であることが判明し、どうやら売春をしていたことが発覚します。

この映画は主に三人の女の話として進行します。
一人は殺害されていた女性准教授(冨樫真)。もう一人は生前の女性准教授に慕っていた人妻(神楽坂恵)。最後はこの事件を操作することになった刑事(水野美紀)。

ストーリーは事件の発覚後に水野美紀が事件を追い真相に迫る現在の時間軸と、当の本人たちである冨樫と神楽坂がどう出会い事件に発展したのかの過去の時間軸が交差しながら描かれます。
大きなテーマとして挙げられるのが、女性の表と裏の顔。変身願望と言い換えても。
女性が本当に自己の下衆なところも含めた女性らしさを認め、それを開放し自らを売り物にする中でセックスとはなにか、金をもらって男たちとセックスをすることはどういうことかについて問を投げかけます。

抑圧された生活の反発として自身の女性としての裏の顔に気づき、その快楽と自己陶酔の世界に堕ちて行く主婦。
裕福な名門な家系に生まれ大学で教鞭をとるも強烈なファザーコンプレックスと外圧への反発として金で肉体を売る女。
そして彼女らの実態を知るに辺り、自身の不倫を顧みて、罪悪と背徳の沼から抜け出せない刑事。

さすが園子温監督いうだけあって内容は超超ハード。
異性と見ると辛いですきっと。自己の耐性を鑑み、覚悟を決めて、状況を整えてご覧下さい。
でも見る価値は大アリです。

☆☆☆☆

77.トガニ 幼き瞳の告発(2011)
トガニ

実際に韓国で起きた聾学校における児童の性的虐待が日常化していた事件を扱ったもの。
主人公はこの学校にソウルから赴任してきた美術教師。恩師から紹介された職場ではあるが、時間が経つにつれて不審な点に幾つか気付き、遂に性的虐待が日常的に行われていたという真相を知る。そこから話は一転して裁判ものへと進展し、原告側の美術教師と生徒たちと被告側の教諭たちが争いが始まります。そこで証人喚問や証拠品の検証が行われ、遂に判断が下る。

まず言っておかなければならないのは、本当に被告側がクズ。クズだらけで虫酸が走る。障害者の児童に対する性的虐待を教師がするっていうもうGO to HELL as soon as possible!って感じ。描写は抑えつつもそういうシーンがありますし、当然裁判でもそのような話が出ます。
苦手な人はご注意。

ただ映画としてはものすごく出来てます。裁判ものとしてもすごく面白いし、前半の何気ない伏線が決定的な証拠になったりと映画的なカタルシスは十分あります。

☆☆☆☆

78.嘆きのピエタ(2013)
嘆きのピエタ
法外な金利を付けて金を貸し、返せない時は容赦なく負債者の大怪我を負わせて障害者保険を受給させるという鬼畜な男。その男の前に突然母だと名乗る女が現れる。初めはまったく相手にしないが、執拗に付きまとう彼女を徐々に受け入れ、自分を捨てたことを罵倒しつつも次第に忘れていた母の愛情に惹かれていく。ところが、彼女がある日何者かに襲われ、姿を消した母を男は必死に探し求める。。。。

まあすごい映画でしたよ。衝撃的。
実は女のほうにはある秘密があって、そのことに男は最後気付くのですが、ラストの落とし前の付け方がもう。。。。。。。。。。。

もうねすごいの。
マジかっていうか。最初こいつなにしてんの?って思うんだけど、あるセリフを思い出して「え、あれやんの?」ちがうよそれ比喩だからーーーーーーーーーーーーって!!

もうそのまま映画が終わるから後味がもうグッチャグチャ。血の味しかししないみたいな。

☆☆☆☆

79.ハングオーバー(2009)
ハングオーバー

ハングオーバーは二日酔いという意味です。結婚式の直前に男友達だけでハリウッド旅行に飛び出した4人の男たち。豪華なホテルに着いてさあ街に繰り出そうとホテルの屋上で景気付けの乾杯をするも、そこから記憶は飛びに飛んで、気づけばホテルの部屋で爆睡。部屋は散らかり、虎はうろついてるし、歯はないし、見知らぬ赤ん坊がいるし、花婿になる仲間の1人が行方不明。そいつを探そうと見知らぬ赤ん坊を抱えて失った昨日の記憶を辿る旅が始まる。。。

まあ、面白かったですよ。お酒の席で隣の見知らぬ人がオススメしてくれたので鑑賞しました。今ちょうどこれの3がやってるらしくてね。

ただツッコミどころは結構多くて、気になってしまうとせっかくの面白いシーン少し覚めてしまったところがありました。マイク・タイソンの件はどう考えてもいらないしなあ。
ただ登場人物たちはいずれも魅力的で愛すべきバカどもだと思います。

とはいえ本人たちはすごく楽しそうなので、どなたか結婚の際には是非こういう男旅を企画しよう。

☆☆☆

80.マイレージ・マイライフ(2009)(2回目)
Up in the Air
マイレージ・マイライフ

主人公のライアン(ジョージ・クルーニー)は解雇の宣告人。企業が従業員を解雇したいときに雇う専門のコンサルタントで訴訟を起こさせないようにクビを告げる仕事です。アメリカ中を常に飛び回り英題の通り空の上に住んでいます。実生活はないに等しく、家族もなく、人間関係も希薄。ただ仕事をし、空の上にいることが誇りでそれが自分の人生だと考えている。ところがある女性との出会い、妹の結婚式、そして会社側の方針変更などにより自分の人生に対して疑問を持ち始め。。。

いい映画ですよ。名作とまではいかないと思うけど。
2回目を見て、ようやく「こういう映画なんだな」ということが分かりました。


☆☆☆

81.マイティ・ソー(2011)
thor
北欧神話に出てくるオーディンが治める王国アスガルド。彼が息子にソーに王位を授けようというその時に王国内に敵国のヨトゥンヘイムから侵入者が訪れる。ソーは怒りに任せてヨトゥンヘイムに報復を仕掛けるが勝手な行動がオーディンの逆鱗に触れ、ハンマーと力を奪われ地球に追放となる。地球で見つけた仲間とともにハンマーを探し、追っ手からの逃走などをする中で自信の愚かさを認め、成長を遂げる。

特にマイティ・ソーに興味が有るわけではないのだけど、とりあえずアベンジャーズ流れのマーブルヒーローものはひと通り見ておこうというわけでこれが最後の作品となりました。
アイアンマン、キャプテンアメリカ、ハルク、そしてソーです。数年前から独立した世界観だったマーブルヒーローの主人公たちを一つの映画の中で集結させる通称アベンジャーズ計画は実施されており、これらの映画の中と必ずエンドクレジットの後にはニック・フューリー(サミュエル・L・ジャクソン)が出てきて、アベンジャーズ計画を匂わせています。

なかなかこういう壮大な試みってのもないものでどのシリーズも安定のクオリティです。実際このソーが一番下のような感じましますけどね。

あまりかっこいい戦闘シーンがなかったのが残念。
あとソーのアスガルドでの仲間たちが異様にしょぼく見えてどう考えても足手まとい。その中になぜか浅野忠信が出ているのだが。バトルシップではもうちょいいい役になってたので安心です。

☆☆☆
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